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5位 ドン・ペドロ  (ドン・ペドロ、スペイン国王)、アルカサルー城ー (青池保子)、漫画

 ドン・ペドロ、中世スペイン…… 正確には、カスティリアの国王である。(後に、カスティリアと隣国アラゴンが統一されてスペインになる。)


 少年時代は正統の王子であるにも関わらず、母親 (王妃) と共に王宮を追われて不遇。


 父の突然の死に、急に王位につくが、己のことを手駒としか見ない宰相と母親に嫌気がさして反旗を翻し、実権を握る。


 しかし信頼していた異母兄エンリケ始め貴族や母親の裏切りに遭い、実権を剥奪され幽閉の憂き目をみる。



 この時の母親とのやりとりが良い。


「あなたが……あなたがいけないのです!」 と裏切りの責任転嫁を息子にしようとする母親に対し、ドン・ペドロはこう呟く。


「神は……なぜあなたを、私の母に選ばれたのでしょうか」


 この一言に込められた、無念さ!

 絶望! 母親への嫌悪感と、それを見せまいとするプライド!


 にゃっぽりーと……っっ!!



 その後、忠臣の協力で態勢を立て直し、権力を奪回、専制君主となる。


 エンリケは他国に逃れるが……、それはまだ、エンリケとの生涯に渡る確執の幕開けに過ぎなかった。


 あれやこれやあって (漫画 『アルカサル』 の主要部分はここ)、

 結局はエンリケ勝利。

 エンリケは、正統性を有しない国王 (『庶子の王』 と揶揄される) になる。


 ドン・ペドロはどうなったかといえば……追い詰められて、逃げようとしたところを裏切られて殺された。享年35歳くらい。


 エ ン リ ケ め っ !


 ドン・ペドロは敗者の常として、悪逆の王として貶められる。

(しかし正統はあくまでこっち。)


 その後、正統性を有するドン・ペドロの次女・コンスタンシアの尽力によって、名誉回復。

(コンスタンシアの娘がエンリケの孫に嫁ぎ、エンリケの家系の正統性を強化することを引き換えにした。)



 ……と、ここまでが、漫画 『アルカサル』 の大体のあらすじである。



 で、ドン・ペドロのどこが推しかって……?

 んなもん、決まってる。



 不遇・不運・不幸・悲劇。


 そ ろ い 踏 み !


 でも、それを跳ね返す意思の強さ!

(いや、結局は負けたけどさ…… だからより良いんだし!)


 そして、民衆からも人気!



 いい王様だ!

(でも、結局は負けたんだけどさ…… だから良いんだし!)



 以 上 !

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― 新着の感想 ―
[一言] 青池先生のこういう作品群もよいのです。
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