File 10.脅迫
鳴海はソファに腰掛けた。
おかえり──理奈はそう言った。
「さて、詳しく話しを聞かせて貰おうか」
鳴海はそう言い、山路 敏哉の写真を置いた。
「ではちょっと待っていて下さい」
刑事はそう言うと、部屋の隣にある捜査資料室に入って行った。
「お待たせ致しました」
ドン──刑事は事件の捜査資料書を置いた。
「こちらに例の事件の事が詳しく書かれております」
刑事はそう言って、資料書を開いた。
どうぞ──と、鳴海の方に向ける。
鳴海は資料を見た。タイトルは、『バラバラ滅多刺し事件』となっていた。
鳴海は資料に一通り目を通すと、
「成瀬川、行くぞ」
そう言って、資料書をパタッと閉じた。
「行くって、何処にですか?」
「山路 敏哉の家だ」
「解りました」
そう言うと、二人は捜一を跡にした。
道警から数Km離れたある場所に、ブルーシートが掛けられた一軒家がある。
鳴海は理奈と共に、バイクでその前までやって来た。
(あれ、何でまだブルーシートが?)
兎に角入ってみよう──そう思った鳴海は、その家に入って行った。
(ん?)
鳴海は玄関に落ちている一枚の紙切れを拾った。
『この事件から手を引け。さもなくば貴様の命は無い』
紙切れにはそう書いてあった。
「何ですか、それ?」
唐突にそう訊ねたのは理奈だった。
うわっ!──鳴海は驚いて紙を落とした。
「成瀬川、何時からそこにっ!?」
と、振り向き様に訊ねる。
「最初から後ろにいたじゃないですか。それより何ですかこれ?」
そう言って紙切れを拾う理奈。
「この事件から手を引け・・・脅迫状ですね、これは」
「面白え、解決やろうじゃんか」