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8-3

「可愛くても足はない! 癒し女のおみっちゃん!」

この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるようなキャラ文芸的な日常を描く。

「それを拒否する。」

拒否女の乃木子とおみっちゃんの友情の物語である。

「エヘッ。」

エヘ幽霊のおみっちゃんが笑って誤魔化して始まり。


「あ!? 気づいた!?」

餓ッ鬼ーとお汁粉ちゃんがコンビニの外から手信号でブロックサインを送っているのに、コンビニの中にいる乃木子とおみっちゃんが気づいた。

「何かを貼り始めたわ!?」

コンビニのガラスの壁に書道で書かれた達筆な文字の書かれた紙が貼られていく。

「そ・れ・を・拒・否・す・る・・・それを拒否する!?」

文字を読んだ餓ッ鬼ーとお汁粉ちゃんは脱力してズッコケた。

「あいつら! 許さん!」

「が、が、餓ッ鬼ーさん!?」

怒れる餓ッ鬼ーの前に武者ドクロが現れる。

「あの、一緒に写真を撮ってもらってもいいですか?」

「は、はい。お汁ちゃん、シャッターを押して。」

「はい。」

武者ドクロから携帯電話を受け取る。

「いきます。3,2,1、カシャ。」

餓ッ鬼ーと武者ドクロのツーショット写真が撮れた。

「はい、カメラをお返しします。」

「ありがとう。」

「ポスターにサインを書きますね。餓ッ鬼ーより、武者ドクロさんへ。」

餓ッ鬼ーはアイドルとしてのプライドで、ファンは選べないと気丈に振る舞う。

「餓ッ鬼ー、これからも応援しています。ありがとう。」

「ありがとうございました。」

武者ドクロは上機嫌で帰って行った。

「はあ・・・疲れた。」

「これが気苦労というやつですね。」

餓ッ鬼ーとお汁粉ちゃんはサイン会を終えて地面に寝転がるほど疲れている。

「私は、私は、あそこで人魂豚まんを食べている奴らを許さない!」

「同感です! 困っている人を見捨てた者には神の裁きが下るのです!」

復讐に燃える餓ッ鬼ーとお汁粉ちゃん。

「私に、いいアイデアがあるわ。耳を貸して、お汁ちゃん。」

「返してくださいよ。」

コソコソ話が始まった。

「面白そうでしょ?」

「わ、わ、私にできるでしょうか?」

「できるわ! お汁ちゃんなら! 自分を信じて!」

「はい! 餓ッ鬼ーさん!」

餓ッ鬼ーとお汁粉ちゃんに強い友情が芽生えた。

「人魂豚まん、美味しい! 新幹線の駅で販売すれば大ヒット間違いなしよ!」

「赤とか青とかあると、カラフルでインスタ映えしそうでいいですね。」

「そうですね。新商品のアイデアができたので、桔梗屋さんに褒められます。」

「ちょっと!? 私のアイデアよ!? 連名にしてよね。」

「私の名前も書いてください! エヘッ。」

ちゃっかりしているエヘ幽霊。

「メキメキ?」

その時、コンビニ桔梗屋の店舗がメキメキ悲鳴をあげて崩れ始めた。

「ギャア!?」

乃木子、おみっちゃん、百目ちゃんは瓦礫の下敷きになった・・・と言っても、おみっちゃんは幽霊、百目はコンビニ店員のカワイイお化けなので瓦礫をすり抜ける。

「助けて!?」

災難は乃木子にだけ振りかかる。

「乃木子ちゃん!? 大丈夫!?」

「大丈夫な訳ないでしょ!? 早く助けなさいよ!?」

「それは拒否しないんだ。」

「救助を拒否する訳ないでしょ!?」

これでも乃木子とおみっちゃんは仲良しさ。

「二人とも! あれを見て下さい!」

百目は目線よりも上を指さす。

「あれは!? 妖怪・あやかし城!?」

コンビニ桔梗屋を踏み潰したのは妖怪・あやかし城であった。


つづく。

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