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「可愛くても足はない! 癒し女のおみっちゃん!」
この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるような日常を描く物語である。
「最近、字数を半分持っていかれてる!?」
おみっちゃんは悩んでいる。
「どうしたの? おみっちゃん。」
「あ、又ちゃん。」
「ギョエエエエエエ!? 恥ずかしいから又ちゃんって呼ばないで!?」
ここまではお約束。
「これって、キャラ文芸で応募すると、一から作成しないと次の恋愛コンテストには応募できないかもしれない。」
「そうね。拘束されるんじゃない?」
「コンテストばかりで、捜索している暇がないわ。」
「支離滅裂って奴ね。」
「私、死んでますけど! ハハハハハ!」
「おみっちゃんは幽霊だもんね。 ハハハハハ!」
おみっちゃんと又ちゃんは仲良しさ。
「準備はできたか? 我が孫、ぬらり子よ。」
ぬらりひょんが小娘に会っている。
「はい。おじいさま。」
ぬらりひょんの孫娘の名前はぬらり子。
「これが私が妖怪・あやかし錬金術で作り出した親衛隊の面々です。」
ぬらり子の後ろに5人ほど妖怪・あやかしが並んでいる。
「金剛石です。」
「鋼玉です。」
「黄玉です。」
「石英です。」
「うむ。頼もしい面々である。」
ぬらり子の親衛隊たちは、ぬらりひょんに挨拶をしていく。
「正長石です。」
「うむ。・・・なんでお目付け役のおまえまで親衛隊に入っている!?」
「バレたか! 残念。」
「じいや!? じいや! 止めなさい!」
正長石はぬらり子の御守り役であった。
「あとは妖怪・あやかし兵として、大量に作り上げています。兵力は十分かと。」
「よくやった。さすがは我が孫だ。」
「やったー! おじいさまに褒められた! わ~い!」
「良かったですな! ぬらり子さま!」
ぬらりひょんに褒められてぬらり子は喜んでいた。
「よいか! 皆の者!」
改めて、ぬらりひょんが全員に呼びかける。
「我がぬらりひょん一族が、ついに頂点に立つ時がやって来た。忌々しい川徳一族を滅ぼして、妖怪・あやかしの頂点に立つ時がきたのだ。大半の妖怪・あやかしも既に私を支持している。そして、孫のぬらり子を慕ってくれる者共も共に戦ってくれるという。こんなに心強いことはない。」
「ジ~ン。おじいさま。」
ぬらりひょんの演説に孫のぬらり子は感動して涙が流れる。
「今こそ、裏社会と人間界を支配する時がやって来たのだ!」
「おお!」
盛り上がるぬらりひょん一同。
「ストーリーを入れる気か!? ・・・こいつらキャラ文芸をバカにしやがって。」
その様子を陰から眺める者がいた。
「でもね、幽霊でも耳かきをしていると気持ちいいのよ。」
「分かる分かる。幸せな気分になるのよね。」
「知ってる? 私、包帯も負けるのよ!」
「すごい! おみっちゃん!」
「ハハハハハ!」
毎日幸せなおみっちゃんと又ちゃんであった。
「エヘッ!」
最後は、おみっちゃんが笑って誤魔化して終わり。
つづく。




