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43話 勇者・魔王連合軍VS人工勇者Ⅰ
轟音とともに地面が沈み込み、砂煙が爆ぜた。
中心に立つルーファスは、巨大な黒鉄の大剣を片手で引きずりながら、ゆっくりと首を回す。
鎧の継ぎ目から漏れる魔力は、重騎士とは思えぬほど濃密で、周囲の空気を震わせていた。
「……来い。まとめて叩き潰す」
その一歩は、地震のような衝撃を伴う。
レオンが即座に前へ出て、剣を構えた。
「まずは俺が受ける! リリエッタ、援護を!」
「うん……! 《光盾〈ルーメン・シールド〉》!」
リリエッタの杖から光が奔り、レオンの前に半透明の盾が展開される。
同時にマーサが指先を弾き、空間に歪みを生じさせた。
「《時流遅延〈スロウ・フィールド〉》……少しでも動きを鈍らせる」
ルーファスの足元の空間がねじれ、動きがわずかに重くなる。
だが――
「無駄だ」
ルーファスはそのまま強引に踏み込み、重騎士とは思えぬ速度で大剣を振り下ろした。




