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5-2

「可愛くても足はない! 癒し女のおみっちゃん!」

この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるような日常を描く物語である。

「エヘッ。」

おみっちゃんが笑って誤魔化して始まり。


「あなた、誰!?」

前回、永い眠りから時を超えて甦った、おみっちゃんであった。

「私? おみっちゃん。あ、素直に答えちゃった。どうして私の姿が見えるの?」

幽霊のおみっちゃんの姿は、普通の人間に見えない。

「はあ? 何を言っているの。目の前にいるんだから、見えて当然でしょう。」

「そ、そうね。あなたは?」

おみっちゃんは尋ねてきた女子高生に答える。

「私は・・・乃木乃木子。」

名前決めはいつも面倒臭いので、適当である。

「乃木乃木子!? プッ、プププッ」

おみっちゃんは名前を聞いて笑い出す。

「何がおかしいのよ!?」

乃木子はバカにされたと思い怒る。

「乃木乃木子? ありえない。そんな変な名前。ハハハハハ!」

おみっちゃんは笑いを抑えられず笑い出す。

「仕方ないでしょ! 私は乃木神社の娘設定なんだから! 何よ!? あなただって、おみっちゃんなんて名前あり得ないのよ!? 本名を名乗りなさいよ!? それとも芸名とかニックネームか何かなの?」

乃木子は怒って言い返す。

「芸者じゃないし、ニックネームって何?」

永い眠りから覚めたおみっちゃんが横文字を知っているはずもない。

「え?」

予想外の反応に乃木子は時間が止まる。

「ん? なにか変なことを言ったかな?」

おみっちゃんは乃木子の反応の悪さに戸惑う。

「あなた!? いったい何時代の人間よ!? ニックネームも知らないの!?」

「うん。だって、私、幽霊だもん。エヘッ。」

そう、おみっちゃんは現代に甦った幽霊なのだ。

「ほら、足も無いでしょう?」

可愛くても幽霊のおみっちゃんに足は無い。

「う・・・う・・・うおおおおおおおおおお!?」

乃木子はおみっちゃんが幽霊と聞いて大声を上げた。

「あら~? 今更、私が幽霊だと気づいて怖くなったんでしょう? エヘヘヘヘッ。」

得意げに笑うおみっちゃん。

「見つけた! 幽霊!」

おみっちゃんの手を握り感動している乃木子。

「いや、そこは、ギャア! 怖い! っていう普通のリアクションが欲しいんだけど。そうしないと幽霊として私の立場がないんですけど。」

おみっちゃんは幽霊としていじける。

「おみっちゃん! 私と一緒に来て!」

「え? キャアアアアアア!!!」

乃木子に手を引っ張られて誘拐されるおみっちゃんであった。


つづく。

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