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19話 お茶会④
「死ね、ない……!もう、二度と!」
——賭けだった。
種は蒔いた。後は、自分を信じて。そして、賭けに勝った。マーサの一撃はオイラを倒すには至らず、オイラは耐え抜いた。
だから。
だから——。
「オイラの勝ちだッ!」
一閃。スライムキラーを横に薙ぐ。
「そんなものでどうしようと——なにっ!」
後ろから羽交締めにするのはルーファス。やはりだ。マーサが速くなったからと言って脳の情報処理速度まで上がるわけではない。兎にも角にもルーファスは忍び寄ることに成功した。
「やれ…っ!」
ルーファスが飲み込んだのは、スライム。如何に最弱モンスターとはいえ、身体の中で暴れられてはルーファスが死ぬのも時間の問題だろう。だが、ルーファスには覚悟があった。
スライムソードがルーファスの体内のスライムに反応し、輝きを取り戻す。そしてそのまま、マーサとルーファスは真っ二つになった。




