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【【コミカライズ】【書籍化】【ゲーム化】したいな】左遷された悪役令嬢、前世がvtuberだったので田舎でスローライフします〜婚約破棄×パーティ追放×左遷ですが、めげずにざまぁします〜  作者: ムポゥ神父
【読むだけで賢くなる】スライムしか倒せない俺が、世界を救うまで【知能指数+5】

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Another story : ユウト

 深い森の奥に、誰も知らない図書館がある。木の幹をくり抜いて作られたその場所は、雨の日にだけ扉が開く。扉には小さなハートの彫刻があり、触れるとふわりと木の香りが広がる。


 ある雨の朝、迷い込んだ少年ユウトは、図書館の前で足を止めた。扉が静かに開き、中からふわりと赤い本が飛び出してきた。それは「まだ語られていない物語」と題された空白の本だった。


「この本に、君の物語を書いてみないか?」 声の主は、図書館の番人である名前もないキノコだった。ユウトは驚きながらも、雨音に導かれるようにページをめくり、静かにペンを走らせた。


 書くたびに、図書館の棚が光り、ユウトの記憶が物語として形になっていく。忘れていた夢、失くした友達、そして雨の日に感じた孤独さえも、すべてが優しい言葉に変わっていった。


 雨が止む頃、図書館は再び静かに閉じられた。ユウトは赤い本を胸に抱え、森をあとにした。 それ以来、彼は雨の日が来るたびに、物語を書くようになった。誰にも見えない図書館の扉が、いつかまた開くことを信じて。

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