第1話
酒を飲み交わした戦友の死体から血の匂いがする。何かと優しい上官が鬼の形相で敵を撃ち殺す。
―――みんな狂っているのか、俺が狂っているのか?
血の匂いを嗅ぎすぎてそろそろ鼻が曲がりそうだが、憎たらしいことに臭いはいつまで経っても消えることはない。鼻を切り飛ばせば良いのかもしれないが、よっぽど痛そうなのでやめておく。
また捕虜がこちらに逃げてくる。泣き叫び武器も持たない彼らを前にまだ俺は正気を保っているのか(あるいは平和ボケしているのか)どうしても引き金を引けない。それをしている間に仲間が次々と銃弾を叩き込んだ。
とはいえ彼らが内臓をばらまきながら倒れても何も思わない俺は、中途半端なのだろう。
そんな「異常な」戦場の「通常」を何度も繰り返し、いつものように日が沈む。
夜になれば敵など見えなくなるだろう。どんな天才でも見えない敵を撃つことはできない、できるやつを俺は人間と呼ばない。
民間人の夜は「休息の時間」だが、戦場でそんな悠長なことは言っていられない。夜は「昼できないことをやる時間」なのだ。塹壕の構築、地雷の設置、そして、
―――戦友の死体の回収。
ゆっくりと、塹壕から這い出す。敵に撃たれるかもと緊張を感じたが、闇は敵からも隠してくれるらしい。
そのまま腹ばいで進む。向かう先は、本当に敵の目と鼻の先。最前線の塹壕。
そしてたどり着いた。あの時の血の匂い。ここだ、間違いなくここなのだが…そこに戦友の死体はなかった。俺は一瞬訝しんだ。だが、そもそも地面の形が違うことに気付いた。これはまるで……
―――真上で爆発が起きたような。
すぐに理解した、理解しないではいられなかった。
あの砲撃。あれを見て隠れない人間はいないだろう。そう、絶対に。
間違いなく、「人間は」隠れる。
だが死体は動かない。動くことは、ないのだ、絶対に。
あたりを探す。狂いきっていればむしろきっぱりと諦められて楽なのかもしれないが、こういうところも俺も中途半端なのだろう。
そしてやはり消し飛ばされたのか、どこにも死体はなかった。見つかったのは、乾いた血のついた銃だけだ。
おそらく、彼のものだろう。そう信じるしかなかった。
戦友とともに飲んだ酒の味が口の中に広がる。
どんなに狂ったこの戦場でも。どんなに安いたった少しの酒でも。仲間と飲んだ酒は。あの酒は……
最高に、美味しかった。
TIMEが、、、時間が足りん、、、!もっと書きたいのに、、!
この文章は、チャットGPTの監修で、お送りしております(ちゃんと文章は自分で書いたぞ!本当だぞ!)