1話 死と神の世界
「ふざけんじゃねえ!!」
その日は、俺にとって最悪な日だと思ってはいたがここまでくると笑ってしまいそうになってしまった。
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俺の名前は、火竜覇 錬努。俺はこの名前で小さい頃はイジメにあってとても苦労した時があった。だがその度に力で解決していた。
そんな毎日を送っていても高校生になったら向かってくる奴らはいなくなってしまった。それからは運動神経とかんが鋭い事もあり運動部をすべて経験してみた。
どの運動部でも個人競技は、負け無しになるぐらいは他人よりも俺の身体能力は優れていた。流石にチームプレイの競技は、負けなしは不可能だった。前半戦のみしか出れなかった場合は。
だがどれほど頑張ろうが、研究して他の奴を勝たせるようにしようが一つの競技に絞ることも出来ずに常に冷静を心掛けてやっていた為。
結局、気に入るようなものは無かったが、退屈はすることは無かった。勉学のほうに力を入れたこともあったが平均より上で困ることはなくなったために辞めてしまった。
そうして、高校も卒業した俺は、大学生になった。勉学の方は少し上だが運動の推薦で入ることが出来た。
高校では、運動ばかりで勉学はさほどだった為に今度は高校とは逆で勉学に集中して一つでも多く極めよう。
そんな風に思っていた。
そればかりで?三時間前の出来事だった。
その日は、朝から酷く、体力が落ちないようにする為の、朝のジョギングでは、車が通らない筈の道をトラックが突っ込んできた。
だけなら良かったが突っ込んだトラックは、自動販売機を俺目掛けて吹っ飛ばし、それを避ければ今度は自転車を一台ごとほんの少しずつ飛ばしてきた。
流石にそんな事が起きた為に、ジョギングは中止したが、その日の不幸は終わらなかった。
朝ご飯を食べ終わった俺は、大学での勉学の為に中学から復習し直そうと考えた。その為に本屋にでも行き、参考書でも買おうかなと考え家を出て、歩いた時。
焦げ臭い匂いを嗅いだ。それは上から漂っていた。近くにはマンションやらが大量に立っていたのでどこかで家事かと思った。
だがその日の運はその程度では済まさなかった。上を見上げた俺は、その瞬間に気づいてしまった。何処にも火が無いことに。
そうして聞こえてしまった。何かデカイものが落ちてくるのを。落ちてきたのは飛行機だった。
そこからは、ただの地獄が起きていた。俺が気づいて、直ぐに街全体に放送が流れた。要約すると飛行機が落ちてくる。スピード上昇が止められずに街どころか県を分断するものである。
つまりはほぼ確実にこの県にいるものは全滅する。放送が終わってもパニックは起きなかった。
どうしようもないと悟っていた。それが恐らくその場にいた者すべての思いだった。
だが俺は、その前代未聞の飛行機事故で死ぬことは無かった。マンション地帯にいたにも関わらず、かすり傷で済んでいた。
だが死んだ。その後に落ちてきた雷で。
死にたくはなかったが、運だと感じた。朝からこれ程の事故に混き込まれつづけていたから。
そんな思いもあの言葉で吹き飛んだ
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「ごめんのう。間違えたわ。名前が似とっての。」
「ふざけんじゃねえ。何が名前が似ているだ。お前の話を聞く限りでは、そんな間違いあり得ねえんだよ!この自称 誘拐神が。」
「間違えるのはしょうが無いことじゃ。お主の火竜覇という名前を見た際、今死んだとこの儂の創星神の記録書に始め書いておったのじゃ。別の世界の火竜の覇王だったがの。」
「何を間違えたら人と竜を間違えるんだよ。しかも俺は名前の一部でそいつは称号みたいなものじゃねえか。」
「しかもその為に飛行機を破壊して落としたとか。それが自称でも神のすることなのかよ?」
「確かに。あの事故で亡くなった者は、数えきれない程出してしまった。正確なのはまだこの書物には出ていないが五千人は亡くなってしまったからの。」
「それで亡くなった人は一応が神であるお前が干渉して亡くなってしまった。その為、魂ごと崩壊して、生き返らせるのも不可能とかそこらの殺人犯より酷いじゃねえか。」
「いやいや。とても嫌われているねぇ。これでも一応神様だから敬ってほしいものだけどね。」
「お前なんか敬う気はねえよ。そもそも俺は、宗教は嫌いなんだよ。」
「ふーん。まあいいや。ほいっと。そろそろ普通に自己紹介しようか。儂は、創星神じゃ。ほぼ全ての次元の神様じゃ。お主の元の世界の神様でもある。」
ふざけていると思った。たかがあんなほいっと言っただけで俺は体が動けなくっていた。
喋ることも出来ずに体も動かすことが出来ずにただ嫌々に最低な自称神の話を聞かされていた。
「本当は、お主もさっさと処分して仕舞おうかと考えていたんじゃがな。本来だったらお主もあの飛行機落としで亡くなっていた筈なんじゃがお主は生き抜いた。」
「その精神の強さと生き残ろうという意志が儂は、気に入った。だからお主には、少し転生して貰おうと思っているのじゃが答えを聞きたいの。」
このくそ爺は、俺にしているこの拘束を忘れているのかよ。喋ることが出来ねえんだよくそ爺も思うことしか出来ないのがいらいらする。
「おっと。そうじゃ忘れとったわ。今、動かせないようにしとったの。よっと。これで喋れるじゃろ。答えを聞かせてくれんかの。」
「やる訳ねえだろ!そんな事‼」