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「元々は耳かき屋です! 幽霊探偵、おみっちゃん。」
この物語は、クセのある幽霊が探偵をするという物語である。
「ふわ~あ!」
朝からおみっちゃんは欠伸をしている。
「コン?」
ペットの妖狐の子供のコンコンが、幽霊でも眠いのかと不思議そうに見ている。
「私は大丈夫よ。でも作者が締め切りに追われて、この遊び作品を書くのが眠いのよ。」
「コンコン。」
コンコンもその通りと言っている。
「で、朝の散歩にどうして、又ちゃんがいるの?」
朝のコンコンの散歩はおみっちゃんの日課だった。
「いいだろう!? せっかく初登場でキャラ化されたんだ。一度出たら使い捨てにしないでよ! それから恥ずかしいから又ちゃんって呼ばないで。」
猫又の又ちゃんはモジモジしている。
「あちゃ・・・。」
「コン・・・。」
キャラ文芸過ぎると感じるおみっちゃんとコンコンであった。
「それよりも、今日はいい情報を持ってきた!」
突然、又ちゃんが話を変える。
「聞きたくない。コンコン、先を急ごう。」
「コン。」
おみっちゃんとコンコンは歩く速度を速める。
「冷たくしないで!? 聞いてください!? おみっちゃん様!? コンコン様!?」
又ちゃんはおみっちゃんにしがみつく。
「何・・・いったい?」
おみっちゃんは聞きたくない顔をしながら又ちゃんに聞く。
「おみっちゃん! あなたは狙われているわよ!」
「はあ?」
唐突だが、又ちゃんはおみっちゃんが狙われているというのだ。
「どうして、こんなに可愛く生きている・・・いや、死んでいる私が狙われなければいけないのよ。」
おみっちゃんは幽霊なので死んでいるが正しい。
「あなた、私を召喚するまでに、色々なモノを呼び出したわよね。」
「色々なモノ?」
おみっちゃんの記憶にはなかった。
「もう!? じれったい!? ナイトメアやヒュプノスを呼び出しただろうが!?」
「おお! そういえば!」
やっと、おみっちゃんは思い出した。
「ということで、おみっちゃん。あなたは夢魔系のキャラクターから恨まれることになったわよ! これから戦闘や謎々を幽霊探偵として解決してもらうわよ!」
「??? でも、それって、又ちゃんが夢に悪戯していたのが原因よね。」
「え?」
そう、猫又の又ちゃんが夢で悪戯をしていなければ、何も呼び出さなくてよかったのだ。
「悪いのは又ちゃんだろうが! かみつけ! コンコン!」
「コン!」
「ギャア!?」
又ちゃんの股付近をコンコンが噛んだとさ。
つづく。