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3-7

「もうすぐ他が終わる! そうすればこっちだけだ! 癒し女のおみっちゃん!」


この物語は、クセのある幽霊の物語である。ついに探偵設定も消えた・・・。



「探すの疲れた!?」

おみっちゃんはもうバテバテである。

「どうしたの?」

なぜか、おみっちゃんの家に憑りついた猫又の又ちゃんであった。

「これよ。」

おみっちゃんは又ちゃんにリストを見せる。

「インクブス!」

「スクブス!」

「サキュバス!」

「アルプ!」

「エンプーサ!」

「リリス!」

「リリン!」

「枕返し!」

とリストには書いてあった。

「これは?」

「又ちゃんの悪戯を止める時に私が呼び出してしまった夢魔の連中のリストよ! 探すのに3-2まで戻ってきたわ! これも全部、又ちゃんが悪戯するからよ!」

「恥ずかしいから又ちゃんって呼ばないで。」

「・・・聞いてない。」

モジモジ名前を呼ばれると照れる又ちゃんを呆れて見ているおみっちゃんであった。

「相変わらず、おみっちゃんは騒がしいね。どれどれ、見てあげよう。」

そこに、ろくろ首が現れリストを見る。

「インクブス、スクブス、サキュバスっていうのは、3兄弟か3体をサキュバス1体にまとめちまってもいいね。面倒臭いから。妖怪、エロ女とでもして、セクシー読者サービス用でいいんじゃないかい。」

「さすが! 女将さん!」

ろくろ首はおみっちゃんの商売の師匠である。

「アルプに、エンプーサ・・・知らないね。調べてみよう。」

そこでろくろ首が取り出したのが、妖怪図鑑。なんなら妖怪カードでも商売的には良い。

「アルプは闇に住む悪魔・・・闇男にしておこう。次はエンプーサ・・・カマキリ女でいいや。」

ろくろ首は切符が良く、次々と処理していく。

「カマキリ女は冥界の女神ヘカテーに仕えているとなってるから、あやかし的に地獄とか閻魔様とかに繋げれば続編も作りやすいね。」

「さすが! 女将さん!」

異世界ファンタジーのキャラクターとされるものを次々と、あやかしものにチェンジしていく。

「リリスはアダムの最初の妻で、リリンが娘と。妖怪、夜逃げ妻と娘でいいや。おお、堕天使のサマエルと再婚してやがる。男を出世の道具としか見てないね。ああ~、女って怖いね。」

「さすが! 女将さん!」

これで後は枕返しだけである。

「おみっちゃん、電話を借りるよ。」

「どうぞ。」

ろくろ首は電話をかけた。

「ああ、枕返し。私、私、ろくろ首だよ。溜まりに溜まった借金を全額、返してくれ。無理だと? なら人間界のおみっちゃんの家まで直ぐに来な。嫌だと!? おみっちゃんは私の舎弟なんだよ! カワイイ女の子キャラにして抱き枕で売り出してやるから、つべこべ言わずに直ぐに来ない! のっぺら大将軍に取り立てに行かすぞ!」

と言って、ろくろ首は受話器を置いて電話を終えた。

「枕返しさんも知り合いなんですね。」

「長く生きてるとコネが色々と出来るもんなんだよ。」

昔は小さなサンマ定食屋からスタートしたろくろ首とおみっちゃんだったが、今ではろくろ首は大企業の社長であり、おみっちゃんもJKビジネスの耳かき屋で成功を収めている。

「さすが! 女将さん!」

「おみっちゃん、さっきから、そのセリフが多いね。」

軽く指摘する猫又。

「又ちゃん。」

「やめてよ!? 照れるから又ちゃんと呼ばないで!?」

「エヘヘ。」

名前を呼ばれてモジモジする又ちゃんでお別れするお約束な展開であった。もしかしたら、癒し女のおみっちゃんよりも、モジモジ猫又の又ちゃんの方がキャラ文芸に変態的には向いているのかもしれない。


つづく。

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