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9-3

「可愛くても足はない! 癒し女のおみっちゃん!」

この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるようなキャラ文芸的な日常を描く。

「それを拒否する。」

拒否女の乃木子とおみっちゃんの友情の物語である。

「エヘッ。」

エヘ幽霊のおみっちゃんが笑って誤魔化して始まり。


「あれはなに!?」

青山霊園で追いかけっこして遊んでいる乃木子とおみっちゃん。

「隙あり!」

「ギャア!?」

霊魂注入の凶器でおみっちゃんは殴られた。

「どうしたのよ? 幽霊が逃げなきゃ幽霊ごっこにもならないじゃない!」

鬼ごっこならぬ、幽霊ごっこである。

「だって、あれ。」

「んん?」

おみっちゃんの指さす方に大きな塔のようなものが2本あった。

「ああ~、東京ミッドタウンと六本木ヒルズね。」

「ミッドタウンとヒルズ?」

「人間が作った現代のお城よ。」

「よくあんな高いお城を作れるわね。」

推定、江戸時代の幽霊のおみっちゃんからするとタワーマンションや高いビルディングはお城扱いである。

「おみっちゃん、ミッドタウンとヒルズに行ってみたい?」

「行きたい! はい! 行きたいです!」

おみっちゃんは現代のお城がどういうものか見てみたかった。

「それを拒否する。」

自分から話をふってからの拒否。乃木子の拒否のレベルが上がっている。

「な、なんなのよ!? 自分から言ったくせに!?」

さすがのおみっちゃんもキレた。

「周りを見て。」

「周り? うわあ!? 囲まれている!?」

乃木子とおみっちゃんは膨大な数の妖怪・あやかしに囲まれていた。

「墓荒らしは出て行け!」

「眠りを妨げたのは誰だ!」

妖怪・あやかしは乃木子とおみっちゃんに怒り心頭だった。

「こ、怖い!? 助けて!? 乃木子ちゃん!?」

泣き叫び乃木子にしがみつくおみっちゃん。

「青山霊園には、内閣総理大臣や日本軍の大将、国民的スターの芸能人も眠っている。強敵に囲まれて、ここから逃げ出すのは不可能ね。」

「そんな!? 助けて!? お母さん!?」

青山霊園は由緒正しい霊園であった。

「私、戦うわ。」

「の、乃木子ちゃん!?」

乃木子は戦う決心をする。

「決めた。神社仏閣ロワイヤルの初めの一歩は、青山霊園を手に入れるわ。」

追いかけっこからの神社仏閣ロワイヤルが始まってしまった。

「霊魂注入を使うことができるようになった、今の私なら青山霊園に眠る英霊たちにも認めてもらうことができるはず。そして乃木神社に近い青山霊園を自分の領土とすることは地盤固めにも絶対にいいはず。」

乃木子は霊魂を注入した金属バットを天にかざす。

「さあ! かかってらっしゃい! 予告ホームランよ!」

乃木子は英霊を味方に付けることができるだろうか。

「エヘッ。」

少しキャラ文芸らしくない真面目な展開なので、最後はおみっちゃんが笑って誤魔化して終わり。


つづく。

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