12-1
「それでは、構想会議を始めます。」
乃木子が会議の司会を務める。
「2月コンテスト、スマートニュースの構想を練ります。」
それは何も考えずに話を書きだすと途中で閃いたものに作品内容が切り替わるなど、悲劇が起こるからだ。人間も妖怪・あやかしも強くはない。だから悲劇を繰り返す。それを完全に防ぐことはできなくても、事前準備すれば軽減することはできるだろう。
「ちょっと待った!」
その時、幽霊のおみっちゃんが異議ありと手を上げる。
「この作品は私の作品よ!? みんなにも妖怪・あやかしのプライドは無いの!?」
おみっちゃんは自身が主役の作品が他作の構想会議に使われていることを講義する。
「ない。」
「え!?」
「だって、お気に入りゼロのおみっちゃんと、おきにいり46のブラッディソード・エクレアとじゃ勝負にならないモノ。」
「そうそう。」
「ええ!?」
「早く終えて、新作なり、次コンテスト作なり、ブラッディソード・エクレアに仕事の合間の朝夜の時間を費やした方がいいと思います。」
「そうそう。」
一同は全会一致で、12でおみっちゃんが終わることを納得している。
「ガーン・・・。」
返り討ちにあったおみっちゃん。
「みんな!? それでも人間なの!?」
「私たちは妖怪・あやかしだもの。」
「ガーン・・・。」
「あ、私、人間だった。」
乃木子だけ人間である。
「ぜ、絶対に編集してリベンジしてやる!」
コンテストの無い期間に5から10残しの他は削除で編集しよう。
「ああ~やだ! 人間であっても感情のない人間が多過ぎ!」
それ共感ワードとしていただきたいが、スマートコンテストの明るいライトなイメージでは違うような・・・。でも対比としては使えそう。
「それでは2月コンテスト、日米2500万ダウンロードあるらしいスマートコンテストの作品の構想テーマを発表します。」
「ちょっと待って!」
遂に構想テーマ発表かと思えば、またおみっちゃんが止める。
「今度はなに?」
迷惑そうな乃木子。
「もし普通に作品を投稿するより、構想会議作品の方が読者にウケたらどうしよう?」
「なに!?」
「ザワザワ。」
一同が驚愕の可能性にたどり着く。変に物語を展開させるより、このグダグダ感だけでいいので作者も世界を創造しなくて良いから楽なのだ。
「それではテーマを発表します。」
「無視かい!?」
「構っていたら話が進まないでしょう!」
その通り。
「テーマは・・・ハリウッドです!」
「おお!」
どこから発想が湧いてきたのか、ハリウッドらしい。ちなみに内容も、このような会議モノに決まったらしい。
「エヘッ。」
最後はおみっちゃんが笑って誤魔化して終わり。ここだけ続けてみた。
つづく




