35 ウンクロ 中間報告
12才になった。
今日は、ウンクロの訓練成果を見ることになった。
ウンクロは、いつの間にか110㎝位になっていた。
真っ黒い体の中心からちょっと下にダラーンと黒光りした“う×か棒”がぶら下がっていた。タケオより大きい。
「く、見るまでもない。」
タケオは、両手両膝を地に着け、敗北を宣言した。
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*茶番は早く終わりにして、成果を見ましょう。
サイは冷たい。男ごころを全く理解していない。
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ウンクロは、岩の前に立った。
ヨイショ子君「ガンバ、ガンバ、普段の逞しい貴方を見せて!」
ウンクロは、ヨイショ子君に手を振りながら正拳突きの構えを取り、腰を落とした。
右足を後ろに引くと同時に右肘を後ろに引いた。
拳をクルクル回し始めると、黒い煙が拳の周りに漂い始めた。
―ウンクロ・ウンコロ・ウンココロコロ・プリリッー-
プリッと同時に黒い霧を纏い、ウンクロの右拳は、岩に吸い込まれた。
黒い閃光が前に5mくらい伸びた。
黒い霧が晴れるとそこには、何も無かった。
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#ふははははー、見たかー我が全力の一撃をー
ヨイショ子君「ステッキー、そんなに、そんなに突かれたら、わたしわたし、、、今夜は寝させないぞー!」
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俺は無言で、ウンクロの後ろからウンコロを蹴り倒した。
右足のカカトでゲシゲシ・ゲシゲシと何回も踏んだ。
#痛、痛、痛、な、な、何をする約束通り岩を消し飛ばしたぞ
「こおら、HPが8万も減ってるだろ!連発したら死ぬだろ!
そういえば、偶に攻撃が出来なくなって死にそうになったのは、お前のせいだったんだな!この、死ね死ね!!」
ウンクロは、暗黒消滅の技能を顕現させた。5mで助かったが、10mに成っていたら死んでいた。
何この燃費、70年代のアメ車か!HP撒き散らして公害だろ。
「今後、一回で3000HP以上使うな。ゲージ見ながら使えよ。
ヨイショ子も監視しろ!
3000を1でも超えたら刺せ!
銛の返しが付いたやつでだぞ!グリグリだ。
絶対命令だ!」
#ま、待て、3000程度だと黒い煙がプシュンと消えてしまうのだ。
#もう一声、1万まで、な! 一万までお願い
「駄目だ、3000で出来るよう省エネの研究しろ!下の方ばかり育ちやがって!今度やったら毟るからな!
返事は!」
#・・・はい↓
ヨイショ子「ダーリン頑張ろう。大丈夫ダーリンは無敵だから」
#うん。ハニーのために頑張るよ。
こいつら、魂魄の黒いチビとまん丸ボールなのに一体どんな訓練していたんだ?
何で“うま×棒”が生えたんだ?
「他に何か出来ないの?HP3000以下だぞ」
ウンクロは、無言で前に出た。
すーと息を吐きだす動作をすると、黒い霧がウンクロの周りに現れ、体に張り付いた。
体が黒光りするほど艶々になった。
すると、ウンクロは、物凄い早さで直径2mはある大木に手刀を横に振った。
それと同時に横に飛び、5mの大岩に掌底を当て、その反動で宙に舞う。
手刀を放った大木に回転しながら回し蹴りで上昇し、宙で止まった。
その動作は、1秒あったかの速さである。
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5秒ぐらいすると
ゆっくり木が倒れ、30cm間隔で切れた丸太になって転がった。
岩は、粉々になって崩れ落ちた。
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「・・・・・・・・・・・・」
HPは100しか減っていなかった。
「初めから、それやれや!」
#暗黒神王がするには、ちょっと地味だろ。
はっきり言って俺より強いんじゃないか?
後、空飛べるの?
やっぱり、負けたわ。と思いながらも膝はつかない。
威厳を保たねば、俺だけがポンコツのままに成ってしまう。
「まあまあだな。もっと精進しないと使えないな。」
*本当ですか?相当強いと思いますが?
これはまずい。今後2人に頭が上がらなくなってしまう。
戦闘で「タケオは弱いから後ろに下がってて。」
なんて事に成ったら、かわいい女の子にタケオは弱いんだと憐みの目を向けられてしまう。
「まああ、俺はいいんだが、このレベルでは、C級冒険者に瞬殺されるな。俺は良いんだぞ、俺は」
*・・・・・・・・・
「仕方がない。3年延長だ。15才成人になるまで山にこもるぞ!
俺はいいんだぞ。ウンクロの為だからな。本当は俺はいいんだぞ」
必死になって弁明した。
*・・・・・・・・・・・
とにかく、ウンクロに負けるわけにはいかない。
打倒ウンクロだ。今後もウンクロは強くなる。それを上回る訓練をしなければならない。
俺のモテモテライフは、この3年にかかっている。
モテモテ王に俺はなる!




