表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/85

8-4

「可愛くても足はない! 癒し女のおみっちゃん!」

この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるようなキャラ文芸的な日常を描く。

「それを拒否する。」

拒否女の乃木子とおみっちゃんの友情の物語である。

「エヘッ。」

エヘ幽霊のおみっちゃんが笑って誤魔化して始まり。


「ゲッ!? 妖怪・あやかし城!?」

以前は人間界で乃木神社に迷い込んできたのを守護霊の乃木将軍が一刀両断してくれたが、妖界には乃木将軍はいない。

「また出た!? 神様!? 私を浄化してください!?」

絶体絶命のピンチに天の神に浄化を願うエヘ幽霊。

「どう? 少しは反省したかしら。」

妖怪・あやかし城の肩の辺りから声が聞こえてくる。

「え? 餓ッ鬼ー!?」

乃木子が見ると妖怪・あやかし城の肩に餓ッ鬼ーが乗っていた。

「乃木子、おみっちゃん。よくも、さっきは助けを求めたのに拒否したわね! 許さないんだから!」

「ええ!? 私は拒否してませんよ!?」

「問答無用!」

自分だけ助かろうとするエヘ幽霊に救いの手は訪れなかった。

「やっておしまいなさい! お汁ちゃん!」

「お汁粉ちゃん!?」

「は~い! ガオオオオ!」

なんと妖怪・あやかし城の正体はお汁粉ちゃんであった。

「やめて! お汁粉ちゃん! コンビニには、あなたの大好きなおにぎりもあるのよ!?」

「お、おにぎり!?」

美味しいおにぎりに妖怪・あやかし城の足が止まる。

「それに私たちは友達でしょ!?」

「と、友達!?」

動揺する妖怪・あやかし城のお汁粉ちゃん。

「お汁ちゃん、あいつらは友達の私たちを見捨てたのよ? それでも友達かしら?」

「違います! 友達は困った仲間を見捨てません!」

「そうよ。それでいいのよ。あいつらは食べる価値も無いわ。」

「はい! 餓ッ鬼ーさん! ガオオオオ!」

恐るべし餓ッ鬼ーに再び洗脳され直したお汁粉ちゃんが動き出した。

「チッ! もう少しで純粋なお汁粉ちゃんを懐柔できたのに!」

「餓ッ鬼ーは元から性格が悪いですからね。エヘッ。」

どんな時でも自分の可愛さアピールを忘れないエヘ幽霊。

「死ね! 乃木子! おみっちゃん!」

「それを拒否する!」

「私、最初から死んでます!」

「ガオオオオ!」

「ヒイイイイイ!?」

さらば拒否女、さらばエヘ幽霊と誰もが思った時だった。

「あれ? 意識が薄れて・・・いく・・・。」

妖怪・あやかし城に変身していたお汁粉ちゃんのエネルギーが尽きて、カワイイ女の子に戻っていく。

「うわあ!?」

餓ッ鬼ーは地面に不時着した。

「神様! 神様って、本当にいるんですね! 感謝します! アーメン! あ、ちょっと体が消えかかった。」

それでも動じない最強のエヘ幽霊。

「餓ッ鬼ー、誰に死ねですって?」

「え? ヒイイイイイ!?」

顔を上げた餓ッ鬼ーの前に、コンビニの壊れた壁を持ち上げて睨んでいる殺意たっぷりの乃木子が立ちはだかる。

「た、助けて!?」

「それを拒否する!!!」

「ギャア!?」

地獄を見合っても、乃木子と餓ッ鬼ーは仲良し。

「私、放置プレイされてるし、お汁粉ちゃんも眠ったままだし、平和っていいな~。」

崩壊したコンビニで黄昏ているコンビニ店員のカワイイお化けの百目ちゃん。

「エヘッ。」

最後もおみっちゃんが笑って誤魔化して終わり。


つづく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ