プロローグ
いつか、恋をするのなら……
格好良くて、頼りになって、私を溺愛してくれて、そしてそして、年上の、素敵な男性がいい…
私の名前はマリア・ルーシェ。
リアム王国の首都ロロナにあるアシュライト学園高等部一年生。
今年の春…二カ月前に高等部にあがったばかり。
ーーこの学園は幼稚舎から大学院までの一貫校で、中でも制服が可愛いと人気の高等部は
学園内外を問わず女子から大人気なのである――
と、まぁ説明はこのくらいにして。
人気のセーラーワンピースの制服に身を包み、憧れの高校生活をスタートさせた私には
ちょっとした、いや。大いなる野望がある。
そう、それは。
「素敵な恋をして、素敵な彼氏をつくる!」
友達と遊んだり、学校行事ももちろん大事な青春の一ページだけど、やっぱり恋愛は別格。
大好きな恋愛小説の影響をもろに受けているとは思うけど、
絶対に、ぜーったいに外せないポイント!
…とはいえ、誰でも言い訳じゃないんだけどね。
「でも、クラスの男子はダメね~子供っぽいし」
「2年もダメ。イケメンがいないもん」
「今年の3年はナヨナヨした男が多いってお姉ちゃんが言ってたわ」
友人のメグとセナと顔を見合わせる。
この高等部には理想の相手が見つかりそうもない。
恋愛はおあずけ…になりそうなところだけど。
ここは一貫校。
学園の敷地内に大学院まである大規模校。
「やっぱりここはね」
「そうだよね」
「それしかないよね」
私たちの理想の人が存在しちゃうわけで。
「「「大学部のアレン先輩!!!」」」
格好良くて
頼りになって、
恋人になったらめいっぱい愛してくれそうな
パーフェクトな男性
「金色の髪にアイスブルーの瞳、花も星も霞むほどの美形だし」
「高等部元生徒会長でリーダーシップもある」
「そして誰にでも優しい!」
「「「パーフェクトよね~~!!!」」」
「三つ上なせいで全然会えないけど、やっぱりアレン先輩しかいないわ」
先輩へ思いを馳せているのか、遠くをぼんやりと見つめるメグ。
「大学では法学部でしょ?頭も良いなんて完璧すぎ~」
両手で頬を包み、うっとりとした様子のセナ。
私たち幼馴染の三人は、三つ年上のアレン先輩に片思い中。
セナの二つ上の姉に誘われて中学部の学園祭へ遊びに行った時、
当時中学部生徒会長だったアレン先輩に揃って一目ぼれ。
周りは乱暴でうるさくてしょうもない小学生男子しか居なかった私たちにとって
キラキラと輝く王子様のような先輩は、とてつもなく衝撃的だった。
「はぁ…先輩に会える機会って、あるのかな」
「マリア?そこは作るのよ」
「ライバルいっぱい居るけど、私達には若さって武器もあるからね!」
恋をするなら、絶対にアレン先輩がいい。
花の女子高生、マリア。
恋愛小説みたいな恋をしてみせます!




