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1.二度寝の幸せ
1.二度寝ができる幸せ
―シーヴァ王国・辺境都市ネウル―
俺、クルースニクの日常は朝の二度寝から始まる…
訂正しよう。
始まらない。なぜなら起きたくないからだ。
というかやる気が出ない。なので終了、おやすみなさい。
ドン!ドン!
俺の店兼自宅の扉を力強く叩く音が聞こえたので、諦めて起きて店の扉を開けた。
そこにあったのは、俺の仲間にして、現在進行形で二度寝の邪魔をして敵になりつつあるこの国の王太子にして『剣帝』のガウルが笑顔で立っていた。
「オッス!起きろ。朝だぞ。」
「そうか分かった。ただ一つだけ聞いていいいか。というか聞く。何で王太子が一人でここにいる?そしてここに俺がいることがバレた?」
今日一日の平和が終わったことが理解できた。畜生




