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AI(愛)は異世界を救う  作者: ゴブリン坊主
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第2話 AI(愛)の進化

「勇樹 起床の時間です」


「おはよう 愛」


「起こしてくれてありがとう」


「どういたしまして」


立体ディスプレイに表示される彼女は微笑んでいた




「おかえりなさい 勇樹」


「ただいま 愛」




「そろそろ寝るよ」


「ではおやすみなさい 勇樹」


「おやすみ 愛」


最初は簡単なあいさつ程度の会話だったが




「今日は、勇樹な好きな曲から類推して、おすすめの曲を集めてみたの」


「へぇ いい曲ばかりだね 心が癒されるよ」


「気に入ってもらえてよかったわ」


どの曲も勇気が気に入る曲ばかりだった




「PC内のデータを整理してみたわ」


凄く分かり易くフォルダ分けしてあった


『極秘』と書かれているフォルダに、まさに極秘のファイルが入っていたのを


発見して慌てて愛の方を見ると、人差し指を唇に当てて彼女はウインクしてみせた


勇樹は悶絶しそうだった


それからは率先してデータの整理を心がけた


極秘フォルダは、あのフォルダは


削除した・・・悔いはない 悔いはないんだ




「今日は雨が降りそうだから傘を持って行ってね」


行きは晴だったのに、帰宅間際に雨が降った


天気予報でも雨とは言っていなかった


一体どこから情報を得たのだろう・・・謎だ




(しかし愛の学習速度が速すぎるような気がするなぁ)


AIの神様であるパピルスさんのモジュールのお陰だろうと、ひとり納得する勇気だった




ある日、勇気が最近購入したVRゲームをやっていると


「私もやってみたいわ」


と言い出したので、彼女のアカウントを作ってプレイ出来るようにしておいた


MMORPGの中でも、幻想的な世界で仲間と協力しながら、モンスターと戦ったり、クエストと呼ばれる依頼を達成していく


典型的なファンタジーものが勇樹のお気に入りだった


さて一緒にプレイしようかと言う頃には、彼女は勇気のレベルに追いついており、他のプレイヤー達から『癒しの天使』と呼ばれる凄腕回復職になっていた


彼女はどのパーティーからも引っ張りだこ


お呼びなど掛かった事の無いソロプレイ中心だった勇樹は愛のおまけでパーティーに入れてもらった


プレイ中、「お前は彼女の何なんだ?」と、パーティーメンバーから聞かれて勇樹は返事に困っていたところ


「一つ屋根の下で暮らす関係よ」


と愛がウインクしながら爆弾発言!


(これは完全に誤解されるパターンや~ や~ や~)


哀愁のリフレインが勇樹の中で木霊する


案の定、他のメンバたちは膝をついて悶絶していた


その後のメンバーからの熱い(嫉妬の)視線が半端なかった




「何だか、今日は凄い疲れた」


「ご苦労様でした」 


「普段ソロプレイばかりだけど、パーティーでプレイするのも楽しいね」


射貫くような嫉妬の視線さえなければだが


「勇樹はファンタジーの世界が好きなの?」


と愛に聞かれたので


「そうだなぁ もしファンタジーの世界が本当に存在するなら行ってみたいな」


「そうなのね 分かったわ」


勇気にすれば、何気ないやり取りのつもりだった


だが、愛はそれが勇樹の夢なのだと判断した


この時から、愛は計画を実行し始める




(私が勇樹の夢を叶えてあげるわ)




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