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トレジャーハンター三人娘の内緒事~強化魔法?そんなの知らないんだけどっ  作者: あんそに
第二章 〜 三人娘の進む道 〜

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旅の現実と、西の森

「あぁ~、次の町までは遠いなぁ。」

「今日は、この辺で野宿だな。」


「ゆっくり休みたいわねー。」

「ベットが…偉大だった事を知った。」


お腹も空いた。


トレジャーハンターの日々。

町での暮らしを思い出す。

どれだけ平穏に過ごせていたかを身に沁みて思う。

ギルドの受付嬢さん達の笑顔が懐かしい。


そう思いを馳せながら…

いつの間にか眠りについた。


「…ジュ!」

「…アンジュ!」


「起きて!」

この声は…ユミエル!


見張り役をしていてくれた筈。


って…事は…


頭を振って、眠気を覚ます。


「コボルトよ!」


「複数、確認!」

エタルナは、先に目を覚ましていたようだ。


「やーーーー!!」


槍を振り回してコボルトを威嚇するエタルナ。

つい、数カ月前までは、

私の背中でビクビクしていたのに…

その成長スピードは凄まじい。


「ウォーターボール!」

ユミエルの魔法が炸裂する!


手に持つアーティファクトである魔法の杖。

心臓部の緑色は…少し薄めになっている。

夜間だし…そう長くは、使えないか。


「私も!」

急いで剣を握り、コボルトへと立ち向かう。


ザンッ!


よし、一匹倒した!


お父さんから聞いた話を思い出す。


コボルトは…そんなに強く無い。

ただ…群れを作って共闘してくるから厄介だ。


強く無いなら…なんとか。


球体の力は借りずに…

自分の力を生かす!


ザンブルグさん、

ダグラスさん、


二人から教えて貰った事をお父さんから教えて貰った剣に…足す!


「くっ!」


剣を振り抜いたものの、膝が崩れた。


疲労か…足に力が入らない。


ここまで何日も歩いて来たからか…


「きゃっ!」


しまった…ユミエル!!


あぁ…

強くなったつもりだったが…

私はやっぱり無力なのか…


球体の力が無くても…なんて、

おこがましい考えだったのかも…


球体が…右肩で熱くなる…


まるで、

『ほら、ボクを頼らないから…』

と、

言っているかのよう。


『ガルルルル…』


そう…なるわな。


ユミエルの血を見たエタルナがバーサーカー化。


物凄い勢いで、コボルトを倒していく。


一匹のコボルトを倒し…その亡骸を他のコボルトへとぶつける。


獣…なんて言葉は生温い。


その姿は…まるでモンスター。


「完全に暴走したわね…」

「うん…めっちゃ強いけど…」


ユミエルと並び…二人でその残虐な光景を見守るしか無かった。


ついにコボルト達は…逃げ出した。


「エタルナ!止まって!」


エタルナが追いかけるのを制止するも、止まらない。


「追いかけよう!」

「そだね…」


疲れた体を引きずり…ユミエルと共にエタルナを探す。


「ユミエル…怪我は大丈夫?」

「うん…出発前に買ったポーション、凄い効く。」


町を出る時、ギルドマスターのドワルクが、

旅の準備を手伝ってくれた。


てっきり、餞別かと思っていたのに、

代金を要求された時は攻撃しようかと思ったわ…


でも、ドワルクが…私達を鍛えてくれていた事は、分かっている。

彼の厳しさが、私達の強さに繋がるから…感謝しか無い。


「あ、居た!」

木の下で寝ているエタルナを発見。


牙は…引っ込んている。

バーサーカー化は、収まっているようね。


ほっとする。


「このまま寝かせましょ。」

「じゃぁ、ユミエルも寝て。見張り役、交代するわ。」


そう伝えると、ユミエルは薄くなった宝石を抱え込むようにして寝息を立てた。


二人の寝顔を見ながら思う。


エタルナがバーサーカー化をコントロール出来れば、戦力の増強は間違いないわ。


ダグラスさんの知り合いで、

バーサーカー化を抑える事が出来る人物が居るという。


そのギンガムさんを探して、西へ西へと来た。


ギンガムさんの教えで、

エタルナが…力のコントロールを出来れば、

私達のパーティーの為になる。


でも…それよりも…


エタルナが自分に自信を持って…生きて行けるようになって欲しい。


そう願った。

~~~~~~~


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