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【完結】トレジャーハンター三人娘の内緒事~強化魔法?そんなの知らないんだけどっ  作者: あんそに
第三章 〜  そして、激動の果てへ 〜

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始まりの謎と、見えない光

翌朝…まだ眠気が残る。


イシュエスの告白で、私はあまり寝つけなかった。

せっかく一つのベットを占領出来たのにな。


私は異世界から来た人の娘。


あれ?そう言えばお母さんは?


……祖父がこの世界の人だから、こっちの人か。

じゃぁ、私はハーフって事なのかな?


色んな思考が頭を巡った夜だった。


「朝ごはん、出来たよー。」

「おぉ、ユミエルありがとう。」

って、この食材、どうしたのよ?


「宿屋のを拝借しましたー。」

「うん、おばさんに会ったらお金を払おうね。」


「沢山あったよ…多分、持ちきれなかったのだろうね。」

「悪くしちゃうのも勿体ないからな。」

エタルナも一緒に朝ごはんの準備をしてくれていた様子。


――久しぶりにお腹が膨れた。

優しい二人には感謝しかない。


私の体には、この世界に侵攻してきている敵と同じ血が半分入っている。


私にだけ見えるインテリジェンス兵装。

私にだけ聞こえるイシュエスの声。


それで証明出来る。

――でも、私はこの世界を守る。

ユミエルとエタルナ……この愛すべき二人。

お母さん、インクスの町の人々。

世界の人々……すべてを私は、守りたい。


「よし、行こう!」

「出発ね!」「おぅ!」


「イシュエス……案内、頼んだわよ。」


馬車だと本当に町から近い。

――懐かしい森へと着いた。


この森で、初めてイシュエスに出会ったのね。


「で、この森に何があるの?」

《――右に進む》


「はいはい、こっちだってー。」


「この辺だったね、トロールが出たの。」

「あの時からだったな、アンジュが強くなったのは。」

ユミエルとエタルナも懐かしんでいる。


私とイシュエスとの始まりの場所。


時々、Eランクのモンスターが出現。

――するも、私達は瞬殺した。


《――左の方》

「左だって。」


《――ここ》

「え?ここ??」


そこには、大きな木がそびえ立っていた。

「単なる木ね。」

「えっと…この木に何かあるのか?」

ユミエルとエタルナが不思議そうに聞く。


大木に近づくと、球体イシュエスが熱を帯びる。


《上から…入れた》

「上から?…何を入れたの?」


木の上を見上げると、穴が空いているのが見えた。

ちょうどイシュエスが入るくらいの大きさだろうが。


《そう…》

《あの穴》

「って、イシュエスってば、動けないのにどうやって入れたのよ。」


《トロールに…》

《運ばせた》

「もしかして…あのトロール!」


「イシュエスが誘導して、この森に来たのね!」

「そうか、だからBランクモンスターのトロールがこんな森に居たんだ!」


まさか……イシュエスが犯人だった。

トロールの右肩に乗っていたイシュエスの姿を思い出す。


「で……この中に何を隠したの?」

《ジャミング装置》


「え?ジャミング??」

《インテリジェンス兵装》

《無効化》


「もしかして……お父さんが探していた宝具!?」

《そう…》

《合ってる》


ユミエルとエタルナは、顔を見合わせ頷いた。


ユミエルが水魔法を発動。

――太めの枝に氷の斧を作り出す。


そして、エタルナがその斧を振るった。


カーン!

カーン!

カーン!


静かな森に木霊する木を切る音。


「ねぇ、イシュエス…探していた宝具は何処にあったの?」

《ダンジョンの…》

《最深層部》


「もしかして……お父さんが居た場所?」

《そう》

《シリウスが…》

《見つけた》


カーン!

カーン!

カーン!


交代を申し出た、

けれども、エタルナはそのまま斧を振り続けた。

その表情からは、意志の強さを感じる


「ねぇ、お父さんはその宝具の場所を知っていたのかな?」

《ダンジョンにある》

《それだけ》


「そうか…

 ダンジョンって、いったい何なんだろうね。

 時々、宝箱があったり…

 モンスターが居たり…」

《ダンジョンは…》

《異世界人が作った》


「え?何の為に?」

《この世界を攻める》

《その為の…》

《通路》


「―――!!」

なんて……事。

そんな、じゃぁ…ずっと前から準備されてたって事じゃないの!


ドーーーーン!!


エタルナの手により、大木は倒れた。


中からは……光るピラミッド形の宝具。


「これが……ジャミング?装置。」


「え?何がある?」

「どこどこ??」

そうか…これも、この二人には見えないんだ。

というか……私にしか、いや、異世界人にしか見えない。


「光るピラミッド形…これを発動させたら、あの黒い鎧は動かなくなるのね。」

《そう…合ってる》

《電波が届くには…》

《高い場所》


「分かった!急いで戻ろう!」

私達三人は馬車へと走り出した。


エタルナ、疲れたでしょ。

私が手綱を持つわ。


「あぁ、助かる。」

大木を切り倒したエタルナは肩で息をしていた。


「これで…世界は、助かるのだな。」

「ウチ達、もしかして英雄?」

エタルナとユミエル……二人の為にも……


馬を走らせながら……イシュエスに尋ねた。


「ねぇ、イシュエス。

 お父さんは、どうしてこの世界に来たの?」

《迷い込んだ》

《ボクと一緒に》


「そうなんだ…

 それでお父さんは、どうして異世界の兵器を止める為の宝具を探していたの?」

《アンジュと…》

《同じ》


「え?私と同じ??」

《愛する人を…》

《妻と娘を…》

《守る為》


――胸が熱くなる。


お父さんは、異世界から来た。

そしてお母さんと恋に落ち…私が産まれた。


お父さんは、お母さんと私を守る為、

この世界を守る為、

異世界の兵器を無力化する宝具を探していたんだ。


――胸が締め付けられるように痛い。

その痛みに反応するかのように、

球体イシュエスも熱く…強く…輝いた。



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