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楽しい演習の始まり

別の人物視点でお送りします

俺の名前はデニス=ロイホス、17歳

ロイホス家の次男で父上は侯爵だ

俺がいる学年には他にも侯爵の家柄の奴はいるが歴史的にも財力的にもロイホス家の右に出る者はいない

それに全員長男ではないしな

だから実質的にこの学年は俺が支配しているようなものだ

周りの奴らは全員頭を下げてくるし平民の女なんかはちょっと金をだしてやればすぐに股を開く

ちなみに父上には平民の女と遊んでもいいけど種は残すなと言われているがね

まあ、子供が出来た所で多めに金を積んでやれば家族もろもろ黙るだろう

それでも黙らなかったらどこかで事故が起こるだけの話さ

平民が事故にあったからって誰も気にしない


ああ、それと貴族の女には手を出すなとも言われているな、平民よりも後々がめんどくさい事になるからだ

俺も面倒なのは嫌いだ、だからいつも遊ぶのは学園にいるその辺の平民よりはまだマシだが貧乏くさい女とだ

あいつら俺が少しでも多めに金を払ってやろうか?なんていうと喜んで腰を振ってくる


本当にこの世の中は馬鹿ばかりでつまらねぇ

酒を飲んで馬鹿な女を抱いている時だけがマシな時間だ


遊んでばっかりみたいだが大丈夫かだって?

俺には優秀な兄がいて兄がロイホス家を継ぐ事にはなるだろうが気にしていない

なんでかっていうと俺は兄よりも魔法の腕が優秀だからだ

兄はそのまま政治の道へ進むだろうが俺は将来王国魔術団にはいる

そしてそのうち団長になりそこで侯爵以上の金とコネを手に入れるだろう


ロイホス家は火属性の女神の寵愛を受けている家としても有名だが俺はその女神様に歴代で1番愛されているともっぱらの評判だ


他の奴が放つファイヤーボールと俺が放つファイヤーボールでは出来が違う

もう王国魔術団長になる事がもう約束されているようなものだ


だからこそつまらねぇ

演習なんかした所で俺より強くなれる奴は周りにはいねぇ

なにより演習の内容は最悪だ

徒歩で何日も歩いて寝るのはテント、食料も自分で狩らねぇといけねぇなんてエリートの道が約束されている俺がなんでそんな事しなくちゃならねぇんだ?

俺のこれからの成功の未来にそんな事をやる予定なんかねぇよ


本当に無駄な時間だ

それに今回の演習には貴族とブスな女しかいねぇ

俺の学年にはまだマシな平民が1人もいねぇから女を抱く気にもならねぇ

その辺の男に酒だけ持って行かせて夜は早めに寝るしかねぇな


あー・・・つまらねぇぜ・・・




「学生の諸君おはよう、これから引率してくれる冒険者達との顔合わせがあるから校門の方に移動するように」


(冒険者ねぇ・・・やだやだ、どうせ貧乏人しかいないんだろ?それに俺の魔法に勝てるような奴だっているとは思えない、ああ、これが来年と再来年もあるのか・・・めんどくせぇなぁ)


「おい、マツ、俺の荷物も一緒に持ってこい」


「あ、はいっ、デニス様」


「ったく、言われなくてもそれくらい気をきかせろよ、これだから平民は」


横にいた同じクラスの平民に荷物を持たせる

こいつは俺が使ってやってる平民なのだが察しが悪い

力も弱いしいい所なんかまるでないがお情けで声をかけてやっているのだ

周りの貴族の奴らもたまに使っているみたいだが俺の命令を最優先にさせている


当然だろ?俺がこの学年では1番偉いんだから


「デニス様、俺の荷物もマツの野郎に持たせていいですか?」


「ああ、好きにしろ、おい、マツ、こいつらのも持ってやれ、俺の荷物を汚したらぶん殴るからな」


俺の取り巻きのサイゼア、スココの荷物も自ら持つくらいまではやく成長してもらいたいものだ


「デニス様、それにしてもめんどくさい行事ですね」


「本当だよなぁ、何もない所で野宿するんだぞ?考えただけでも気が滅入る」


「そうですよね、何人か女に声かけておきましょうか?」


「おい、スココ、馬鹿かお前は、教師だって一緒に行くんだぞ、お前のヤッてる時の声がでかすぎてバレるだろ」


「あははは!確かにスココは声がでかいし女を殴るから女の声もでかいっすもんね!」


「女を殴るなとはいわねぇけどその趣味だけは俺は理解できねぇなぁ」


「いやいや、デニス様もやってみたらわかりますよ、身体が熱くなってくるんでさ!」


「本当にお前が回復魔法で有名なシロース家の人間とは思えねぇな、デニス様もそう思うでしょう?」


「はは、確かにな、まあ、その分金を払ってるんだ、女だって喜んでるだろ」


「そうですよそうですよ、あいつらだって喜んでる、俺も喜んでる、ウィンウィンって奴です!」


「はぁ、しかしそういうのもできない2週間となると本当につまらねぇなぁ」



「よし、全員ついたな、じゃあ列になって座りなさい、諸君、今回引率として参加してくださる冒険者達からこれからの予定等を話してもらう、皆静かに聞くように」


校門につくと学園長が長めの挨拶をしてその後後ろにいたおっさんが話始める

今後の予定と気を付ける事なんかを話してる、馬鹿が

俺みたいに強い人間が何を気を付けるっていうんだ

気を付けるのはマツみたいにどんくさくて弱い人間だけだ


「デニス様デニス様」


後ろからサイゼアが小声で話しかけてくる


「あん?なんだ?」


「あそこ見てくださいよ、あそこ」


「うん?」


サイゼアが指を差した方に目を向ける


ほぅ、悪くない


「すごい綺麗な女っすね、あの女も冒険者なんですかね?」


「装備からするとそうだろうな、だがなかなかいい見た目をしてる、髪の艶なんかもその辺の貴族の女と同じくらいだぞ」


「ほんとっすね!ああ、あの女殴ったらどんな声で鳴くんだろうなぁ」


さらに後ろからスココも会話に参戦してきた


「馬鹿、お前に出番は回ってこねぇよ、決めた、俺は毎晩あの女を抱くぜ、どうせ冒険者なんて貧乏くせぇ事を仕事にしてるんだ、金を出せば喜んで股開くだろ」


「あの見た目だから処女かもしれないっすよ?」


「それはねぇだろ、冒険者なんかいつ死ぬかもわからねぇ仕事だしそれに・・・いや、そうなると流石にまずいか?」


「流石のデニス様も処女は面倒ですか?なら俺が殴ってもいいすか?」


「馬鹿、ちげーよ、あの女周りの男が夜の為に連れてきてるだけかもしれねぇって事だ、それだと毎晩その辺の男に抱かれてて俺に回ってくる時間がねぇかもしれねぇって事だ、隣にいる男みろよ、頭は悪そうだけどあの筋肉、相当強いぞ」


「でもただの筋肉だるまでしょう、デニス様の火魔法の前にはただのカカシですよ」


「あの男に抱かれてたら疲れて俺の相手なんかできねぇって事だよ、くそ、見せつけやがるぜ」


「あの女だって冒険者なんでしょう?だったら色々理由をつけて夜1人にしちまえばいいんですよ、なんなら俺とスココであのでかいのを足止めするんでその時にデニス様があの女を抱いちまえばいい」


「あー、サイゼア、お前たまにはいい事言うじゃねぇか、よし、それでいこう、頼んだぞ」


「へっへっへ、デニス様の為ならお安い御用ですよ」


「いいなー、俺も女抱きてぇなー」


「馬鹿!スココもたまにはデニス様の為に働け!」


「うん、わかってるよ、でもいいなー」


「もしあの女がよくなかったらすぐ変わってやるよ、それで我慢しろ」


「ありがとうデニス様!俺一生ついていきます!」


「はっはっは、現金な奴だな」



「えー、という事で以上がこの演習の目的であり予定となっております、さて、何か質問ある人はいますか?」


質問と聞いてピンときた

周りの人間は魔物はどれくらいでるのかとかどんな種類がでるのかとか食料になりそうな魔物がいるのかとかその肉は臭くないのかとかどうでもいい質問をしている


「おい、マツ、お前手をあげろ」


「え?デニス様?」


「え、じゃねぇんだよ、早く手を挙げろ」


「は、はい!」


渋々と言った表情でマツが手を挙げる


「はい、じゃあそこの君、立ち上がって質問どうぞ」


「は、はいっ!」


「おい、まず冒険者の中で誰が1番強いのか聞いてみろ」


「え、えーっと、冒険者の皆さんの中で1番強い方はどなたですか?」


「冒険者の中で?それはこの中でって事かい?」


おっさんこと、ヨシヤーノが質問に質問で返した


俺は頷きマツに対してそれでいいから早く答えさせろと意思表示した


「は、はい、この中の皆さんで誰が1番強いのか知りたいです」


「そうか、それはだなぁ・・・」


冒険者の視線が1人に集まる

俺はそれを見た時目を疑った

その視線の先にいたのはさっき俺が抱きたいと思っていた女だったからだ


「まあ、オーカ君かなぁ」


「いやいや、ご冗談を、ヨシヤーノさんには勝てないですよ」


「いやー、でも僕以外の皆もオーカ君だって顔してるよ?」


「いやいや、ほんと勘弁してください」


俺は驚きを隠せないでいた

どう見ても若い、そして華奢な女だ

誰がどう見ても隣にいる大男の方が強いというだろう


「おい、マツ、本当にそんなに強いのか聞け!早く!」


「え、えっとそちらのお姉さんは本当にそんなに強いんですか?」


「だそうだぞ、オーカ君、ちょっとこっちに来て話をしてあげなさい」


「ええ・・・そんないきなり無茶ぶりを・・・」


「いいからいいから」


「はぁ・・・」


黒髪の綺麗な線の細い女が前にでてきた

胸は少し小さいようだが着ている鎧のせいだろうか?

だが手や足などを見ればスタイルがいいのはわかる

それになによりも、なによりも顔がいい

あの女が快楽に歪んだ顔を見たい、俺は興奮していた


「えー・・・初めまして、今ヨシヤーノさんからこの中で1番強いと紹介されたオーカだ、よろしく、ちなみに私はこれからの2週間貴様らのようなガキに対して媚びたりするつもりはない」


俺だけじゃなく生徒も、そして教師も、さらには同じ冒険者達でさえも全員が驚きざわつき始めた


「な、なんだその言いぐさは!」


俺は思わず立ち上がった

そしてこれから放たれる言葉にさらに驚きを加速させていくのであった

なかなか難しいもんですねー

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