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トレジャーハンター三人娘の内緒事~強化魔法?そんなの知らないんだけどっ  作者: あんそに
第二章 〜 三人娘の進む道 〜

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父の葛藤と、三人娘の願い

私達はシャルルの部屋を出て、ふたたび会議室へと場所を移した。


「ユミエル…大変だったわね。」

お母さんは、優しい声で伝えた。

シャルルは…うつむいたまま。

きっと大変な事をしてしまったと後悔しているのだろう…

シャルルのせいじゃ無いとは思うけどね…


「呪いの杖…それが危険なままである事に変わりない。」

そう…お父さんが口を開いた。


確かに…ユミエル自身の呪いはシャルルの負の祈りと共に消える見込みとなった。


だけど、呪いの杖が…ユミエルの生命力を魔法へと変換する事実は変わっていない。


「この杖は…ウチの友達なの。

アンジュとエタルナと同じように大事な存在。」

ユミエルはお父さんの目を見て伝えた。


「ウチが苦しかった時…助けてくれた。側にいてくれる事で安心する。」

そう言うと…そっと杖を抱きしめた。


だけど…お父さんはその言葉を聞いても尚、首を横に振った。

「私はユミエルの事が大切なんだ…見過ごす訳には行かない。」


ユミエルは寂しそうにうつむいた。


私はユミエルの代わりに口を開く。

「その杖は…足りない魔力を使用者の生命力から補います。

なので…魔力が上がれば、生命力が削られる事はありません。」

「シャルルちゃんが、祈り続けてくれたら…きっと。」


「それでも……危険はある。」

お父さんの言う通り…私が伝えた言葉は半分が希望であって確実とは言えない。

――心配するのも当然か。


私のお父さんも、もし生きていたら…きっと何よりも私の事を心配してくれたのかな。


「お父さん…私からもお願い。」


「シャルル……」

「祈るから……お姉ちゃんの魔力が上がる事を…毎日、祈るから!」

今まで犯した間違いを取り戻したいのか…シャルルは必死に訴えた。


「私達も守ります…ユミエルを。」

「あたしも…守る!」

エタルナが私達の前へと出る。


「君たちは、まだ駆け出しのハンターだろ?ユミエルを守るなんて、そんな軽はずみの事が言えるのか?」


「確かに実力不足かも知れません…でも、私は、エタルナも…そしてユミエルも信じています。」


「はぁ~、分かった……それなら試練を出そう。」


「試練……ですか?」


「この街から南に行った所にある洞窟…そこに生息するモンスター、ハーピーの羽根を取ってきなさい。

ただし…誰も怪我をする事無く…だ。」


ハーピー…それは翼を持つモンスター。

勿論、戦った事も見た事も無い…


高難易度のクエストの始まりだった。




夜…ユミエルの部屋で三人で横になる。


「まさか、ウチの部屋で友達と一緒に寝るなんてね…」

「ユミエルの部屋…広い。」

エタルナが興奮気味に伝える。


「私…なんか楽しい。」

いつも、三人で寝ているのに…何だろ?

宿屋とは違った雰囲気がある。


「今日はありがとう…ウチを守るって言ってくれて、本当うれしかった。」

「アンジュは…前に出過ぎないようにな。」

エタルナの言葉に気を引き締める。


「私は…ユミエルが悲しむ顔を見たくない。ただそれだけ。」

「あたしの…悲しむ顔は良いのか?」


「ふふふ…エタルナも一緒だよ。」


「そう言うアンジュちゃんもね。」


安心感…この部屋は、それに包まれている。

ユミエルのご両親が作った部屋……


この安心した環境のおかげで…いつもよりも楽しい気持ちになるのかも。


さて……明日は南の洞窟へと向かう…


私達の内緒事のうちの一つ。


『魔法を使えない魔法使い…ユミエル。』


呪いの杖が、普通の魔法の杖になるかもしれない。

明日からの探索が、その一歩となる事を願いつつ……いつの間にか眠りについた。



読んでいただきありがとうございます!

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