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明智八十郎、異世界で何でも屋を営む。

作者: 蒼月ケン

俺は明智 八十郎。25歳。独身。80人兄弟の80っ子…なわけじゃなく、


ただ馬鹿な親父が80ってカッコいいだろ!っと適当につけられた名前である。


 そんな俺だが、俺は昔から人一倍頭脳が優れていた。


そのため今、俺はこうして探偵として何でも屋を開いた。


 しかし、俺の何でも屋は知名度はそんなないため、たいした稼ぎもなく、バイトの日々だった。


 俺のこの優れた知能は何のためにあるのか、よくわからなかった。


どこかあの死神名探偵のような1日3件依頼が来ないのかと妄想しながら何でも屋の入り口で今月の家賃の支払額を計算していた。


 すると、俺の何でも屋である建物が、突如光り始めた。


俺は焦る気持ちをグッと堪えながらも、どんどん光が強くなり、眩しさに目を隠した。


 しばらくすると、光が収まった。何があったのかと外に出ると、そこにはまるで異世界転生系のアニメでよくある街にいた。


 理論的に考えても説明出来ない。図書館の本にも書かれてない。ラノベにはあるがあれは空想の世界なはず。おかしい。


 必死に何でも屋の前で考えていると、遠くから悲鳴が聞こえた。


俺は探偵として知らぬ街を走って悲鳴の元へ駆けつけた。


悲鳴の元に辿り着くと、高齢の女性が腰を押さえながら座り込んでいた。


「大丈夫ですか!?」

「&£$※〆£$〒~!」

「え?なんて?」


一瞬何言っているかわからなかったがよく考えたらそうだった。


 ここは異世界。言葉が通じるわけなかった。


どうすればと思っていたが、高齢の女性はどこかに指を刺していたことに気づいた。


 俺はその方向を見ると、茶色い服のゴツい男性が高そうなバッグを持って走っていた。


…ひったくりか!


俺はその男を追いかけた。俺は頭脳だけじゃない。運動も得意だ。だからこそ何でも屋を開いたのだ。


 少し走っていると、男性が路地に入っていくのが見えた。俺はその路地に入った。


 すると、男性がバッグの中を確認してブツブツ呟いていた。


「そのバッグを返せ!…って言っても通じないか。じゃあこうするしかないな。」


俺は言葉が通じないと分かったため、本当はしたくなかったが、その男に掴みかかり、身体を背中の方に曲げ、投げ飛ばした。


 俺は柔道もやっていたため、こういうのも得意だった。


男性は見事後ろに飛んでいき、頭を打って気絶していた。ごめん…。


 ただ、俺は男性を紐で縛ったあと、バッグを高齢の女性へ渡した。


「&$}€&$※&$※!」


相変わらずなんて言ってるかわからないが、表情的に嬉しそうだ。


それに、周りの人たちもなんか囁いていた。俺何か変なことでもしたのだろうか?


 でも、現代よりやりがいはあった。異世界転生したのは不運だが、ある意味幸運かもしれない。


 俺はこの異世界の街で何でも屋を営むことにした。

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