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4-10

「可愛くても足はない! 癒し女のおみっちゃん!」


この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるような日常を描く物語である。



「上がって来たね。」

おみっちゃんが考え込んでいる。

「どうしたの? おみっちゃん。」

又ちゃんが現れる。

「あ、又ちゃん。」

「どりゃああああああ!? 恥ずかしいから又ちゃんって呼ばないで!?」

ここまではお約束。

「キャラ文芸63位で、全体が遂に7000位代に突入! やったねー!」

「おめでとうございます!」

いつもより多めに紙吹雪を飛ばす又ちゃんであった。

「これは内容がいい悪いじゃないね。完全に過疎。みんな放置で生きてないんだよ!」

「そうだね、おみっちゃんは死んでるもんね。」

「そう、幽霊だから死んでるの。」

「キャハハハハ!」

妖怪・あやかしに生命の有無は関係なかった。

「可愛いけど足はない! エヘ!」

「妖怪・あやかしだけど恥ずかしい! 名前を呼ばないで!」

「キャハハハハ!」

おみっちゃんと又ちゃんは楽しければ何でもいいのだった。


「ふざけるな!」

こちら、お江戸悪徳商会の副社長ぬらりひょん。

「くだらないオープニングトークで字数を半分使いやがって! 主役なら主役らしく、メインストーリーを考えやがれ!」

おみっちゃんと又ちゃんの仲良しコンビに怒り心頭のぬらりひょんだった。

「おまえら! 血の小便が出るくらい、命のローソクを削ってでも原稿を仕上げろ!」

「はい!」

水車、風車、土車、雷車はこき使われていた。お江戸悪徳商会は立派なブラック企業であった。社員の妖怪・あやかしに人権は無かった。あ、妖怪・あやかしに元から人権はないのか・・・。

「ああ・・・こんな時に火車がいてくれればな・・・。」

火車部長は、ブラック企業に耐えかねて、お江戸悪徳商会を退社した。

「もっと、こき使えたのに・・・惜しい。」

遠くを見つめるぬらりひょんであった。


「7000位代、突入! 万歳! 万歳!」

おみっちゃんたち妖怪・あやかしは記念パーティーを開いていた。

「おめでとう! おみっちゃん!」

「おめでとう!」

会場には、本作品の妖怪・あやかしキャラクターが全員集合して祝っている。中には生身の人間の女子高生なんかもいる。

「ありがとう! みんな! これもみんなのおかげです。クスン。」

綺麗な涙をこぼすおみっちゃん。

「おみっちゃん。おめでとう。」

「火車!?」

そこに火車が現れた。

「お江戸悪徳商会の火車だ!?」

「放火犯のガス屋だ!?」

「てめえ! 何しに来やがった!?」

火車は昔、ろくろ首の女将さんのサンマ定食屋をガス爆発させた前科がある。もちろんウエイトレスで看板娘としておみっちゃんも働いていた。

「ごめんなさい!」

「な!?」

突然、火車は土下座した。

「今までは会社の命令で仕方なくいじめをしていたんです。もう、それが嫌になって、お江戸悪徳商会を辞めたんです! どうか許してください! 仲間に入れて下さい! お願いします!」

「・・・。」

火車の嘆願に、簡単には許せない面々。

「いいじゃない。」

そこでおみっちゃんが声をあげる。

「おみっちゃん!?」

全員がおみっちゃんを見つめる。

「今日はお祝いだし、それに・・・これからガス代は無料になるんだしね。」

「はい! ガス光熱費は任せて下さい! 無料でいいですよ! 今までのお詫びで皆さんのご家庭のガス代も無料にします!」

「やったー! 今日から仲間よ! 火車さんよろしく!」

「ありがとうございます!」

「火車最高! 」

こうして火車はおみっちゃんの僕となった。

「エヘッ。」

最後は、おみっちゃんが笑って誤魔化して終わり・・・のはずが続きがあった。


「ガス代が1億円!?」

おみっちゃんたちのガス代が無料になった分は、お江戸悪徳商会に上乗せされたのだった。

「火車! カムバック!」

ガス代で初めて火車の有難みを実感するのであった。

「トホホ・・・。」

最後は、ぬらりひょんが悲しんで終わり。


つづく。

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