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「絶対? 本当に? 絶対に解けない謎はない! 私が絶対法則をぶち壊す!」
この物語は、性格にクセのある女子高生探偵が登場するライトミステリーである。
「ルルルルル。」
「はい。駄菓子バー五寸釘のおみっちゃんです。」
「探偵事務所サウス&ベルにお願いしたいのですが?」
「ご依頼ですね。ありがとうございます。」
探偵事務所を開業していれば、当然のように困っている人から依頼がある。
「女子高生探偵の出番ね!」
「おお!」
鈴、東西南北の5人は現場に向かうのであった。ふざけて面白く書かないのであれば、今後はこの文章をコピー貼り付けでもいいのかもしれない。
「おまえは!?」
「警視庁の山本山です。女子高生がどうして事件現場に来るのかな?」
ここは殺人現場の現場だった。
「私たちは渋谷塚高校女子高生探偵部! またの名を女子高生探偵サウス&ベルです!」
本来、鈴か南が言いそうなセリフだが、リーダーシップをとって、でしゃばりの東に取られる。
「ちょっと!? いつから部活動になったのよ!?」
鈴がクレームをつける。
「5人いれば、部活動申請はできるのでしておきました。」
「聞いてないわよ! 勝手なことをしないで!」
「部活にすれば、学校から予算がもらえるわよ。そうすれば、おみっちゃんの駄菓子バーのツケも部費で払うことができるわよ。」
「東部長! よろしくお願いします。」
鈴、西南北は東に頭を下げる。
「最初から認めていればいいのよ。私のことを。オッホッホ!」
素晴らしく話がまとまった。鈴の通う学校は渋谷塚高校。住所は渋谷区渋谷塚といった所にしておこう。
「あの・・・女子高生がふざけているなら、帰ってもらえるかな。」
山刑事が鈴たちに忠告する。
「警察が頼りないから、売り出し中の私たちに依頼者が電話してきたのよ!」
「グサッ!」
東の一言に山刑事はダメージを受ける。
「依頼者の浅原さん。状況を説明してください。」
浅原さんは40才前後の女性である。
「はい。私が家に帰ってきたら玄関の扉が開いていて、ソファーで主人が何者かに胸をナイフで刺されて死んでいたんです。警察に来てもらったんですが、まったく役に立たないんです。」
「分かりました。私たちにお任せください。直ぐに事件を解決してみせます。」
東の脳みそはスーパーコンピューター並みの速さで、事件の可能性を計算する。
「警察なんて、ただの税金泥棒ね。」
「そうだよ。この殺人事件ももみ消して、世間には平和ですってアピールするつもりだよ。」
南は両親の失踪事件以来、警察を悪の組織としか思っていない。鈴も目の前で警察は何もしてくれないのを見ている。なにより友達の南が泣いているのを知っている。
「許さないぞ! 警察! 悪の組織め!」
鈴は警察よりも早く、事件を解決しようと誓うのであった。
つづく。