3-8
「もうすぐ他が終わる! そうすればこっちだけだ! 癒し女のおみっちゃん!」
この物語は、クセのある幽霊の物語である。
「おみっちゃんを倒せ!」
「はは!」
妖怪、夜逃げ妻と娘の命令で、闇男とカマキリ女はおみっちゃんを倒しに来た。
「死ね! おみっちゃん! 透明人間の術!」
「恨みはないが死んでもらう! カマキリだけに、かまいたちの術!」
闇男とカマキリ女はおみっちゃんに襲い掛かる。
「南無南無南無! 透明人間破りの術!」
「天狗妖術! 火柱祭り!」
「ギャア!? 今回は見逃してやる! 覚えてろよ!」
たまたま坊主と天狗がおみっちゃんの店にいて、闇男とカマキリ女を倒す。
「ありがとう。三休、天。」
「おみっちゃん、久しぶり。」
坊主が三休。
「俺まで戦う必要はなかったな。」
「あんた、相変わらず、生意気ね。」
天狗が天である。二人合わせて3910であった。
「ずいぶんたくましくなったもんだね。」
そこにろくろ首が現れる。
「女将さん!? 女将さんも遊びにきてたんですか?」
「そうだよ。昔は小坊主と子天狗で売り出したのに、おみっちゃんに主役の座を奪われてどうなることかと思ったけど、よく成長したものだよ。」
「ははは・・・。」
「それを言うな。」
主役を食う女。癒し女のおみっちゃんの強さが目立った時であった。
「それにしても夜逃げ妻と娘に目をつけられるとは、おみっちゃんもついてないな。」
「どうして?」
「人類創生のアダムの妻でありバツイチで、現在は魔王サタンの伴侶とも言われている。」
「なんですって!?」
これから、おみっちゃんには過酷な戦いが待っていた。
「まあまあ、ショーの準備ができたから見ておくれ。」
舞台にライトがあたる。
「ようこそ! 妖怪・あやかし劇団へ!」
舞台には猫又の又ちゃんに、コンコン、夢馬、獏が擬人化してカワイイ女の子になっていた。
「新メンバーを紹介します。妖怪、枕返しの枕ちゃんと妖怪、エロ女です!」
「枕ちゃんです! よろしく!」
「うっふん! 可愛がってあげる。チュ。」
新メンバーの紹介が終わる。
「そして、この6人におみっちゃんを加えます。」
「え!? 私ですか!?」
「拒否権は無いよ。」
おみっちゃんは渋々と舞台に上がる。
「これが妖怪・あやかし神7だよ! 最大48人まで増やすからね! アイドル活動して、ガッチリ儲けるからね!」
ろくろ首は妖怪・あやかしをアイドル化して売り込み、銭儲けしようと考えていた。
「女将さん、怖い・・・。」
「やっぱりおみっちゃん・・・いやいや、又ちゃんもカワイイ。コンコンも捨てがたい。」
坊主と天狗は各々で考えに更けていた。
「1話完結モノにすると何でもできるので困りますね。でも、センターは譲りません!」
目指せ、おみっちゃん。あやかしものでテレビ局に飼われて、数十年放送される作品を。
つづく。