00.西暦2232年の世界
第二作品目です!
西暦2073年。
この地球上から事実上石油が枯渇し、あらゆる物が機能しなくなった日。
地球から石油が消えたことによって、世界政府の―――いや世界中の国家のお偉い方は今更になって現実をより
重く見るようになった。
西暦2099年。
世界の半分を動かしていた石油が消えたことによって、様々な問題が起こった。
人々は醜くも石油の為に犯罪に手を染め、奪い合い、暴動が発生したりもした。
交通手段の一つ、車が動かなくなり、都市機能の一部は麻痺をし、混沌の世界に変わろうとしていた。
だが、石油大国が経済の崩壊を辿る一方で先進国や各国の化学者達は石油に代わる新たなエネルギー物質を発見した。
そのエネルギーは『無限のエネルギー』と名付けられた。
このエネルギーは突如宇宙の太陽系に出現した星から発せられるエネルギー物質が地球に降り注いでいることが、
後の研究によって判明された。
『無限のエネルギー』なんてたいそうな名前が付いているのは単に誇大してるわけじゃない。
このエネルギーは地球を包むように世界に溢れている。
またこの無限のエネルギー、略して『∞‐ENG』を使った機械は全て、使った
エネルギーを『∞‐ENG』として排出することができる。
つまりは石油を使うと二酸化炭素やら有害物質が出るに対して、『∞‐ENG』はそのまま何にも変わらないことが
わかったのだ。
だから『無限のエネルギー』なのだ。
しかしこの『∞‐ENG』を使える装置の開発に大分手間取ったらしい。
何たって未知のエネルギーだからな。
だがこのエネルギーは謎が多く、このエネルギーを発する星―――『unkonown』に無人探査機
を送り調査を試みたが、どういうわけか無人探査機は辿り着けず、消息を絶っている。
これも一つの謎だ。
だが謎はほかにも幾つかある。
まずは人体が以前の人類に増して運動能力、視力、反射神経、その他色々な能力が飛躍的に向上したことだ。
それは人のみならず、あらゆるものに変化を与えた。
さらに最も不思議で謎なものが人にだけ対して発現した。
それは『Dスキル』というものだ。
このスキルは何が目的なのかさっぱり解らないが、武器を想像し、顕現できる。
Dスキルによって顕現された武器を俺達は『幻想武器』と呼ぶ。
武器、といってもそれは様々だ。
例えば刀や銃といった完璧な武器だったり、巨大なレンチやお玉にフライ返しといった主婦の武器だったり……
その守備範囲は幅広い。
実態は完璧には把握されていないが、体内に蓄積された『∞‐ENG』を変換しているらしい。
だが実際にそれ相応の能力があるわけではない。
この幻想武器は物理的な攻撃も確かにあるが、その殆どを内面にダメージを与える。
つまりは精神力といったものを削るのだ。
それでも人を傷つけられる為、『INフィールド』が開発された。
『INフィールド』とは『幻想武器』を展開した際に発せられる微量の『∞‐ENG』に反応し、『∞‐ENG』を散布してバリアフィールドを展開する。
“Infinite energy”の頭文字を取って“IN”、そこにバリアフィールドのフィールドで『INフィールド』になる。
だがまぁ、これにも少し限界がある。
一定量の攻撃を受け続けたりするとフィールドの『∞‐ENG』が減少して消えてしまうんだ。
暫らくすれば回復するんだがなかなか時間が掛かってな、これが。
それに全てのダメージを受け止めてくれるわけじゃない。
あくまで軽減だ。
でも一応『INフィールド』には生命維持装置みたいなものも付いている。
その人間の生命に危機的なことが迫った場合、装置が一時的にだがその生命活動を維持できる機能がある。
それと顕現できる物はその人間の感情や精神力の強さ、イメージなどが影響するらしい。
つまり心といったものが影響を及ぼしているのだ。
身近なものほど顕現しやすく、武器らしくなればなるほど顕現は難しい。
顕現できるものによってランクが付けられ、そのランクに見合った物しか顕現は難しく、できない。
それぐらいだ。
特にこれといって害になるものは発見されてはいないし、『Dスキル』も特に副作用はなかった。
これらについても研究は進められているが全くもってお手上げの状態らしい。
それは西暦2232年になった今でも変わらない。
それに空飛ぶ自動車や、宇宙世紀のようにコロニーがあって宇宙に住めるということはない。
まぁ、月とかまでの宇宙旅行はできるがな。
結果的に言えば、一時的に危機を逃れてからあまり進歩してないのだ。
『∞‐ENG』によって進化したが、それと同時に生命体も皆平等に進化した。
せいぜい『Dスキル』を使った戦争というスポーツが世界で流行っていることだ。
国も認める公式スポーツにまでなっている。
ルールは至って簡単。ただ相手を倒す、それだけだ。
バトルステージは基本どこでも可。
細かいルールはそれぞれで決められるという何ともフリーダムなものなのだ。
それでも一応鉄則もある。
一、気絶、あるいは戦線離脱者への追撃を禁ずる。
一、バトルフィールド外での戦闘を禁ずる。
一、無関係者への危害を加えることを禁ずる。
一、ルールは原則絶対である
他にも少しあるがこれが大まかな鉄則だ。
『Dウォーズ協会』の立ち会いの下に行われ、指定人数で、指定範囲内の中で各々の『Dスキル』を駆使して敵と戦う。
そして最後まで生き残っていたチームの勝ち、というシンプルなもの。
これは瞬く間に流行り、国も認める競技の所為か、学校のカリキュラムにも加えられるほどだ。
理由はやはり、有能な選手育成のほかに、『Dスキル』の正しい使い方を学ばせる為でもあるらしい。
それは『Dスキル』を使った暴行事件とかが起こるようになったからだ。
それは一つの社会問題にもなっている。
だがまぁ、身体とかが進化しても交通事故で死ぬこともあるし、病気で死ぬこともある。
根本的な所は変わらないわけだ。
―――そんな世界で綾瀬刹那こと、俺は生きていた。
初めまして、またはお久しぶりのunkonownです。
初めて読んで下さる方、もしくは『光と闇とあいつと私の異世界二重奏』を読んで下さってる方にお礼申し上げます!
この作品で二つ目です。
今回は学園ものを投稿してみました。
少々文面がアレかもしれませんが、どうぞよしなに。
続きも読んで下さいね!




