11-1
「可愛くても足はない! 癒し女のおみっちゃん!」
この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるようなキャラ文芸的な日常を描く。
「それを拒否する。」
拒否女の乃木子とおみっちゃんの友情の物語である。
「エヘッ。」
エヘ幽霊のおみっちゃんが笑って誤魔化して始まり。
「これより緊急会議を行います。」
いつものように乃木子の家の居間のコタツに集まる、乃木子、おみっちゃん、餓ッ鬼ー、お汁粉、百目、霊子のお馴染みの六人である。
「狭い!? もっとあっち行ってよ!?」
「嫌よ!? 寒いじゃない!?」
「ケンカはやめて下さい!?」
じゃれあっている、おみっちゃんたち。
「黙りなさい!!!」
「・・・。」
乃木子が怒鳴り散らすと、おみっちゃんたちはビクっと動きを止める。
「ゴホン。それでは静かになった所で、本題を始めます。本題は・・・おみっちゃんが10万字に到達します!」
遂に、こんな作品でも一区切りの10万字に到達するのである。
「おお!」
「おめでとうございます!」
「すごい!」
「宴会だ!」
おみっちゃん10万字到達キャンペーンに喜ぶ、おみっちゃんたち。
「黙りなさい!!!」
「・・・。」
歓喜の声が一瞬で消える。
「喜ばしいことなのですが、困ったことが多々あります。」
「は~い! 私、困ります!」
おみっちゃんが手を上げてアピールする。
「どうしたの? おみっちゃん。」
「私、まだ生き返ってません! ここで終わったら、困ります!」
おみっちゃんの悲痛な訴えは、他の妖怪・あやかしにも危機感を掻き立てた。
「終わる!?」
寝耳に水だった。
「それは困る!? 私はまだ人間をお腹一杯になるまで食べてないぞ!」
「私は窓でも拭いて、天命を待ちます。」
「私もコンビニに戻って夜勤をしなければ。妖怪・あやかしにブラック企業は関係ありません。」
「そうね。私も青山霊園に変えればいいだけだし。」
妖怪・あやかしの反応は様々だった。
「お静かに!!!」
「・・・。」
少し乃木子の言葉使いが丁寧になった。
「今回の1番の原因は・・・夜、連載している異世界ファンタジー作品の方が11話で出版申請まで、あっさり言ったということよ!」
これが本音である。
「なに!?」
おみっちゃんたちはビックリする。
「おみっちゃんは毎回300ポイント前後・・・ファンタジー作品はあっという間に1日1800ポイントを超えたわ・・・。」
「ま、負けた・・・。」
ジャンル、カテゴリーでの異世界ファンタジー強し・・・。
「おみっちゃんが伸びない原因として、1話から5万字が駄文期間なので、本題を続けて呼んでもらえていないというオチがあるの・・・。」
「悪いのは・・・作者だ!」
「そうだ! そうだ!」
「それを拒否しない!」
その通り。ごめんなさい。
「今3まで続いている、以前の歯科助手のみなみちゃんのように、駄文を消して、新たに新作として編集するしかないわ。」
大変な作業だ・・・。
「ここの5-1から10-4を残して他は消去ね。」
この11-1も削除は決定。
「今度こそ、真面目に残り5万字を足して、おみっちゃんを本当の10万字にするぞ!」
「おお!」
立ち直りの早いおみっちゃんたち。
「新作のアイデアもできてるしね。ニヤッ。」
不敵に笑う乃木子。
「エヘッ。」
最後もおみっちゃんが笑って誤魔化して終わり。
つづく。