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5-8

「可愛くても足はない! 癒し女のおみっちゃん!」

この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるような日常を描く物語である。

「エヘッ。」

おみっちゃんが笑って誤魔化して始まり。


「大まかな説明は終わったわ。」

やっとチュートリアルが終わった。

「早速、どこかを攻めて領土を増やし全国制覇して、男を捕まえに行こう!」

「そこか・・・。」

おみっちゃんは癒し系の肉食系のエヘ幽霊であった。

「そうだな・・・赤坂氷川神社なんてどう? 名前もカッコイイし!」

おみっちゃんはスマホの地図で乃木神社の周囲の寺社仏閣を見て、赤坂氷川神社を選択した。

「甘い!」

その時、乃木子が真顔で指摘する。

「そこは明治天皇が東京の安泰を祈る神社として定めた、東京十社の一つよ!」

「東京十社!?」

「そう、根津神社、芝大神宮、神田明神、日枝神社、亀戸天神社、白山神社、品川神社、富岡八幡宮、王子神社、そして赤坂氷川神社の10社を、東京十社というのよ。」

「すごい神社なのね。」

東京十社に感心するおみっちゃん。

「甘い! 甘い!」

乃木子はおみっちゃんのとぼけた価値観を指摘する。

「東京十社には、天皇、神、武将など、歴代の強者が祀られている可能性が高いわ! 変に飛び込んだら、あっさりと負けちゃうわ!」

恐るべし、東京十社。

「いいの? おみっちゃん。負けたら、また永い眠りに着くのよ。美味しいお団子も、綺麗な着物も、カッコいいい男も諦めるのね?」

乃木子はおみっちゃんを脅迫する。

「いやああああああ!? それは嫌!」

「でしょ。でしょ。」

おみっちゃんは絶叫する。

「私、地縛霊でもいいから、生きたい。」

おみっちゃんは乃木子に祈る。

「それでもって、たまに乃木子の体を借りて、人間としての楽しみも味わいたいな。エヘッヘッヘ。」

「それは断固拒否。」

おみっちゃんは幽霊なので、人間である乃木子の体に憑くことも可能である。

「ええ!? 私たち友達でしょ!?」

「それとこれとは別よ。」

乃木子とおみっちゃんの友情にヒビが入る。

「とりあえず、今日は疲れたから、お家に帰ろう。」

「え!? それでいいの?」

おみっちゃんは寺社仏閣ロワイヤルはどうするんだと言いたい。

「お団子を食べる時、私の体を貸してあげるから、久々に味わって食べなさい。」

「はい! 帰ります! お団子、お団子、おいしいな~。」

食欲に負けるエヘ幽霊のおみっちゃんであった。


つづく。

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