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3-11

「幽霊ですが、彼氏はちゃんといますよ! 癒し女のおみっちゃん!」


この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるような日常を描く物語である。



「夢馬、あなたはどんな生活を送っているの?」

おみっちゃんは夢馬に尋ねた。

「どうって? 普通よ。」

夢馬とは異世界ファンタジーのキャラクターのナイトメアを妖怪・あやかしに変換したものである。

「昼間は眠って、夜は良い子の夢に遊びに行き、悪夢を見せて、うなされさして、死ぬ手前までもっていくの。寸止めがポイントね! だって、本当に死んだら、私の寝起きが悪いじゃない。」

「変なこだわり・・・。」

聞いた自分が悪かったと思うおみっちゃんであった。

「枕ちゃんはどう? 楽しく暮らしてる?」

おみっちゃんは枕ちゃんに尋ねた。

「私も昼間は眠って、夜は良い子のお家に遊びに行き、寝ている子供を起こさないように枕を表裏返すの。子供が起きるかもしれないというスリリングな展開がクセになってやめられないの!」

「それじゃあ、困ったちゃんじゃない・・・。」

まともな生活をしている奴はいないのかと思うおみっちゃんであった。

「私はまともだよ!」

「エロ女!?」

そこに現れたのはサキュバスを妖怪・あやかし化したエロ女である。

「ストップ! あなたの私生活を聞くと18禁になってしまうから、パス!」

「そんな!? 酷い!?」

「ふう~。」

一先ず危機を乗り切ったおみっちゃんであった。

「おみっちゃん。」

「あ、又ちゃん。」

「きゃああああああああ!? 恥ずかしいから又ちゃんと呼ばないで!?」

「はいはい。」

モジモジ又ちゃんはお約束である。

「悪いけど、又ちゃんの私生活は聞かない。」

「ええ!? どうして!?」

「またたびあげるから大人しくしていて。ほい。」

「ニャア!」

又ちゃんは猫又なのでまたたびにまっしぐらだった。

「どいつもこいつも18禁の臭いがする私生活ばかりだ・・・。」

おみっちゃんは癒しを求めて、ペット小屋に移動する。

「コンコン。」

「バクバク。」

「コンコンとバクバクだけね。大人しくしてくれているのは。」

ペット小屋には妖狐の子供のコンコンと悪夢を食べる獏がいた。

「どろ~ん。」

コンコンとバクバクは擬人化した。

「安心して、夢馬や枕ちゃん、エロ女、又ちゃんが良い子の夢に悪さをしても、悪夢は全て、私が食べてあげるから。」

「ありがとう。バクバク。」

「ケガをしていた所を助けてくれたおみっちゃんに迷惑はかけないよ。」

「ありがとう。コンコン。」

こうしておみっちゃんの心は癒され、バランスを保っているのだった。

「エヘッ。」

おみっちゃんが可愛く笑って誤魔化して終わるお約束。


つづく。

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