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【完結】トレジャーハンター三人娘の内緒事~強化魔法?そんなの知らないんだけどっ  作者: あんそに
第三章 〜  そして、激動の果てへ 〜

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国王の決断と、私達の決意

黒い軍勢からの襲撃。

あれから2日が経過した。


私達は、ギルドで負傷したハンター達の治療を手伝っている。

すると、そこに王都からの使者が尋ねてきた。


「無理に決まっているだろ!」

広いギルドの館にドワルクの声が響く。


「この状況を見て、分からないのか!?」

足の怪我が完治していないドワルク。

今にも立ち上がってしまいそうな勢いだ。


「ちょっと、どうしたのよ?」

険悪な雰囲気の中、駆け寄る。


「王都に応援を寄こせと言うんだ。」

「え?私達、トレジャーハンターの?」


「そうだ……こっちも大変な時に無理だ。」

「これは、国王様からの命令です。」

王都からの使者である男は弱々しく呟いた。


「王都に黒い軍勢が現れたのは分かっている。

 ――だが、この町にも現れたんだ!

 俺達がここを離れたら、この町がどうなってしまうか分かるだろ!?」


「この町の住人は……プノンニッタの街へ避難せよ。

 それが国王様からの言葉です。」

「クソっ!!

 この町を……見捨てろって言うのか!」

淡々と話す使者の言葉にドワルクは苛立っている。


「すてに何個かの町は、壊滅しました。

 ダンジョンに近い村町は、放棄。

 ――全勢力を持って王都を防衛せよ。

 これが国王様の決断です。」

大きくなった使者の声。

その声を聞いたギルド内の人々は、静かになった。


私達も、ドワルクも同じだった。

国王様には…逆らえない。


「……俺も含め、ハンターの多くが怪我をしている。

 それに、プノンニッタへの街の誘導も大仕事だ。」

ドワルクの意見に使者は顔を下に向けた。


この王都からの使者の男も、苦しい立場にあるのだろう。

国王様からの命令は絶対。

ただ、この町の人達の状況も理解できる。


私は、ユミエルとエタルナの顔を見た。

二人共、頷いてくれる。


「まずは、私達三人が王都に向かいます。

 他のトレジャーハンター達はこの町の住人をプノンニッタの街へと誘導。

 その後、王都に集結。

 ――使者の方、ドワルクさん、それでいかがでしょう?」


「だが……お前達。」

「誰かが行けば……この使者の方の面目も立つでしょ。」


「私は、それで異論は無い。が……。」

ジロリと私達を見つめる使者。


おそらく、この三人の少女達で大丈夫なのか?と考えているのだろう。

国王様にはベテランのハンター三人とでも伝えようか……

そう考えているに違いない。


「分かった……では、お前達に任せる。」

「他のハンター達は、移動の準備だ。

 受付嬢達で、役割分担を決めてくれ。」

ドワルクの声はどことなく弱かった。

懸命に守って来た、この町"インクス"を放棄するという話なのだから気持ちは分かる。

私も、どうにかしたい気持ちがあったけど……

王都を守る為には国内の全勢力が必要。

――という国王様の考えも否定できない。


「アンジュ、ユミエル、エタルナ…よろしく頼む。」

「はい、分かりました。」

「ドワルクさんこそ、町の人達を頼みますね。」


「ははは…お前達に励まされる日が来るとはな。」


私達は、ギルドを離れる。

使者の方と共に向かったのは……母が居る館だった。


「アンジュ、大活躍だったそうね。」

「それほどでも……あるかな?」

笑い合う母娘。


母と私との会話を聞いて、使者の方が驚くような顔をしていた。


貴族と対等に話すトレジャーハンター。

しかも、こんな若い女の子が大活躍??

きっと頭が混乱している事だろう。


「分かりました…私もプノンニッタの街に行けばよろしいのですか?」

「はい、あなたのお父様から、そのようにせよ。と伝言を預かっております。」


「お役目、ご苦労様。

 ――それで、アンジュ達は王都へと向かうのね。」

立ち上がったお母さんは私を抱きしめた。


「うん……私達が行くのが最善だと思うから。」

「あなた達じゃないと駄目なの?

 ――私は…心配で…」


「私は、お父さんに頼まれたの。

 『――人々を救え。』と。」


不思議そうな顔をする母の体を遠ざける。

私の体が震えている事がバレないように……


「私は、シリウスの娘、アンジュよ。

 ――とっても強いんだから!」

胸を張って伝える。

本当は、怖い…でも、気丈に振る舞う。

恐怖心よりも、


「ウチもアンジュちゃんを助ける!」

「あたしもだ!」

ユミエル、エタルナの思い。

それだけで私の体の震えは収まった。


使者の方の馬車で、王都へと向かう。


インクスの町の人々が荷物を運ぶ。

皆、とても忙しそうに動いている。


ドワルクも見送りには来なかった。

――来られなかったのだろう。


「ここと同じように王都も、黒い軍勢に襲われた。」

使者の方が状況を伝える。


「その数は数百。」

「え?数百??」

この町を襲った軍勢よりも、数倍って事?


「王都軍と、憲兵達のおかげで何とか防衛に成功したが……

敵を倒したというよりは、勝手に帰っていった。と、言った方が正しい。」


「なるほど……この町と同じ感じね。」


「多くの負傷兵が出た。

 ――次の侵攻があった時、防げるかどうか。」


王都の姿が見えてきた。


――懐かしい王都。

周囲を巨大な壁に囲まれている。


が、以前に見た壁とは違っていた。


「所々……崩されている。」


今、まさに壁を修復する作業が行なわれていた。

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