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彩時〜基本色編〜  作者: ビードロくん。


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11/11

#eb6ea5

地下深く……小綺麗な会議室風の部屋に張り詰める空気は、きっと常人なら失神してしまうだろう。

それほど、重く…身体が芯から痺れ上がっていく……狩り狩られる立場だとその場に居る人間は理解する。


逃げ出してしまいたくなる………


遥冴は目の前に佇む、自分の父親を見つめながらカウントがゼロになるのを待つ。


〈ガウラ全体に告ぐ、今ラストミサイルを発射する。もうひと仕事あるがお前らなら問題ないだろう〉


〈〈はい!! 〉〉


遥冴はミサイル一発だけ己自身で、戦場へ打ち込む。

ミサイルが発射するまでの十カウントが始まる。

十秒から順に時間が迫っていく。


[残り五秒]


お互いは一歩も動かない。

指先、瞬き、呼吸による僅かな身体の動き………その些細な一瞬すらきちんと、己自身の記憶に心に刻み込む。

何が理由で、死に負けるか分からない戦い。


前回は世界を巻き込んだ……人類や地球を全体を巻き込んだ戦い。


[残り……三秒]


今思えば単純な親子の喧嘩……二人だけの戦いはしたことがなかった。

重國が動けば、遥冴が対応すれば、それは全て地球規模の出来事になる……それが当たり前だった。


[……一…零]


カウントがゼロになりミサイルが発射される。

施設全体が、揺れる。


『彩時』



『染典』


ふたりが一斉に動き出す。


瞳の色が赤く変わる遥冴。


髪色の色や吐く息すらも紫色なる重國。


お互いの力がぶつかり合う。

燃え上がる遥冴の攻撃、火球、爆破……赤色の最高火力を重國に浴びせる。


全ての攻撃を小さなブラックホールの様な力で、防御する重國。


「始染言!」


重國の攻撃ターン。

防御の姿勢から一気転じる、髪色が赤色に変化し絶対なるパワーで遥冴を攻撃する。


『部分選択……』「翠」


重國の攻撃をダイレクトに受ける遥冴、たった一撃で遥冴の半身が消し飛ぶ。

が、一瞬にして欠損した身体が再生しカウンターパンチを繰り出す。

重國は遥冴のカウンターパンチを避ける事は出来なかった。


遥冴は身体の残った方の拳に炎を纏わせていたが、カウンターパンチを放ったのは再生させた方の拳。

重國は炎をブラフだと分かっていたが、再生が完了するまで何処狙って攻撃してくるか分からず見事に攻撃をもらう。

しかも、遥冴は再生させた拳に風の力を纏わせていた事により、今度は重國の身体が削り取られる。


「風喰……」


名の通り風が喰らうかのように攻撃対象を削りとっていく技……対応する術を知らねば一撃必殺の威力を誇る。


だが、重國には二十年前の遥冴との戦闘経験がある。


重國は瞬時に削り取られていく身体を切り離す。


「染体ッ!」


重國は叫ぶ。

切り離した身体の部位をまるまる持ってくる事によって復活させる。


遥冴は瞳の色を変化させる……赤い右目を今度は青色に変化させる。


その途端、遥冴は圧倒的なスピードで重國を翻弄し連撃を繰り出す。


「くっ___!」


防御するので精一杯になる重國は自分の体を……爆発させた。


「……やはり無駄か」


自爆した事により肉体が弾け飛んだはずの重國は、また欠損した身体を持ってきて復活する。


遥冴は重國の行動を読んでいた。

予め重國の周りを囲うように、氷の欠片を散らせていた。

重國が自爆するのと同時にドーム状の氷の防壁を作り出す。


まさに一進一退の攻防を繰り広げる___。



「始まったな……」


「始まった?」


「あぁ、始まったぞ。最強の親子喧嘩が」


オウガの言葉で司令室の空気が一気に張り詰める。

戦地から全員が合流し、豪華すぎるメンツが一部屋に集結する。


「オウガ、戦況は」


華蓮が問う。


「互角だ……全くのな」


オウガは瞼を閉じながら答える。


玄德、久里田、かおり、天由姉弟達全員が息を飲む。


「……みんな! 遥冴が再び全てをになって戦ってくれている。私達は今出来る事をやる必要がある、気を抜くな! これが正真正銘、ラストの戦いだと思え」


華蓮の叱咤声が司令室、無線に響き渡る。



「はぁ……はぁ……二十年でここまで差が出るとは」


重國は息を切らしながら遥冴と向き合う。


「天使や神……悪魔まで、使役したはずなのに全く歯が立たないとは」


重國は使役、洗脳……自分に忠誠を誓う者達の力を自由自在に使用する事ができる。

つまり、今の重國は天使から悪魔までの様々な力を使用できるはずなのだが、遥冴は未だ息切れしていなかった。


「二十年、経って衰えてないあんたに俺は驚きを覚えるよ……」


二十年前に死に、地獄に行き、訓練や成長する機会は全くなかったはずなのに、遥冴は今の重國と戦闘し全く衰えずに、寧ろ強くなっている事に対して素直に称賛する。


「天由遥冴……俺は……二度負けないぞ」


「貴様、何をするつもりだ___ッ!」


嫌な予感を感じた遥冴は重國に向け拘束技を放つが、重國は自分の心臓を引きちぎり握りつぶした。


遥冴の予感は的中した。

重國は自分に忠誠を誓う者達の力を使えるのと同時に、その者達の身体を自由自在に出来る。

例えば……身体の一部を自分の身体に付け替えることも出来る。

だから回復技を持たないはずの重國身体が元に戻ったりしていたのだ。


だが、問題はここから重國自身の共に身体を移す事が出来るなら、その反対……自身の身体を入れ替える事も可能のはずだ。


『彩時……部位選択』


「白黒!」


遥冴は右目を白、左目を黒に変化させ自然の理に反する事を行おうとする。


「彩時……カムバック!」


床に落ちている重國の潰れた心臓に向かい使用しようとする。


カムバック……逃げた重國を現在の地点まで引き戻そうとしたが何の成果も得られなかった。


「チッ! …………してやられた」


遥冴は重國を始末出来ずに取り逃してしまった事に苛立ちを覚える。

感情のまま地下施設の壁を"軽く"叩く。

すると、遥冴を中心に一瞬にして半径三十Kmの範囲が消し飛び球形の消失後が出来た。


後悔した。最初から本気で挑んでいれば取り逃すことはなかった。


過信、慢心なのではなく遥冴は過去の経験から学び、相手が何をどうしてくるのかを常に考えながら戦闘する事を心掛けていた。


消して過去にミスした事がある訳では無いが、今の遥冴は表立っての活動が出来ない上に家族や仲間という守らなければいけない存在が数多くできた。


昔なら何も考えずに……というのは言い過ぎかもしれないが、ある程度むちゃくちゃしても問題なかった。


「…………」


遥冴は息を整える。


『彩時…………黄』


遥冴は瞳の色を黄色き変化させ、やる事はひとつだった。

地球……銀河……天界……凄まじい規模の探知。


静電気を利用した探知は引っかかれば、どんな人物でも生き物でも見つけ出すことができる。

そして、そのまま光の速さで移動することができる。


だが、どこにも引っ掛かる事は無かった。


再び遥冴は予感が頭を過ぎる。

先程よりも静電気の強さを上げ、陸地だけではなく、地下や水中、空、全てをもう一度、調べる。

すると、一点だけ宇宙空間で引っ掛かる。


「掛かったが……これは重國じゃない…いや反応は確かに重國だ…………どう言う事だ…」


探知によって引っかかったのは紛れもなく重國の反応だが、姿形や魂の型、その全てを遥冴は否定した。


「おいおい……まさかそんな事無いよな……」


遥冴はなにかに気がついたようだ。


〈華蓮! 今どこにいる!〉


〈遥冴? 今、司令室で状況の確認及び現場指示を出てたところ〉


〈少し調べてほしいことがある〉


〈わかった、最優先でいいのね?〉


〈あぁ、何よりも迅速に頼む〉


〈了解、なにか分からないけど五分程時間ちょうだい〉


〈わかった、五分後に再度連絡する〉


〈了解。それと、妃乃ちゃん達は無事にガウラ本部で保護、妃乃ちゃん達が移動に使用したメモリ号は襲撃を受け、湖に墜落。

デュナの力でパレットを保管、希地ちゃんに外装の覚醒を確認。

それと鶴見が国際会議にてフェスイベントの報告をしてる〉


〈そうか…色々起こったな〉


華蓮から報告内容を聞き、無線を切る。


遥冴は宇宙空間で感知した物の正体を調べてもらう為に、生命反応を感知した座標を送る。


五分、空き時間が出来た遥冴は華蓮の報告でも名前が上がった希地に電話をかける。


〈もしもし、希地?〉


〈パパ? パパ! 大丈夫なの? 今どこにいるの?〉


〈大丈夫だよ。と言うか華蓮達から何も聞いてないのか?〉


〈妃乃姉と緒牙が何回か聞いてるんだけど、華蓮さんとガウラ? の皆さんも教えてくれなくて〉


〈そうなのか……どっちだ…まぁいいや、ところで外装が覚醒したって聞いたけど?〉


〈がい…そう? ……ってなにそれ〉


希地は華蓮達から何も聞かされてないらしい。

きっと、希地の事を思っての行動なんだろうけど……普通に考えて、自分の身に何かしらの変化が起きて、その事に着いて詳しい人がいるのに何も教えてもらえない。

というのは、とても心細いし不安になってしまうだろう。


〈……うん。なんかごめんね〉


〈ううん、大丈夫〉


〈じゃあ、外装については後で全部終わったら教えるね。それまで不安だと思うけど、体に害を及ぼすものじゃないから、そこは安心して〉


〈うん…………わかった。じゃあね、パパ。気を付けてね〉


〈あぁ、気をつけるさ。みんなとまた会えるようにね〉


遥冴は希地との電話を切り、華蓮からの報告を待つ。

ただ待ってる訳にはいかないので、周囲を探索しようとしたが、自分で辺り一帯を更地にした事を思い出し、やらかした責任を感じながらただ待つ事にした。


華蓮と無線後、三分程で華蓮から連絡が入った。


〈遥冴! 座標の生命反応の正体が判明したぞ〉


〈本当か、今すぐ教えてくれ〉


〈わかってる。あんたから送られてきた座標で反応した、生命反応の正体は___〉


華蓮の口から答えを聞く前に、世界中の人達がその姿を確認した。


「___天由遥冴よ。久しぶりですね、人類史最大の大罪人よ」


眩い光を…神々しい光を放つ存在が天から降りてくる。


「……やっぱりあんたか…大神」


大神……エリーが女神になる前の天界の王。

全ての神、天使、悪魔、閻魔、人間、ありとあらゆる種の頂点に立っていた存在。


「___人間という下等生物のくせに、時間移動…神殺し……数えればキリが無いほどに罪を重ねた愚か者」


大神は遥冴に向かって、攻撃を開始する。

当たったら存在……記憶事消滅してしまう、光線を次々と放つ。


当たれば最後、擦るだけでその時点で終了する。


だが、遥冴を中心に広大な範囲が何も無い更地な為、縦横無尽に駆け回り光線を躱す。


「___逃げるだけですか? そうなれば勝ちはありえませんよ?」


大神は逃げ回る遥冴を挑発する様に云う。


「そうか? どんなに俺が強くても、当たれば最後なんだから避けるのは当たり前じゃないか?」


遥冴は、避けながら答える。


「___本当生意気な奴だ」


遥冴の言葉に苛立ちを隠せない大神。

その苛立ちが光線の量、速度に反映されている。

先程よりも速い速度で放たれる。

既に光線の速度は音速を超え通常なら誰も太刀打ち出来ないが、遥冴は別だ。

能力を使い光線よりも少しだけ速い速度で移動する。


〈華蓮! 俺の現在地から周囲の人間を直ちに避難させろ!〉


〈わかってるよ、あと少しで避難が完了する。耐えて!〉


〈当たれば終了、耐えるも何もねぇよ〉


光線を回避しながら華蓮と連絡を取る。

世界中の人は見た事もない、神々しい存在の登場により最初は興奮していたが地球に向かって攻撃しだした光景を見て、一気に絶望感を感じていた。


ガウラの中に避難した天由姉弟達もそれは同じだった。


「___はぁ、めんどくさいですね。これで消えなさい」


大神は光線でちまちま攻撃するのを止め巨大だエネルギーのボールを想像しだした。

国ひとつが軽々しく消滅させる事が可能な程大きく、世界中の人の目に嫌でも映る。


「鉛! 行くよ!」


大神がエネルギーボールを想像している間に遥冴は、戦闘態勢を整える。


姿、格好が変化し遥冴は一般天使と比べても同じくらい、もしくは越してしまう程の神々しさを放つ。


「さぁ……いつでも来い」


「___ふっ、余裕と絶望を同時に感じながら、消え失せろ」


大神は巨大なエネルギーボールを遥冴目掛けて打ち放す。


遥冴は勢いよく飛び立ち、エネルギーボールを正面に捉える。

鉛白色の短刀の柄を握り空中で抜刀の構えを取る。


タイミングが来るのを待つ……今だ!


遥冴は鞘から一気に引き抜き、エネルギーボールを横一直線に断ち切る。


だが、エネルギーボールに触れた鉛白色の短刀は消滅する所がよりいっそう輝きを放つ。


「___なんという……いや、だとしても無駄です。上下に別れたエネルギーボールで国諸共…消えなさい!」


大神の発言など遥冴は気にせず、短刀を鞘に収める。


「桜……頼んだよ」


上下に別れ、地に向かって落ちてくるエネルギーボールを地で待機していた桜が処理する。


両手を上に掲げ、思い切り左右に腕を広げる桜。

すると、格子状にエネルギーボールが切り裂かれ消失する。


「___なぜだ、どんな攻撃であっても触れれば勝つのは私の攻撃のはずだ! ___一体何をした!」


神とは思えない程の声をあげる。


「答えは、簡単さ切り離したんだよ。ただそれだけだ」


地面に着地した遥冴は、大神を煽るような笑顔で言い放つ。


「___切り離したですって? ふざけるんじゃないよ!」


荒々しく、攻撃を開始する大神。

左手でエネルギーボールを想像し、右手で光線を感情任せに放つ。


「桜、おいで。一緒に居よう」


桜は遥冴と抱擁する。

すると桜は実体を失うが、遥冴と一体化し腰に二本目の刀が現れる。


遥冴は右手に桜色の方な、左手に鉛白色の短刀を握り二刀流の構えをとる。


音速で飛んでくる光線を遥冴は正面から撃ち落とす。

必ず初撃は短刀で行い、次に桜色の刀で斬り落とす。どんなに数が多くてもこの攻撃手順は変えられないし変わらない。


「___なぜだ! どうしてだ! なぜしょうめつしない! その武器は……お前は……一体なんだんだぁー!」


神々しかった見たは今はもうなく、大神の身体は邪気に包まれていた。


「___だが……だが! 時は満ちた…天由遥冴を、この地球という星を消し去る準備が!」


意味深な発現をする大神に、遥冴は先手を打つ。


『彩時……白黒』


今度は逃がさない、そう心に決め唱える。


「個時間征」


遥冴がそう唱えると大神の身体にモノトーンの鎖が巻き付き始める。


「___なに! くっ……動けない!」


個の時間を征服する技、大神から生物としての個時間を制止する。


「何をしようとしたのか分からないが、さっき一人殺し損ねたところなんだ。悪いが、これ以上厄介者を逃がしたくないんでね、罪を重ねてしまったよ」


煽り、挑発しながら遥冴は云う。

個時間征は対象の時間を操ることができる、そう時間を操ると言うことは、つまり強制的にその人を自然の理から離す事になる。


個時間征の使用者はあくまでも、指示管理をするだけ本人はいつも通りの時間を過ごすが、術をかけられた人間は理に反すると言う、時間の罪の中でも最も重い事を、かつての王に向けて行う行為は最大の侮辱、煽り、挑発となる。


「___貴様………愚か者が…」


必死に動けないかもがく大神にトドメを誘うとした時……


「うっ…………っはぁ……はぁ…はぁ……はぁはぁ……嘘だろ…よりによってこのタイミングでか」


遥冴は心臓と頭を押さえながら苦しみ出す。

そのせいで、個時間征の効果が弱くなってしまう。


「___今です! さぁ、私を連れていきなさい!」


大神は弱っている遥冴にトドメを刺すことはせず、頭上に現れたゲートに吸い込まれていく。


「うっ……待て…時間移動なんか、させて……たまるか」


遥冴は苦しみながらも、最後まで大神に攻撃するがそんなものは虚しく消えていく。


「___さぁ、お楽しみですよ。この時代が…未来が………どう変化するのか…天由遥冴、あなたの物語はまだ終わらない。まだ、私達の復習は終わってないのですから」


大神は最後の最後に再び意味深な発言を言い残し、完全にゲートの中に姿を消した。


だか、見逃さなかった。ゲートの中から重國の生命反応が二つ、大神の生態反応もひとつ存在するのを。


朝からの騒音ざわめきが嘘のように静まり返る。

世界中から音が消え、静寂だけが存在を露わにした。


〈過去だ……過去に飛びやがった……〉


〈なに? 大神が過去に……年代は〉


〈ゲートの中から……はぁ…重國と大神の生命反応を探知した〉


〈………チッ、なんだと……あんなのが二人も? それに重國まで存在するなんて〉


〈……はぁ…復活した重國、元の時代の重國……復活した大神、まだ現役時代の大神……最恐と最恐…厄災と厄災。

過去の自分達と協力し、今の未来を変えるつもりだ〉


〈……過去の私達に賭けるしかない……〉


〈あぁ……そう…だな〉


〈遥冴? 遥冴? 遥冴!〉


遥冴は意識を手放した。


次に目を覚ますとそこは病室だった。

呼吸器を着けられているのがわかる、病室の壁にはガウラのロゴ。

この病室はガウラの所有するものだった。


「……どうする?」


遥冴は呼吸器を無理やり取り外し、足元の椅子に座っている華蓮達に話しかける。


「「「パパ!」」」


ベッドの両サイドで手を握ってくれていたり、看病してくれていた姉弟達が抱きついてくる。


「バカ、まだ病人だ。あんまり強くするな」


遥冴の注意で若干は力が弱まるが、それでもまだ強かった。


「遥冴、もう身体は大丈夫なのか?」


「あぁ……と言いたいがどうだろうな。身体への負荷を考えずに動いてたから、まだまだ限界かも」


「本当に馬鹿なんだから、身体が弱いの知ってるんだから少しは気を遣いなさいよ」


目を覚ましてそうそう華蓮にお説教を受ける遥冴。


「やめてくれよ……子供達の___?」


華蓮に冗談を言おうとした遥冴は、急に話すのをやめた。


「華蓮? 玄德? ……鶴見! かおり! …久里田!」


話をしている途中にみんな姿を消してしまったのだ。


「みんな、さっきまで華蓮達……居たよな?」


遥冴は目を覚ましたばかりで自分の目や記憶がおかしいのではと思い、妃乃達に質問する。


「うん、たしかにさっきまでここにいた」


「パパの事を心配? した感じの話をしてたよね……」


みんなも突然の出来事を困惑しているようだった。


「妃乃…心生…喜彩鳴…夢命…希地…咲射枯…楼菜…深月…緒牙……良かったみんなは全員いるね」


遥冴は自分の子供達を一人一人名前を呼んで数えた。

姉弟全員揃っているのを確認して安心する。

それと同時に、遥冴の中にひとつの可能性が浮かび上がる。


「……時間の影響がもう既に出てきてるんだ」


「それって、華蓮さん達が言ってた……えっと、大神? のやつ?」


妃乃が質問する。


「そう、簡単に言うとパパ達に恨みを持った人達が過去に行って悪さをしてるから、その影響で未来……つまり、今の時間に影響が出始めたんだ」


中三の深月にも分かりやすく説明する。


「って事は、華蓮さん達の身になにかが起こったって事?」


今度は緒牙が質問する。


「そうだと思う」


「なら、私達は? 華蓮さん達が危ない目にあってるならパパにもなにか影響が出るよね? って事は私達にも……」


確信を突いたような発言を深月が言い姉弟全員の表情が曇り出す。


「いや、俺達には何の影響も出ないよ」


「なんで?」


姉弟全員頭に疑問符を浮かべる。


「だって、パパ達は既に自然の理か外れちゃってるから」


「「???」」


「パパもみんなも、時間移動という罪を犯した大罪人だからだよ」


自然の流れから外れたもの達は過去が変わっても、影響はない。

集団から外れた個の存在になるからだ。


「デュナ、エリー、失市?」


「「「ん、わかってる」」」


三人も自然の理から外れている。


「みんな、言い? みんなで華蓮を過去を……未来を救いに行くよ」


遥冴達……天由家一行は、過去現在未来を救う為に全員で、時間を飛んだ___


彩時…基本色編

~完~


カラーコード:赤紫

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