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37 いざ、人間の街へ


俺は今、森を歩ている。

ついに、大森林を降りる時が来たのだ。

ついに、ボッチ生活を辞め、素敵なラブロマンスが俺を待っている。


俺は、15才になった。毎月夢に綺麗なお姉さんが現れる。

次の朝、パンツがカベカベになる。

俺は、健康な下半身兄弟の末っ子だ。

このままでは、緑色にはならないが、下半身が爆発する。

下半身は、大人の階段を昇る準備が出来つつある。

街に電気供給できるほど自家発電するのは寂しい。

川で、パンツを洗いながら、冷静に独りよがりな分析をする賢者タイムのタケオだった。


俺たちがいる大森林の真中心は、現在地より千キロ以上西にある。

現在地も最深部と呼ばれ、人類からすれば未踏の地だ。


位置関係の中心を大森林の真中心から見た場合、ウエルシア王国は、東に位置する。

北東には、サンドラ連合国がウエルシアと北の国境を接する。

ウエルシア王国と南の国境を接するマツキオン王国は、東南に位置する。

南には5大国ではないが、広大な土地を持つスギン王国がある。

南西にはコスモンス教国、西には強大な軍事国家ツルハシ帝国がある。

北西には、カワーチ獣王国があり、エルフの森を抱えた獣人・エルフの国だ。

北は、海になる。

大森林を囲むように大国がある。そのため、共通の敵は、魔物である。

各国は、魔物との戦いを経てレベルを上げ、強力な兵士を持つ強国として君臨している。


現在、一番近いウエルシア王国に帰るのは得策ではない。

次に一番近い、マツキオン王国の大森林とスギン王国の国境に接する辺境の街ヘアカラに行こうとしている。


現在、森を歩いているのだが、これは、ウンクロの偵察能力を磨く訓練だ。

ウンクロは、10m先を肩にヨイショ子を乗せ鼻歌まじりで歩いている。

全く緊張感が無い。

ふ、やはり腑抜けたな。ちょっとムカつくが、計画通りだ。

右前から3mはあるグリーンボアーが凄いスピードでこちらに迫ってきている。


あいつ、気が付いていない?

ここは、助けない。ちょっと痛い目見た方がいい。ムカつくし。

ボアが接敵した。“プギー”

ウンクロが普通に歩きながら右手で払った。

ボアが10m程横に吹っ飛んだ。

「・・・・・・・・・・・・・・・」

あいつ、気が付いていないんじゃなくて、気にしていないんだ。

HPも全く減っていない。こんなに強くなったのか。

動揺してはいけない。

ささっとボアを収納する。時間経過が無いので新鮮だ。


血抜きは数時間かかる。

足を縛り逆さにつるし、素早く首と前足首を切り裂く、内臓を取り出し、速攻で水を振りかけ温度を下げる。数時間置く。

となるので、後で血抜きをする。収納は便利だ。


川で魚を取って昼食にした。

ウンクロが食べたがるので、手渡すとムシャムシャ食べていた。

山に籠る時、お子様だった俺は、大量の飴玉を持ってきていた。

疲れた時の糖分補給だ。5年間、大事に舐めていた。

最後の数個となったが、もうすぐ街なので、飴を舐めるとウンクロが欲しがったので口らしき所に放り込んでやると、念話で#うおーー#と驚きの声が聞こえてきた。もっとくれと言うが“おあずけ”にした


>ウンクロ お前魂なのにそんなもの食べていいのか?


#食うというより、取り入れていると言った方が正しいかもしれないっす。

魂の中で分析すると気持ちいい感覚になったり、うれしくなったりするんすよ。

飴は、凄く嬉しくなる成分が入ってますね。#

何か前と話し方が変わって来たな。


>分析し終わったらどうするんだ。溶けてなくなるのか?


#そんな訳ないでしょ。ぷりっとお尻から出すんす。


>うげ、だったらそれまた舐めるのか?


#成分を解析する時分解するので、舐めるわけないでしょ。

(あるじ)は、汚いっすね。


>・・・

>見えない所でぷりっとしてね。


#当り前じゃないですか。エチケットっすよエチケット。みんなの前でそんなことしたら彼女にフラれますよ。あ、ぼっちでしたね。#


本当ムカつく奴だ。こいつゲシゲシしたい。


これ以上、ウンクロのムカつく態度が見たくなくなったので、ウンクロを“ハウス”した。

近頃、ウンクロはハウスしても俺の魂に貼り付かない。


サイに亜空間ハウスを作って貰っている。

当人は鍛錬部屋と呼んでいるが、ヨイショ子と住んでいる。

中で何をしているかは、聞かぬが花だ。

ハニトラ成功のため認めた部屋だ。


近頃のウンクロの“うXか坊”は、毒蛇の頭が付いてきた。

最早、エイリアンである。

彼は、俺よりも早く大人の階段を登ったのだろうか。本当ムカつく奴だ。


捥ぎってやろうか。

いよいよエアーサフィン試作152号の出番だ。

最大浮力は、4機 500㎏ 最大高度は、100m 推進力は2機 最高速360km/h

落ちると今でも死ぬ気がする。錐もみして落ちるとグルングルン転がって凄く痛い。

耐久力が5万有ったって、痛いものは痛い。無傷ではないのだ。


よって

起動!20m浮上 速度10,20,・・・100km/h

川の上をなぞって、走り出した。


風がきもちいい。4時間ほどで森を抜けた。

ここからは、歩きだ。ボードを収納した。


結構足にくる。

サーフィンは、立って足で操作するため、4時間も乗っていると、もう足首がガチガチだった。

足の感覚が戻るまで、草原の上で見ていると、馬車が道を走っているのが見えた。


間隔が戻って来たので、ダミーの大きなリュックを背負い、歩き出した。

旅人が何も持ってないと怪しまれる。収納スキル持ちは、公証2人しかいない。

悪い奴に見つかったら一生荷物持ちにされかねない。


一時間ほど草原を歩き出すと。

マツキオン王国 ヘアカラの街に到着した。


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