4位 バージル (バージル・ワード、詩人)、イブの息子たち (青池保子)、漫画
バージル・ワード。詩人。同性愛者。
『イブの息子たち』 は 『戦う! セバスチャン』 (池田乾)と共に私が愛読していた数少ない BLコメディーである。
どちらの作品も、カオスっぷりが物凄く好み。
だが、ここでなぜに 最強執事セバスチャンより、バージルの方を推すか。
それは、内面のカオスが、こっちのが強いからだ!!
まず彼の登場シーンを見てみよう。
『――― 破戒、破滅、混乱 ――― それが私の墓碑銘 ―――』
なんと厨2心をくすぐられるこのセリフ!!
(本作に出会った時の私は小2だったが)
……ちなみにセリフ内容は正確ではありません。確かこんな感じだったと(爆)
さらに彼は 『ゴリラ落とし』 なる技を持っている。
見つめるだけで男たちがバッタバッタと陥ちていく、という、チートな技である!
彼と友人2人 (1人は主人公) は、男と女が敵対し争う変態だらけの異世界に召喚されては、襲われたり恋愛したり逃げ出したりする。
その際に異彩を放つのが 『ゴリラ落とし』 なのだ!
パリスもヤマトタケルも森蘭丸もジークフリートの飼ってる黒豹も、ロミオもアニーも 『ゴリラ落とし』 でメロメロだ!
ジークフリートも無名の端役も、表面ツンケンしてるが実はメロメロだ!
か ぁ っ こ い い !!
さらに、この 『ゴリラ落とし』 の誕生秘話がまた良い (別作コミックのオマケに掲載)。
なんと、バージルはこの技を得るために、雨の日も風の日も雪の日も動物園に通い、ゴリラを見つめ続けたのである……!
『ゴリラ落とし』 は実に、根性と努力の賜物なのだ!!
一見しょーもないことに価値を見出だし情熱を燃やす!
なかなかできることではない!
バ ー ジ ル 、 漢 だ ぜ …… !
見た目はなよやかでクールな文学青年だが、裡に愛と情熱とユーモアと混沌を秘めた、魅力的な人物なのである。