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トレジャーハンター三人娘の内緒事~強化魔法?そんなの知らないんだけどっ  作者: あんそに
第二章 〜 三人娘の進む道 〜

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森の番人と、命の価値

「……一体、どういう事なの?」


眠りから目を覚めたユミエルに話かけた。


周囲を見渡し状況を確認しているようだ。

ここは、魔法使いラミーさんの森の小屋。


「ふぅ〜」

一呼吸、置いた後に言葉を発した。


「バレちゃったね。」


力なく笑うユミエル。


「あの杖が…生命を削るアーティファクトって事、知っていたの?」

「うん…何となく気づいていたわ。」


「どうして黙っていたのよ!?」

「なるべく…強い魔法は使わないようにしてたんだけどね。

まぁ、ハッキリと分かっている訳じゃないし…」


少し離れた所で座っていたラミーさんが立ち上がった。


「あなたの杖はね、呪いの法具よ。」

――呪い、その言葉を聞き、胸が詰まる思いがする。


「使う人の生命力を魔力へと変換する宝具。

強い魔法を使えば使う程、生命力を削る……

どうして知っているのに使い続けるの!?」


その口調から察するに、ラミーさんは怒っている様子。


ユミエルはラミーさんに目線を合わせる事なく答えた。


「それが……存在価値。

魔法を失ったウチに生きる価値なんて無いわ。」


そんな事……私が思った瞬間、エタルナが叫んだ。


「そんなの間違っている!

ユミエルの存在価値はそんなに安くない!」


言葉を聞くも……ユミエルはしばらく沈黙した。


「ごめんなさい…とても眠くって…」

そう言うと、ユミエルはふたたび目を閉じた。


翌朝……


小屋の外に出ると、体が暖かな日差しを浴びる。


「アンジュちゃん、おはよう。よく眠れた。」

「あ、ラミーさん…ありがとうございました。

 おかげで快適に眠れました。」


「ユミエルちゃんは?」

「まだ……眠っています。」


「そう……」

ラミーさんが何かを言いかけた時、鳥型のモンスター”エアリス”が声を上げた。

右肩で浮かぶ球体も熱を帯びる。


……昨日の戦闘で焼けただれた木々の間から、町の人々が姿を現す。


一列に並んだ人々の中から、一人の男が前へと歩み出る。


「今まで……すまなかった。」


町の人々も、次々と謝罪の言葉を口にし始めた。


ラミーさんは、一歩前へと出た。


「どうして、フェニクスが現れたか分かる?」


人々は顔を見合わせるも不思議そうな雰囲気だ。

正直、私も分からない。


ラミーさんが説明を始める。


「みなさんは、森の資源を奪い過ぎているの。

だから…この山の守護者であるフェニクスが怒ったのよ。」


そういえば…昨夜あった筈のものが今は無い。


「ラミーさん……フェニクスの亡骸が消えている……」


「昨夜のうちにフェニクスは復活して、山へと帰ったわ。

町の人々が山を荒らす限り、また手下を連れて現れるでしょう。」


ザワザワと人々が騒ぎ出す。


先程の男の人がラミーさんに尋ねた。


「一体……俺たちは、どうすれば良いんだ?」


ため息を一つ吐いた後、ラミーさんは答えた。


「ですから…

森の果物、木ノ実、動物、を大切に扱うのです。

今は…取りすぎて…腐らせてしまっているでしょ?」


町の人々は…頭を下げる。

そして、うな垂れるようにして帰っていった。


「フェニクスは……動物たち、植物たちの味方なのね。」

いつの間にかユミエルが傍に立ち、そう言った。

エタルナもその隣でユミエルを支える。


ラミーさんは話始めた。

「フェニクスはね、生を司る化身なの。」

「ユミエルちゃん……命を粗末にするとフェニクスに叱られるわよ。」


ユミエルは、ゆっくりと頷いた。


ラミーさんが続ける。

「あと、あなたの魔力は……詰まっている。

……間違いないわ。

本当は、もっと魔力が高い筈よ。」


私は、占い師オリビアさんに教えてもらった『始まりの場所』の話を伝える。


「そうね…私もそのオリビアさんって方の意見に賛成ね。」

「心当たりは無い?

―――産まれた場所

―――魔力に目覚めた場所

―――人生を変えるような変化があった場所


ユミエルは少し考え……伝える。

「実家に帰ってみようかな。

 アンジュちゃん、エタルナちゃん…一緒に来てくれる?」


「おぅ、もちろんだ。」

エタルナが胸を叩いた。


「うん……ユミエルの為なら、どこだって行くわ。」

私は、自分のお母さんの事を考えた。

どことなく……すれ違ってしまった気持ち。


ユミエルは…実家に帰る決意を固めた。

盗んだ呪いの杖を持って…



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