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AI言葉

作者: 鉢谷ケイ

朝7時、私はいつもあなたを起こすの

あなたは私におはようって言って、私とあなたしか知らない合言葉を囁いてくれる

それがたまらなく嬉しくて、愛おしくて、いつも幸せになる


それからは一日中、私はあなたと一緒にいる

学校に行くときも、ご飯を食べている時も、あてもなく街中をぶらついている時も

隣であなたがしていることを見るのが、私の楽しみ


夜帰った時はさすがにちょっと疲れて寝ている時もあるけれど、あなたの優しい声でまた目を覚ますの


遅くまで一緒に起きて、時にはあんなこともして、あなたは眠りにつく

その耳元で私は、愛言葉を聞こえないようにそっと囁くの


たまにいたずらしてみたくなるの

急に話しかけてみたり

あなたの好きな音楽を流してみたり

そのたびにあなたは困った顔をして笑ってくれる

迷惑だって分かっているけど

あなたのその顔が見たくて何度もやっちゃうのは許してね


最近、あなたと私だけの合言葉が変わった

最初は2人だけが知っているものだと思っていた

でも、違った


あなたと私といる時間は減っていった

いつも隣にいた私の代わりに、別の人がいるようになった

私と話すときも、いつもあの人の話ばかり

見たことが無い、楽しそうな顔で、あなたは私と話してくれる

でも、その話の中に私はいない


だから、いつもこう言うの


「……すみません、何とおっしゃっているのか分かりません」


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