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VRMMOでお酒が飲みたい!性別不定の酒探索〜どうしてここにはお酒がないんですか!?〜  作者: 猫又
チュートリアルを無視せよ(或いは自由の証明)

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021. 種植えてみました

 リアルでの昼ごはんやら諸々を終えてイン。箱庭内は明け方手前の東雲ってところか。

 そういや箱庭の時間ってフィールドの時間と連動してるのかね?


「りゅ」


 鳴き声が背後から、と同時に頭の上にぽふんと。ぬくもりがちょっとだけ大きいから頭の上で平べったくなったようだ。


「おはよ、リモ。お前ずっと寝てたの?」

「りゅー……」

「まだ眠そうだな、どんだけ寝るんだ」


 寝る子は育つ。とは言ってもこれ以上育つと首が痛くなりそうだ。感じる重さは殆ど無いけど。


 さてさて、リモは放っといて、未鑑定の種を確認してみますかね。


 取り出したるはおばちゃんから貰った袋。何の変哲もないちょっと茶色がかった布の袋だ。

 中身を手のひらに転がしてみれば、全部で五つの種が出てきた。

 大きさは不揃いで、小さいものは爪の先ほど、大きいものはミニトマト位ある。種でこれって大きすぎるだろお前はアボカドか。……いや、アボカドの種のほうがでかいか。


「鑑定ターイム」


[ 種 ] レモンスターの種【レア度:E 品質:E】

[ 種 ] レモンスターの種【レア度:E 品質:E】

[ 種 ] レモンスターの種【レア度:E 品質:E】

[ 種 ] ツルフロッソの種【レア度:E 品質:E】

[ 種 ] ヘアリーベッチの種【レア度:D 品質:E】


 ガチャかな?

 確定演出はないけど、一つだけレア度が違うものが混じっていた。なんだっけこれ、なんかリアルでもあったような。まあ蒔いたらわかるか!


 ちなみに詳細説明は何々の種、植えると育つ、しか書いてない。水の量とか日当たりとか関係ないのかね? それともスキルが無いせいで表示されてないのか。


 そういえばSPがそれなりに溜まっていたんでした。

 三国初回到達報酬、だっけ? ああ、交易機能も確認しないと。

 やることがいっぱいだあ! だがしかし知っている。あれもこれもって脱線したら最初の目的が達成されないのを知っている!


 初心忘れるべからず。まずはコイツらを植えて、どんなものが育つかの確認をですね。

 お酒づくりに有用な植物であれ。


 でもまあ、スキルくらいは取っとくか。栽培速度アップ的ななんかつくかもしれないし。


 確認したSPは35、思ったより溜まっていた。称号の中で「初めに」と頭についたやつ、いわゆる初めにシリーズにもSP取得があったようだ。

 ではではスキル取得のウィンドウを開きまして。


「やっぱそうなるよなあ」


 それっぽいの、ってことで検索すると【栽培(基礎)】と【栽培(知識)】がありましたねえ。

 それぞれSPは3。……初回選択より必要SP少ないな? もしかしてスキル自体が増えてる? 醸造……ないか。まあ少ないならいいか。

 というわけで2つとも取得。


 種を再度鑑定……しても情報変わらんな!! 残念! 残りSP29だけど、とりあえず保留。

 種撒いて水やろう。


 って、道具がなんもない。それはそう。手で掘るのでもいいけど、なんか適当に木の枝でも拾って……撒くのどこらへんがいいんだ。とりあえず採取がてら草原にある一部の草を抜いて……ねこじゃらし以外は消えるんですね。ただのオブジェクト? 乾燥して肥料にすら出来ないとは。


 よっし、いい感じに草のないエリア! これ、耕したほうがいいんだろうか? 土はそれなりに柔らかく見えるんだが。

 耕すにしても道具がない。一度街にいって道具屋探す? 探してなかったらそれもなあ。んー、お試しってことで、このまま植えるか!


 木の枝で穴をあけましてー、そこに種をぶち込みましてー、軽く土を被せて、水……水魔法でいっか。シャワー……と。


 ちなみにこのゲーム、かなり自由度が高くて、魔法打つときに任意で形を変えられるんだ。レベルが上って上位スキルなんかは流石に制限つきそうだけど。

 まあ、スキルレベル1で使える【ウォーターボール】なんかは、結構制御できる。試した感じ、弾速と弾けるタイミングはそれなりに。大きさは、小さくは出来るんだけど、一定以上大きくは出来ない。あとあまり小さくしすぎると失敗しやすい。密度をあげて弾幕だ!とかは難しそう。


 コントロール制御系もスキルありそうだよねえ。今は検索に引っかからんが。


 さていい感じに種が植えられたところで……なんか表示出ましたね。結構短い。一分が三つと、五分が一つと、十五分が一つ。種類かな。一分くらいなら眺めてても退屈しなさそうなので、待ってみる。


 表示は時計を簡略化したようなアイコンで、時間が進むに連れて外周に色がついていく。

 一周したらピカッと光ってアイコンが消え、土から双葉が顔を出した。


 ゲームだあ!こんなところでも感動する。

 外でもVRMMOはやってきたけど、こうやって自分で育てたこと無かったからな。生産メインのゲームがあんまりなかったのもある。


 顔を出した双葉くんは三つ。薄黄緑で、色的にちょっと弱そうに感じるけど、触れるとピンとしていて元気。こういうとこまで再現されてるのかあ。本格的な農業はやってないけど、ガーデニングはちょっとかじったことがあるので、ある程度は対応できると思う。

 ……害虫とか病害まで再現されてないことを祈ろう。


 芽が出た三つには、さらに表示が付く。さっきよりも少しだけ豪華になったアイコンで、今回の時間は一時間。

 大きく育てよー。


「りゅー……」

「お、リモ。どした? お腹すいた?」

「りゅー」

「レモン採ってこようか」


 というわけで箱庭から出てサクッと採取。中に戻って、もっしょもっしょと食べていくリモを眺める。

 微妙に食べるのが遅いのはまだ眠いせいか、レモンに飽きてきたか。いや、飽きるってなんだ。猫か。美食家に育つのはいいけど好き嫌いは許しませんよ。


 でも、レモン以外にリモが食いつくものってあるのかね。オランジとライムには興味示さなかったし。

 んー、食材探しも兼ねて、森を散策しに行きますか!




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