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僕だけの幻想郷  作者: 鬼怒
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第三章、ゆらりと佇む亡霊屋敷 ⑤

【第五話、とっておきのプレゼント】







………………妖夢の師になってからもう一年、僕も20代の仲間入りだ。

妖夢も14歳になり幽々子は………………言わないでおこう。

妖夢との稽古は順調で最初の目標だったパワーとスピードを妖夢はこの一年で身に着けることが出来ていて、今の妖夢の刀は僕が身体強化をしないと見えないくらい速く重い。

この一年で妖夢はかなり強くなった。

ということで、そろそろ妖夢も戦いたいだろうし今日は先生として

弟子の願いを叶えてあげるため…………対戦相手を連れてきた。


「さて、妖夢。 この一年…………よく耐えた。

もう妖夢は一年前の妖夢よりかなり強くなってる。

パワーもスピードも上がり、先生は非常に満足している。

そこで先生は妖夢にプレゼントがある」


「プレゼント……………ですか?」


「あぁ、とっておきのプレゼントだ。

覚悟が出来たら刀を鞘から抜け。

じゃあ、僕はこれで」


「え?ちょっと先生!?」








………………先生はそう言うと屋敷の縁側に寝そべってしまった。

先生も言っていた通り、私はこの一年でかなり成長した。

先生に負けたあの頃に比べ今の私は先生と互角に渡り合えることも少なくない。

だが、先生は決して稽古に真剣を使うことを許してくれなかった。


私は楼観剣を使いたくて一度、先生に頼んでみたことがあったが先生はまだ早いと言って結局使ったのは先生に敗れたあの戦いだけだ。

それなのに朝早く起こされたと思ったら楼観剣を持たされ覚悟ができたら抜けと言われた。

………………それにプレゼントとはいったい何なのだろうか?

うーん………………考えても分からないが楼観剣を持たされてるということは戦いになるのだろう。

…………よし。


「………………すぅーー………」


「ははは!鬼怒の弟子ー!!!!!

楽しませてくれよー!!!」


「!?」












………………おっと、どうやら説明が必要だな。










               ~~1時間前~~



僕は今白玉楼の庭にいる。

ここはずっと真っ暗で正直時間なんて分からないが妖夢が、

起きていないから多分、午前の四時ぐらいだと思う。

そんな朝早くに何故僕は起きてるかというと………………とっておきのプレゼントを用意するためだ。




「………………紫、久しぶりだなぁ」


「えぇ、本当に。

でもまさか、久しぶりに鬼怒から連絡があったと思ったら、

こんなお願いをされるなんてね」


「まぁ、これも妖夢のためなんだ。

分かってくれ」


「…………まぁ、そんなことだろうとは思ったわよ。

だって………………鬼の四天王の一人【花堂威様】を連れてきて、だなんてねぇ」


「鬼怒! 久しぶりだな!

少し大きくなったか?」


「……………威様は変わらないなぁ」



強くなった今の妖夢には戦いの相手が必要だった。

そして僕の知ってる中で最も妖夢と体格も同じで実力も近く、

なおかつ仲良くなれそうだったのは………………威様だった。



「それで、戦いたいという奴はどこだ!?

鬼怒! 早く連れてきてくれ!」


「まぁまぁ威様、少し落ち着いてくれ。

まず威様が戦う相手の名前は妖夢、僕の弟子だ。

妖夢はな、実力はあるんだが戦いの経験はまったくといっていいほど無い。

だから威様には妖夢と戦って勝ってほしい。

威様が本気で戦って負けるまでは勝ち続けてほしいんだ」


「うえぇぇ、難しいな。

もっと簡単にしてくれ!」


「………………よし来た! 威様!」


「なんだ!」


「僕の弟子に負けないでくれ!

分かったか?」


「うん、分かった! 任してくれ!」


「………………それでいいの?」


「………………これしかなかったんだよ………………」


「………鬼怒も大変ね。

じゃあ、私は帰るわ。

用が済んだらまた連絡してちょうだい」


「あぁ、分かった。 ありがとう紫」


「いいわよこのくらい。 じゃあまたね」


「あぁ、また」



………………さて、紫も帰ったことだしそろそろ妖夢を起こしてこないとな。

それに威様も我慢の限界があるだろうし。


「じゃあ、威様。 僕は妖夢を起こしてくる。

数十分後くらいには威様と同じぐらいの女の子がここに来る。

その女の子は刀を持ってるからその女の子が刀を抜いたら戦いのスタートだ。

これは守ってくれよ?」


「うん、分かった!

じゃあ威様は隠れてればいいのか?」


「あぁ、そうしてくれ」


「よし!腕が鳴るなぁ……………鬼怒! できるだけ早く呼んできてくれよ!」


「はいはい、分かってるよ…」


………………これで準備はできたな。

後は妖夢が威様とどれだけ渡り合えるかだが………………まぁ、心配いらないだろう。

どんな者にでも届く刀………………その長い道の大きな壁に妖夢は今、ぶつかることができたのだから。






                 ~~現在~~




「ははは!鬼怒の弟子ー!!!!!

楽しませてくれよー!!!」


「!?」


             刀を鞘から抜いた瞬間、後ろから聞こえた声と

             殺気に気づき、咄嗟に防御をする。


「!?……………な、なんて一撃…………」


「まずは自己紹介をしよう!

性は花堂、名は威様。 【威風堂々の花堂威様】だ!

見て分かる通り鬼でもあるぞ! お前は?」


「………性は魂魄、名は妖夢。

鬼怒先生の弟子です。

そして見て分かる通りか弱い女の子です」


「……はははは! なんだか鬼怒に似てるな!

期待はずれにはならなそうだ」


「……………では、参ります」


「来るのはいいが鬼怒の弟子。

楽しませてくれよ?」


「もちろん………せい!!」


            久しぶりに握ったはずの楼観剣はよく馴染み、

            棒立ちの鬼を一刀両断できると確信した。


「な!?…ぐはっ! !?」


「鬼怒の弟子、これは戦いなんだろ!」


           私の刀が届くよりも早く鬼の拳が向かってきた。

           拳をぎりぎりで躱すも、その早すぎる速度は暴力的な風圧を生み、

           私を地面に叩きつけた。 だがそれだけでは終わらず

           鬼は起き上がろうとする私を蹴ろうとする。


「もらった!!」


「ぐぅぅぅ………私を斬ったのはお前が初めてだよ!

さぁ、仕切り直しだ!」


「………………」


         蹴ろうとする鬼の足を斬った。

         鬼は斬られた瞬間、一瞬で後ろに下がったが、

         血があまり出てないことからそこまで深くは切れてないのだろう。

         鬼の言う通り、仕切り直しだ。


「………は!!」


        鬼の元へ近づきもう一度一刀両断を試みる。

        鬼を倒すのに足や腕の武器破壊を狙ったって意味がないのは分かった。

        なら、内臓にダメージを与えるしかない。


「そうくると思ったんだよ!」


「!?…………このっ!」


        鬼に私の刀を掴まれた。

        ならばとそのまま押し切ろうとするが、 

        まるでびくともしない。


「鬼怒の弟子! お前は決め手に欠ける!

だからこの戦いは………………威様の勝ちだ!!!」


「!!!!!!………………」



………………頭突きか………。

頭が割れそうで………………いい気分では、

………………ない……か………な……………。



























































...昔というには近い時間。

そこには地獄に落ちたこどもがいました。


次回、僕だけの幻想郷 第三章 第六話

【灯雷伝、復讐に寄り添う人影なし】


灯雷の読み方は【ひらい】です。

そして次回はオリキャラも登場いたしますので

苦手な方はご注意ください。

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