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何をやらかしたのか全く分からないが確実に俺はやらかしたらしい  作者: 2626


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番外編・終 ジョフロワの墓前にて・②

 魔道器の売れ行きも順調だし……そうそう、雑誌という平民向けの安価で量産できる本もね、大人気なの。首都ではほとんど初日に売り切れてしまうのよ。

イヤン商会でも発刊しているのだけれど、中でも小説って言うのかしら?

創作の物語が大人気で、続きが気になって仕方ない、続きを教えてくれって問い合わせが殺到しているの。

どんな物語かって?

そうね、一番人気の小説はね、『英明公が魔王と力を合わせて邪神をやっつけて世界樹を救い、義兄弟となった後は、腐った貴族や王家の陰謀や王国の闇に立ち向かい世界を立て直す中で、美しくて賢くて強かな女性の奥方様と恋に落ちる』……という筋書きよ。

ペンを振るっているのはグレイグさんの所の上のお孫さんで、挿絵はアズーラン君の一番下の息子が描いているのよ。

……実際を知っている私からすると、脚色と……独創性が凄いと思うわ。

借金まみれでどこか卑屈だった頃の閣下を知っているから、余計にね。いくら試供品を差し上げても、ずっと貧相なままで……。


 今でも思うの、閣下の所に奥方様が来てくださって本当に良かったって。奥方様はずっと閣下が好きで、買い物にかこつけて呼びだした私達から色々と聞き出して、恐らく貴族達の中でただ一人だけ本物の閣下をご存知だったから。

いつでも閣下の婚約者になるためにと懸命に励んでいらっしゃった。ただ優しいだけじゃなくて、一人だけで黙って泥をかぶる閣下の有様に長らく憤っていて下さった。

マオンがこっそりと『恋する乙女は鉄より強い』とか言っていたくらいに、純情で、強かで、同じ女から見ても美しくて惚れてしまいそうだったわ。

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