第十六章48 【覇王杯/オーバーロード・カップ/唯野 芳一チーム】46/【芳一】の第6班の展開(【FAU(フロムアナザーユニバース)編】)6
悪党である【大神官】が【大神殿】の奥に隠してあった、【真深トガトゥカ】の入った卵の元に案内した。
その卵は禍々しい色をしていた。
如何にもラスボスが入っていますと言っている様な姿をしていた。
【芳一/武賢】は、
『あれか?』
と聞いた。
【大神官】は、
『そ、そうだ。
だが、やり過ぎるなよ。
今は針の先ほどの穴を開けてある。
そこから漏れる【深気】だけで、大破壊をもたらす力がある。
だから穴を開けるならちょっとだぞ。
開けすぎたら俺はもう知らんからな。
取り返しの付かない事になる』
と言った。
どうやら、【真深トガトゥカ】の卵に針の先ほどの穴を開けてそこから溢れてくる【深気】を使って悪事に利用していた様だ。
【芳一/武賢】は、
『なるほど・・・
ならば、この卵を割れば良いのだな?』
と言ったかと思うと、大きく振りかぶって拳で殴りつけた。
ドガンガラガラガッシャンという音を立てて卵が吹っ飛び、卵がバラバラに割れた。
【大神官】は、
「んなっ、何て馬鹿な事をしたんだ。
バカかお前は?
そんな事したら本体が出てしまうだろうが」
と怒鳴った。
【芳一/武賢】は、
『バカはお前だ。
本体を出さねば意味がない。
俺は本体と戦いに来たんだ』
と言った。
【大神官】は、
「アホかお前は?
勝てる訳ないだろうが。
あぁ・・・この世界が消滅するぞ」
と絶望した。
【芳一/武賢】は、
『そう言いながらも滅びないのが物語のお約束だ』
と言ったのだった。
そんな会話をしている内に、卵は完全に割れ、中から何かが現れたのだった。




