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僕だけの幻想郷  作者: 鬼怒
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第一章、何もかもが違う幻想郷 after story ①

【何もかもが違う幻想郷 after story 鬼と鬼怒】







……足取りが重い。

紫はあの後、妙に優しかったし…

ちなみに紫は一緒じゃない。

…あの幼女、さては逃げたな…


さて、威様との闘いが終わりこの二日間、紫が器の力の効率的な使い方を教えてくれた。

やはりというか今の僕の使い方は非効率らしい。

まず、器の力というのはその人が持つ本質的な力であり、

言い方を変えれば魂に力があるならそれが器の力らしい。

そのため紫や威様のような妖怪の中でも圧倒的な強さを持つ者ならともかく、

人間や亡霊、並の妖怪に使うのはかなり危険なので使わないようにと言われた。



それで、効率的な使い方だがまず使い過ぎで倒れるなんてありえないと言われた。

…少し前の僕なら反論しただろう、だが威様との闘いは僕を変えた。

僕の放った一撃は器の力を全て使った一撃だった。

あの一撃を避けられていたら僕は気絶してる間に殺されていただろう。

ようするに余りにも【殺し合い】で使うにはリスクが高すぎるということだ。


なのでまずは力の吸収の仕方を変えてみたらということだった。

器の力は暗い海を照らすように輝いている、

光というのはより暗く深い場所でこそ輝く。

なら器の大きさが桁違いな僕ならもっと深く暗い場所で輝かせられるのでは?

…ということで。



「いくぞ! 紫」



「ええ! やりなさい! 鬼怒!…あああああああああああああ!! 

吸われるうううううううううううううううううううううううううう!!!」



紫という犠牲の元、実験してみた。

…結果からいけば実験は成功だった。

今までより深く暗い場所で輝く光は

たとえ一時間身体強化をしても消えることはなく、手のひらに出した火の玉は真っ白だった。

試しに多分一キロは離れてる場所に放ったんだが、

500メートルは最低でも吹き飛んでおり、着弾した中心部分は

まるでマグマのようにどろどろに溶けていた。

でもこれは紫の器の力の量だ。 威様の器の力は紫の三倍あった。

ということはもし威様から吸い取った力だったらどれだけの威力になるのだろう?


…だが僕と紫は殺すのではなくあくまでも【救う】ことが目的だ。

地底でも闘いはあると思う、でも少なくとも僕がやるべきなのは殺すための闘いではなく

救うための闘いということを忘れてはいけない。



「…おーい! 威様ー? 来たぞー!」



さて、いろいろ考えていたら威様の屋敷についた。

「おー。 来たか、伊吹萃香だ。 よろしくな」



「ああ、鬼怒だ。 こちらこそよろしく」



この子が伊吹萃香なのか。 威様よりは大きいが身長は中学生ぐらいだろう。

だが額から生える二本のねじれた角がこの子が鬼だと示している。

…あとさっきから屋敷の中を歩いてるんだが、

振り向くとき角が刺さりそうで危ない。



「…そうだ。 今日僕は何で呼ばれたんだ?」



「? 言ってなかったか? 威様に救われたのは私たちだが、

その威様を救ったのは鬼怒だ。 だから私たちは礼がしたくて今日呼んだんだよ」



「…礼というのはあれか? 威様を傷つけたからぼこぼこにするみたいなことか?」



「ははは! まさか! まぁでもそう言われると鬼は血が騒いじゃうんだ。

今日はやらないが生きていたいなら鬼にそういうことは言わない方がいい」



「…ああ、…気を付けるよ」



「ああ、気を付けろよ? ははは!」



「……さてこの部屋に古今東西、古より人々を恐怖に陥れた鬼がいる。

…まぁ、まずは入りなよ。 自己紹介はそれからだ」



…僕は今日招待されたんだよな?

さっき萃香が言っていた【礼】というのは感謝という意味なんだよな?



「…どうした鬼怒。 鬼の四天王の一人、花堂威様に勝利したのに

いまさら何を怖がってるんだ?」



鬼からしたらそりゃあ同族は怖くないだろう。

でも僕は人間なんだ、古より人間を恐怖に陥れたとか言ってくる鬼が怖くないわけがない。

…ああ、紫に遺言伝え忘れた。



「…おい、萃香。 もうその辺にしといてやれ。 客人だぞ」


部屋の中から声がかかる。


「分かったよ、勇儀。 …さぁ、鬼怒 取って食ったりしないからはいってくれ」



萃香に背中を押され襖を開ける。

…そこにはかつて人間を食い、人間に追い詰められ、

最後は人間に救われた鬼達がいた。



「さて、一応初めましてになるな。

鬼の四天王の一人、【語られる怪力乱神】星熊勇儀だ。 よろしくしてくれ」


「初めまして、【片腕有角の鬼】茨木華扇よ。よろしくね」


「よし!次は私だな! 【小さな百鬼夜行】伊吹萃香だ! 改めてよろしくな!」


「じゃあ、私も自己紹介する!

【威風堂々】花堂威様! 鬼怒、今日は来てくれてうれしいぞ!

ご飯も酒もあるからゆっくりしていってくれ!」


「じゃあ、僕も一応。

あー【俺に触れると吸われるぜ?】鬼怒だ。 今後ともよろしく」


「…」



「…」



「…」



「…」



…。




鬼怒が俺だと!?

*華扇ですがこの世界では仙人にはならずおにのままという設定になっています。

ご理解ください。

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