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14 神託と初めてのダンジョン


父さんが駆け寄ってきた。

「神託が降りたそうだ。街ではその内容で持ち切りだ。

お父さんも関心なさげな振りして聞いたんだが、

来年お前の誕生日に勇者が召喚されるそうだ。

お前の言っている内容と大分違うのだが本当に厄災は起こるんだよな。」

「ああ、これは神の確定事項 世の理だよ」


「しかし、街の噂だと、数年後、薬剤師のいい女が幸いをもたらすため降臨し、勇者が手籠めにして子供が沢山生まれる話だそうだ」


ここは、ザッカーの街王都とは7日の距離がある。

タケオは、考えた。高速思考を使い、集中力MAXで考えた。

― チーン ー

「これは、薬剤師のいい女は、厄災の忌子の事だと思うよ

 さいわいは、災害若しくは災い

 勇者が手籠めは、勇者が成敗

 子供が沢山生まれるのはわからないな。」


何かとんでもないお話になっているような気がする。


いやまてよ、あの神の事だ。俺とは別のミッションも動いているのかも知れない。

出来ればこっちのミッションのほうがいいよな、あ、やっぱり勇者に手籠めにされるのはパスで。


俺は、家族にこれは噂が歪曲していることを話した。今現在厄災が起こることが世に広まると大混乱に陥ってしまう。そこでデマを流して災厄の対策準備が整うまで勇者召喚の理由をでっちあげたんだと話した。

(現実には、勝手に噂が紆余曲折しただけ)

家族は大変納得してくれた。本当に俺には出来過ぎた家族だとしみじみ思った。

翌朝、頭を水で濡らし、髪型を気にしながらいそいそと家を出る長男アムと次男ナムの姿があった。

ここ数日必ず二人は散歩に出かけるので怪しく思い、遠くから覗いてみた。

三つ目の路地を左に曲がるとやたら金ぴかした治癒院がある。低い垣根の中でちょっと小太りの目つきの悪い少女が太った三毛猫を抱きながら芝生に座っていた。

口の周りにはお菓子の屑が付いていて直ぐ今しがたクッキーを食べていたことがわかる。


アムとナムは、垣根の前の道を行ったり来たりしながらその娘をチラチラ覗いてはウインクしたり小粒の石を近くに投げては気を引いていた。

アムは垣根越しに下半身をヘコヘコしていた。

外に出てきた親父に「色気ずいてんじゃねー、このませガキがー」と木刀で追いかけられていた。

この辺では、やぶ医者と評判だった。病人の足元を見ては法外な金を取り、顔に傷があり、小指がない人が良く来る病院だった。


何とか逃げ切ったナムは、アムに「ふ、今日は俺が一歩近づいたぜ、幸いは俺が頂くぜ」

と言っていた。

アムは、「俺の下半身はオーバードライブだぜー」と言っていたが、垣根で見えていないし、少女に何見せようとしてんの!


お前ら、人の話聞いとんのかーい。それからその子 薬剤師じゃなくて“やくざ医師”の娘だぞ。わが父の遺伝子は、下半身にしか血液が行かないノータリン家族だと証明しちゃったよ。俺にもこの血が流れているとは、・・・

とほほな健康兄弟だった。


家族に若干の不安を感じながらも、神託が降りた以上、勇者の召喚までに家を出なければ

家族に迷惑をかけてしまう。


俺は、旅の準備を始めた。

サイから旅をする前に収納スキルが欲しいとのことなので、それが有るという未踏破の野良ダンジョンに行くことになった。


西の大森林を30km行ったところにあるとの事で子供の足だと2日程度の距離にあり、探索も含めると7日の行程だ。


当然マチルダは大反対だ。6才のわが子が大森林の中に入るのだ。

説得には1日かかった。装備の説明もし、最後の決め手は、後1年以内にここを出なければならないこと。大森林のもっと奥に行かなければならいないこと。

普通の親は許さない話だが、折れてくれた。

母さんは、泣きじゃくり「何でテルがこんな運命を背負わされるの」

とベッドに臥せってしまった。


「ごめんよ、母さん。でも行かなきゃならいんだ」

俺は、お掃除屋さんを1週間休業した。

関係店、ギルドはあまり気にしていないのかすんなりOKが貰えた。

何か拍子抜けだな、結構頑張ってたのに皆冷たいよ。と思ってしまった。


そして多めに10日分の干し肉(3日分予備)と3日分の水を背負って街を出ていくのだった。

水は重いので途中の湧き水で補給予定である。サイが確認済み。


何事もなく2日でダンジョンに到着した。

何か簡単じゃない?と思う人がいると思うが、俺は、ミイちゃんの犬舎の掃除屋ですよ。

当然、強烈な臭い袋を3つも持っていますよ。1個1週間は持つんですよ。

マップを表示すると30m以内に魔物の魔の字もありませんです。野営もばっちりです。


ただし、途中一か所だけ、微動だにしない黒い点があった。

生き物のように見えたが、何か重要なものであっても今の自分の能力では何もできない。1kmほど回避しながら進んだ。何だったんだろうか?


今日はダンジョン前で宿泊することにし、明日から初ダンジョンである。

火を焚きながら、干し肉を頬張り、白湯を啜った。

季節は、秋まだちょっと熱い今日この頃だ。この世界に秋ってあったっけ?

星空を見ながら、日本にいたとき、こんな綺麗な星空を見たことがあっただろうか。

と思いながら眠るのだった。


>>おっはよーサイ。

*おはようございます*

やっぱり一人じゃないっていいよね。


ご飯を食べ、いよいよダンジョンへ


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