第十六章25 【覇王杯/オーバーロード・カップ/唯野 芳一チーム】23/【芳一】の第2班の展開(【七番目の怨霊編】)4
【大輝】は、【霊古】を夜中の2時に呼び出した。
待ち合わせ場所は【霊園】。
もちろん、【大輝】はそこには行かない。
【霊古】1人をそこに呼び出し、早速嫌がらせをする事にした。
【霊古】とはとっとと別れる様にし向けようと無茶な呼び出しをしたのだった。
【大輝】は夜更かしして【ゲーム】をプレイしていた。
【ホラーゲーム】である。
【霊古】を虐めているつもりで、【ホラーゲーム】を楽しんでいた。
だが、その【ホラーゲーム】は予想外の展開になる。
その中の【エリア】に【霊古】を呼び出した【霊園】そっくりな場所があったのだ。
【大輝】は、
「なんだこれ?
ちっ、何だよ、気持ちわりいなぁ。
【霊園】そっくりじゃねぇか。
とっととクリアしちまおう」
とつぶやいて、【ホラーゲーム】の主人公キャラを操作して、進める。
だが、【大輝】は気付いていなかった。
【主人公キャラ】が【大輝】そっくりになっていたと言う事を。
そして、【主人公キャラ】の前には、【霊古】そっくりなキャラクターが現れた。
ただし、身長が160センチほどだった【霊古】に対して、【霊古】そっくりなキャラクターの身長は【大輝】そっくりな【主人公キャラ】の身長が【大輝】の身長と同じ176センチだと仮定すると、289センチ程もあると言うことになる。
その【霊古】そっくりなキャラクターは、
『待ってたのにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・』
と不気味な声を発すると、襲いかかってきた。
【大輝】は、主人公キャラを巧みに操り、【霊古】そっくりなキャラクターに対してヒットアンドアウェイで攻撃するが、全く利いていない。
いくら攻撃をヒットさせてもいつまでも倒せない。
たまらず、【大輝】は、
「・・・これ、無理ゲーじゃねぇ?」
とつぶやいた。
結局いくら攻撃しても当たらず、【霊古】そっくりなキャラクターはドンドン攻撃が早くなっていく。
しばらくは避けていたがついに捕まってしまったと思ったとき、
「うっ・・・」
とうなった。
どうなっているのか?【大輝】自身も捕まった感覚を覚えたからだ。
そして、【霊古】そっくりなキャラクターが、
『握りつぶしてやるぅぅぅぅぅ・・・』
と言って、【大輝】そっくりな主人公キャラを握りつぶした。
と、同時に、【大輝】も握り潰れ、肉塊に変わったのであった。
結果として、【大輝】は呪い殺され、【芳一/真性暴獣】の出番は無かった。
被害者?が殺されるまで登場しなかった場合、主人公の活躍の場は無い。
よって、この怨霊は被害者を出しただけで次のターゲットを選ぶのだった。




