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「絶対? 本当に? 絶対に解けない謎はない! 私が絶対法則をぶち壊す!」


この物語は、性格にクセのある女子高生探偵が登場するライトミステリーである。



「キャアアア!?」

消えた結婚指輪事件を無事に解決して、ワンワンしながら南野家に帰って来た鈴と南。

「ど、泥棒!?」

しかし南野の自宅は何者かに荒らされ、書籍や衣類等々が部屋に散乱していた。

「お父さんとお母さんもいない!?」

南の父親と母親も姿が見えなかった。

「とりあえず警察に電話しよう!」

「うん。」

南は電話をかけるのだが手が震える。

「・・・明日の天気は雪です。傘を持ってお出かけしましょう。」

「177にかけてどうするの!? 警察は110だよ!?」

「めんごめんご。」

南は動揺していた。突然、自宅が荒らされ、いつも自宅にいる父親と母親の姿がなかったら、さすがの敏腕秘書も戸惑っていた。

「あ、来々軒。ラーメン、餃子を2人前づつ・・・。」

「違う!!!」

こうして鈴と南は警察が到着するまで、出前を食べながら待つことにした。



「警視庁の山本山です。」

警察手帳を見せながら刑事が鑑識さんを連れてやって来た。

「よろしくお願いします。」

南は礼儀正しく刑事さんにお願いする。

「あなたが娘さんの南野南さん。」

「はい。そうです。」

「で、娘さんが自宅に戻ってきたら、部屋が荒らされて、ご両親の姿が見えなくなったということですね。」

「はい。」

刑事と南は事件の経緯を確認する。

「南ちゃんを助けて下さい!」

「君は?」

「南ちゃんの友達のお隣さんの鈴木鈴です。」

「そう。友達思いのいい子なんだね。事件はお兄さんが解決するから安心してね。日本の警察を信じなさい。ワッハッハー!」

鈴は刑事に自己紹介するが、山本刑事は鈴たちを子ども扱いして軽くあしらう。



「これからどうしよう?」

警察は形だけの事務処理を済ませて帰って行った。

「とりあえず、うちにおいでよ。南ちゃん。」

「ありがとう。鈴ちゃん。」

こうして南は鈴の家に居候することになった。

「それにしても、日本の警察って役に立たないんだね。」

「うん。絶望した。税金泥棒って感じ。南のお父さん、お母さん失踪事件の警察が黒幕だよ。絶対に。」

南の絶対にという言葉に、鈴の本能がピクンっと動物的に反応した。

「絶対? 本当に? 絶対に解けない謎はない! 私が絶対法則をぶち壊す!」

鈴のタイトルコールに繋げた所で、結婚指輪事件で絶対にという言葉の件を入れるのを忘れたことに気づいたが、気づかなかったことにしよう。

「南ちゃん! 私たち、サウス&ベルで事件を解決しよう!」

「うん。お父さんとお母さんを見つけるんだ!」

こうして女子高生探偵鈴木鈴に南の両親を探すというメインストーリーが実装された。

「その前に・・・松茸ごはんだ!」

「わ~い! 松茸! 松茸! うれしいな!」

事件よりも食い気な可愛い女子高生探偵たちであった。


つづく。

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