30 訓練開始
ウンクロは、魂だけで動いている。最初変だなとは思ったが、神ではあると思うので概念だけで器さえあれば実体化できると勝手に納得した。
しかし、実体化する時HP10ぐらい使っていた。
強くなるとどの位使うのだろうか。
それより、訓練の計画だが、一人一人メニューが違う。
何か俺一人ともいうけど、3人として扱っている。
サイは、前回消耗した亜空間処理装置の修復と過負荷部分の回路変更などする。
また、俺の魂の回路を解析するそうだ。
自分が持っている過去の49.999%の有効そうな部分の解析もマルチタスクで行う。
本当優秀だわ。
ウンクロの強化計画は、サイに基本を作って貰い俺がアレンジした。
基本は走り込み、腕立て、腹筋などの筋トレを必ず行う。
簡単にこなすことが出来た段階で、体術系の訓練を行う。
シバトの能力には、数万年単位で体系化された体術が眠っている。
目標は、2年で岩、大木を一撃打破、20mを瞬時に移動できる俊敏性など
結構高い目標が上げられている。ここまで出来たら達人だと思うが。
俺は、幸運値スクロールが出るダンジョン踏破が目標だ。レベルはおのずと上がるだろう。
サイはそのまま動作している。
ウンクロは強制しないとサボりそうなので、サイにM-ドロン1を改良し、監視用
を作って貰った。
その名を「ヨイショ子アンチ君1号」通称「ヨイショ子君」
ヨイショ子アンチ君1号は、飴と鞭を待つ最強応援ドローンである。
ターゲットに対し、最初は一般的に喜びそうな言葉を投げかけ、反応を学習する。
今回は日々の訓練スケジュール管理をしてもらう。
シバトの能力で魂に侵入する能力を付与したためヨイショ子君は魂までコンタクトできる。
・・・とあるウンクロの一日・・・
「あなたー朝よ、早く起きて」と優しく魂を揺さぶる。
「早く起きないとチュウしちゃうぞ」
〈起きないバージョン〉
ウンクロの魂魄に槍が“プス”
「痛、、、、ううーん」
ウンクロの魂魄に槍が“プス、プス、プス”
「痛、痛、痛、起きるから」
ドスの利いた漢の声
「我、今度起きんかったら、返しのついたモリで魂ん中ぐりぐり掻き回すぞ、ボケ」
彼は飛び起きる。
・・・・腹 筋・・・・・・
「フン、フン、フン・・・」
「頑張れ―頑張れーダーリン頑張れーーー」
「フウーン、フウーン、ウウウ もう駄目だ~」
「あーん、だめ起って、起って、私まだ満足してないのー、ダーリン後もう少し、もう少しで私、私、、、」
彼は頑張って体を起こす。休み休み、何とかノルマを達成する。
・・・・ランニング・・・・・・・・・
爽快に走る。「ふっふ、ふっふ、ふっふ、ふっふ」
爽やかなBGMがヨイショ子君から流れる。
目標手前で
「ふー疲れた、早いけどちょっと休もうかな」
「ガンバ、ガンバ、もう少しだよ。気合入れてガンバだよ」
「いや、朝からハードだったから、ちょっとだけ休もう」
「・・・」
お尻の急所を「プス、プス」
「痛て、痛て、そこデリケートな部分だから止めて」
ドスの利いた漢の声
「我、今度起きんかったら、けつの穴から槍突っ込んで奥歯がたがた言わしたろか、ボケ」
「はいーー」
彼は走り出した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヨイショ子君はアンチの利いた優秀な訓練用マシーンだ。
ただ、魂に直接ダメージを与えるのは、一般人では廃人になる可能性が高い。
今後の改良が必要だ。
・
ウンクロは、メキメキ上達していった。
やっぱり、ほめて伸ばすが基本だよ。ただ基本の次は、応用だよ。
・
・・・・話は替わって・・・・
*マスター、ひょっとしたらマスターは、今回シバトの権能を焼き付けることになったのは、九死に一生を得たかも知れません。
>急にどうしたの。
*マスターの魂の回路をシバト吸収前から分析していたのですが、
ハイパーヒューマンには、超人、天人のアッパークラスがありました。
まあ魂の回路は複雑で、作成図面が無いと入口出口位しか抑えられないのですが、
超人クラスには、情熱を燃やすと、エネルギーをグングン蓄えるところがあるのですが、永久ループに入ってしまって、出力先が無いんです。恐らくですが、マスターが頑張ろうとすると、情熱のエネルギーが溜まって溜まって勝手に極限まで溜まって爆発して魂魄諸共緑色の肉片が飛び散ってすべてが消滅します。
なぜその時、緑色のカラー指定があるのかは不明です。
天神クラスには、精神を統一する回路に再帰法を使った所があるのですが、ネストが深まるとスタックが足りなくなり、オーバーフローします。近くにある”エチエチ回路”に繋がるのですが、そのボリュームレベルの初期値が最大になっていましたので、小象ちゃんが極大パオーンします。お稲荷さんも狸の置物も真っ青なほど膨れ上がります。
何処へも行けなくなった“エチエチ”パワーは、全ての魂の中身を白い閃光エネルギーに変え黒い染みだけ残して消滅します。
その他にも滅茶苦茶なところはあるのですが、あり過ぎて解析できませんでした。
只一つだけ酒の造り方が記録されていたのですが、私には及びませんが中々の機能がありました。
今回、シバトを吸収する時、容量が足りずこのクラスを上書きしましたので消滅の危機は去りました。
*
>アップグレードすると魂毎消滅するって事?。酒だけうまく作れるだけ?
*そうです。それから、シバトを吸収した時、魂魄のサイズが100倍以上大きくなりました。これからのレベル上げは、大変難しくなると予測されます。*
>モンスター倒すとレベルが上がるんじゃないの?
*レベルが上がるのは、魂の階位が上がるという事です。
一般には、レベルMAX、ステータス限界があるのは、魂の器のサイズのためです。
レベルが100以上無いのは、サイズから計算されているためです。
つまり、勇者などは、レベル100で限界ステータスが平均1000となります。
つまり、大勇者などは、レベル100で限界ステータスが平均3000となります。
あくまで平均ですが、この合計値が魂の器限界になります。
便宜上ステータスは、筋力、耐久、俊敏、魔攻、魔耐、知力に分けていますが、魂内部では集約できていない能力もあるので絶対ではありません。
一般的にはこの合計値平均3000なら18000が器限界と呼んでいます。
少々乱暴に計算すると、MAX100レベルの人が1上がると魂の器が1%満たされたとなります。つまり、レベルとは器に対する量を便宜的にMAXを満タンとして計算しているゲージに過ぎないという事です。
お分かりかと思いますが、マスターの器は、最初この人類限界の10倍程度でした。これが100倍になれば1000倍になります。マスターは、大勇者の1000倍の経験値がないとレベルアップしません。
(勇者などは、経験値アップスキルをレベル10位で覚える。これで、剣士並以上に成長しやすくなる。ハイパーフューマンは、スクロールがあっても適用できない)
特技クラスの剣士で平均ステータス400ですから、7500倍になります。
レベルアップする場合、最初は上がり安いと言われます。
この世の理では、剣士がレベル1から2に上がるのに、必要な経験値は、同一レベル1の魔物なら5匹、レベル2の魔物なら3匹、レベル3なら1匹くらいです。
マスターだとレベル1の魔物37500匹、レベル2の魔物22500匹レベル3なら7500匹倒さないと上がらないことになります。
マスターがレベル2から3にする時は、ヒューマンもそうですが、もっと上がりにくくなっていきます。
ものすごい数の魔物を倒す必要があります。
ですので、マスターが狙うのは、レベル差が5以上、できれば10以上の魔物を倒せば、ボーナスがつきますので数は激減するでしょう。
剣士では特殊能力がないと不可能なレベルですが、マスターなら出来ます。
この辺を頭に入れておいてください。
ステータスの上がり幅ですが、レベル50から上がり幅が上昇します。
急激に上がるのは、70過ぎてからでしょうか。
その代わり1レベアップでのステータスは通常のヒューマンに比べれば相当上がります。*
>まあ、とりあえずレベル差5以上、10以上狙って一杯倒せって事だね。
魂の器ってこれで決まるのか、ステータスで力量差が分かるね。>
*実際には、精神、情熱など基本的な魂を司る部分などは、器に基本的に入っています。
この世界での魂から出力出来る能力に限っての話です。器はもっと大きいです。
これから話す内容の数字は、分かりやすくするためで人により差がありますので、大まかな数字と思って下さい。
この出力出来る能力は、ステータス各々が5000がMAXと言われています。
では、ここに出てこない魂魄オーラの強化などはどうなるかと言うと基本能力にあるHPの能力を超えていますから18000の中の能力に含まれます。
恐らく、昔話した剣士は、このため、魔力などが少なかったと推測できます。
成人男子と女子の場合、見た目は女性が小さく細かったとしてもこの世界では、
ステータスにある筋力が実体の筋力に割合加算されます。
筋力が多い人の方が、ステータスの数値の掛け数がアップします。
一概に言えないのは、1つのもの持ち上げるだけでもいろいろな筋肉を使うので、
どの筋肉が大きいのかは人それぞれです。
何となくわかるようになるとは思いますが、ステータスだけで判断してはいけません。
目安と思ってください。
ですが人間が1tを持ち上げる筋力ステータス1の人はいません。
一番差が出やすいのが俊敏でしょう
俊敏100の場合、極端な例ですが足が速い100の人と全体が俊敏な人がいます。
同じ100でも足だけ速い100の人に比べ全体が俊敏な人は、走る場合50~70%の能力しかありません。
対人戦は、特にレベル差、ステータス差が圧倒的に上でない限り勝てる保証はありません。
*
何か良く解からなくなってきたぞ、とにかく圧倒的に差がないと気を抜いちゃ駄目ってことで。
良し、俺も修業始めるか!
そう言って木刀を振り始めるのであった。




