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2-1

「歌を歌って、事件を解決!? アイドル探偵登場!」


この物語は、性格にクセのあるアイドル探偵が登場するライトミステリーである。



「ん? んんん? 何かおかしくない? 南ちゃん?」

「そうね。私たちがメインでステージ中央のはずよね。」

鈴と南はブイ字の2,3番手の位置にいる。

「当たり前だ。主役を外されたんだから。」

「私は5番手でも文句を言わない。」

東西は4,5番手にいる。

「ま、まさか!?」

鈴の心配どおり、ステージの奈落が上がってくると金ぴか衣装で奴が上がって来た。

「私、アイドル探偵になっちゃいました。」

北さんだ。見事に北さんがフリースタイル探偵から、アイドル探偵に昇進したのであった。


「みんな! 盛り上がってるかい?」

「おお!」

「ニューヨークに行きたいか!」

「おお!」

「生贄は鈴ちゃんでいいか?」

「おお!」

いつの間にか、お客さんで満席のライブ会場である。

「マジか!? 北さんに、こんなにもファンがいたなんて!?」

「これも探偵事務所サウス&ベルのハードボイルド路線より、北さんの緩い世界の方が、今時のラノベ層にはウケたみたい・・・。」

「マジか・・・。」

世の中は世知辛いと冷たい風を感じた鈴と南であった。

「それではアイドル探偵、北さんのデビュー曲のB面の曲を聞いてください! マジのうた!」

「おお!」

北さんファンは何でも大喜びである。

「マジか・・・。」

鈴と南は呆れるのであった。ちなみにデビュー曲のA面は、私、アイドル探偵になっちゃいました! でいいだろう。もし本当に製品になったら自分で作詞するか、プロに書いてもらおう。

「マジ! マジ! マジマジ!」

曲が流れ出し、北さんが歌を歌い出す。

「マジマジ!」

お客さんが合いの手を入れる。アホな単純な曲だからこそ、大衆に受け入れられ、大ヒットにつながった。

「マジ! マジ! マジマジ!」

「マジマジ!」

こんなマジだけのやり取りが4分もつづく。マジのうたはギネス記録である。

「マジか・・・。」

「きついね・・・。」

「私は平気よ。」

「頭脳明晰な私に不可能はない・・・ぜい・・・ぜい。」

バックダンサーの鈴、東西南の4人は笑顔で踊り続けないといけない。

「アイドル探偵、無理。鈴、一抜けた。」

「やっぱりアイドルモノは美男美女の絵が無いと無理よね。内容はどれも一緒だもの。南も鈴ちゃんが抜けるなら南も抜ける。」

「多数決でアイドル探偵はやめておこう。ぜい・・・ぜい。」

「東さん、ばててる。」

こうしてアイドル探偵の北さんは崩壊した・・・かに見えた。

「マジ! マジ! マ~ジ!!!」

それでも楽しく元気に歌い続ける北さんだった。


つづく。

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