14 任命式 2
ブックマーク、評価をぽちっとしていただきありがとうございます!とても嬉しいです!
任命、叙任の使い方合ってますか?
「アルスタよ、宰相のことを信じられぬか?」
「い、いえ、いや、でも、」
「言いたいことはわかる。私も驚いている。ルイナスよ。」
「はい。」
「随分と、変わったな。」
「はい。あの身体だと領民も私自身も守れません。私が足手まといになり私を庇い誰かが傷付くのは耐えれませんので、鍛え直しています。」
まだまだオーク令嬢ですけどね……話すだけで疲れないまでに痩せれてて良かった。
「頑張っているようだな。」
「いえ、まだまだです。」
「そうか。」
アルスタ殿下からの視線を感じる。
「ルイナス・オリジール。そなたをラザート村、村長に任命する。そして今日よりラザート村周辺をラザート領とする。ルイナス・オリジールをラザート領主に任命、ルイナス・オリジールをラザート伯爵に叙任する。」
「「「?!」」」
新しい貴族の当主ですか?!しかも初女当主ですよ?伯爵ですし!周りの反応を見ると宰相閣下以外知らなかったようだ。これ以上悪意を向けられてくないのですが……
「慎んでお受けいたします。」
「伯爵位は子爵位を二つ、男爵位を五つ、騎士爵位を五つ叙任する権利がある。そなたの信用できる者に任せるとよい。ルイナス・ラザートよ、ラザート領がどのようになるか楽しみにしている。」
「はっ!」
一礼し元の場所に戻る。いろんな(ほぼ悪意がある)視線を感じまくりです。私が最後だったようでこれにて任命式が終わり、退室する。気配を消して、家に戻る。誰かが呼んでいたが聞こえないふりをして帰る。何があっても帰る。が、私の進路を塞ぐアルスタ殿下。
「殿下、私は今日中に王都を出なければいけないのです。家に帰り準備をしなけばいけないのです。」
「そんなことどうでもいい!」
「いえ、今日までに王都を出ろと王命があるのです。守らなければ反逆罪の疑いで捕まってしまいます。」
「あ、それは……」
「ドロネーア譲とお幸せに。では、さようなら。」
怯んだ隙に横を通り立ち去る。馬車には既にお父様が乗っていた。
「まさか娘が当主になるとは思わなかったな。」
「私もです。」
「しかし、殿下の間抜けな顔に対応といったら……ふっ、思い出したら笑ってしまうな。」
「まぁ、お父様ったら。」
「…………私にも言えるが、婚約者だった殿下がお前を支えていたら、あの理想に近い姿になっていたかも……いや今更そんなこと言っても意味はないか。」
「お父様とこうして話せるようになっただけで私は嬉しいですよ。理想の姿は領地の方でなれるよう頑張りますわ。」
指輪を外すと少しだけ痩せたオーク令嬢の姿になった。殿下は胸が大きい方が好きだったのね。ドロネーア嬢も胸が大きかったわね……
私を好きになってくれる方はいるんでしょうか?当主になってしまいましたから跡継ぎのことも考えないといけませんし……はぁ、本当にやることいっぱいですね。
最後まで読んで頂きありがとうございます。少しでも続きが気になると思ったらブックマークをぽちっとしてください。ついでに評価もぽちっと。星三以上で!