第十六章28 【覇王杯/オーバーロード・カップ/唯野 芳一チーム】26/【芳一】の第2班の展開(【七番目の怨霊編】)7
【七番目の怨霊】の解決編として、【芳一/真性暴獣】達が現れた。
【比奈美】の【影】をどう祓うか?
それが、本来の【七番目の怨霊】の主人公達とどう異なるか?
それを見てみよう。
まず、【万能識のフィナレエンデ/七無神】の場合は、【影】の意味を書き換える事で除霊する。
【化門】/【抜狐】の【姫都音】、
【化門】/【祟狸】の【譚抜祈】、
の場合は、【異界の門】を開けて異世界の脅威を召喚して倒すという事などが考えられる。
では、【芳一/真性暴獣】は、どうするか?
それは何とも単純な方法である。
【芳一/真性暴獣】は、
『ぐわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』
と咆哮し、それに合わせる形で、影に拳をぶつけた。
つまり、拳による連打だ。
【芳一/真性暴獣】の大きな特徴として、【能力】や【現象】、【効果】などを直接殴って壊す【破壊の力】を持っているという点が挙げられる。
例えば、敵が、
「ファイヤーボール」
と言って【火の玉】を作って攻撃してもその【火の玉】を殴り壊せるし、
敵が、
「ゴースト召喚」
と言って【ゴースト】を召喚してもその【ゴースト】を殴り壊せるし、
敵が、
「このエリアに入った者は時間の経過が遅くなる」
と言って、時間を操る魔法を使ってもそのエリアを殴り壊せるし、
津波などが起きても津波を殴り壊せるのだ。
そう言う【破壊の権化】の様な力を【芳一/真性暴獣】は持っている。
そのため、単純に殴り壊して見せたのだった。
終わってみれば非常にあっけない幕切れだが、【比奈美】が、
「あ、あの・・・
ありがとう・・・」
とお礼を言った様にあっさりと解決した。
【七番目の怨霊】には物語の展開にそったセオリーがある。
どうやら、【芳一/真性暴獣】達はそのセオリーをぶっ壊して展開させて行く方針の様だ。
だが、【七番目の怨霊】を倒した訳ではない。
今回のは登場編による単なる雑魚敵である。
彼等が活躍するのはこれからになるが、どうやら時間切れの様だ。
第2班、【芳一/真性暴獣】達の中継は以上となる。




