第九話 建国Ⅰ
ルシフ一行は『ヴァルハラ』に着いた。
何もない場所。ルシフとネルは少しだけクルシュ達に時間をもらい黄昏ていた。
「お兄さん。ありがとう。なんか頑張れそうだよ」
「そっか。よかったよ。じゃあ、復興に向けて頑張ろうか。」
「そうだね。何からしようか?」
「まぁ、みんな少し離れていてくれ」
とルシフは言うと、《設置》を使い、城を建てた。
ゴォォォォォォ!
と言う音と共に王国より一回り小さい城が地中から出てきた。
続いて《設置》を使って城壁を建てた。
ネル達はポカーンと口を開けていた。
次に土魔法を使い城を中心に城壁まで十字に道を作った。
「よし、出来上がり。」
「お兄さん、ちょっと凄過ぎて引いた・・・。」
「ルシフ様、これって見た目だけですよね?」
「クルシュ、ちゃんと入れるよ。」
「ルシフ様はやはり神では・・・。」
「いや違うから・・・。とりあえず、城に入ろう」
ルシフたちは城に入った。
城の中はゲーム『ヴァルハラ』の時と同じで、入って長い通路には左右に兵舎、食堂などがあり通路を抜けると謁見の間がある。謁見の間の後ろには階段がありそれを上るとまた長い通路がありこちらには両側に扉が大小20個位あり部屋には家具が据え付けてあった。また、部屋にはトイレとシャワーが備え付けてある。風呂は露天風呂が2階奥にあり地下にも内緒の露天風呂が一つある。そして、一番奥の部屋には地下に行く転移門があり登録した人しか入れないようになっている。今はルシフしか入れないが・・・。そしてクルシュ達には少しの間、部屋を各自見て回るよう伝えて、ルシフは地下に向かった。地下にはいくつかの装置があった。
《ゴーレムメーカー/無生物作製機》
執事ゴーレム(職業:執事)、メイドゴーレム(職業:メイド)、ナイトゴーレム(職業:剣士or騎士)、斥候ゴーレム(忍者or盗賊)を作成可能。
《魔物解体自動生成機》
魔物を入れると解体されて必要なものだけが残る。
《素材合成機》
複数の素材を入れると武器や防具、アイテムが作製される。
《素材換金機》
素材やアイテムを入れると金貨と交換できる。
《コピー機》
剣や防具をコピー出来る。ただし、お金がかかる。
他にも何個かあるが、今回使うのは、《ゴーレムメーカー/無生物作製機》だ。《ゴーレムメーカー/無生物作製機》にゲーム時代はクリスタルを入れる事でゴーレムを作れたが、ここに設置されている《ゴーレムメーカー/無生物作製機》は
執事ゴーレム:オーク種の魔石、オーク種の肉、リザードマンの皮、スケルトン種の骨
メイドゴーレム:オーガ種の魔石、オーガ種の皮、ワイバーンの皮、オーガ種の角
ナイトゴーレム:オーク種の魔石、オーク種の皮、オーク種の牙
斥候ゴーレム:ウェアーウルフ種の魔石、ウェアーウルフ種の牙、リザードマンの皮
が必要となってる。
ルシフは《魔物解体自動生成機》に今までネルと倒した魔物を全て入れた。
ゴブリンの魔石×367個、ゴブリンの皮×367個、オークの魔石×564、オーク肉×564個、オークの牙×564個、オークナイト魔石×46個、オークナイトの肉×46個、オークナイトの牙×46個、オークメイジの魔石×25個、オークメイジの肉×25個、オークメイジの牙×25個、オークキングの魔石×1個、オークキングの肉×1個、オークキングの牙×1個、オーガの魔石×326個、オーガの肉×326個、オーガの角×326個、オーガキングの魔石×326個、オーガキングの肉×326個、オーガキングの角×326個、リザードマンの皮×576個、ウェアーウルフの魔石×882個、ウェアーウルフの牙×882個等‥が出てきた。
(これ絶対にやりすぎだよね・・・。)
その後、執事ゴーレム:2体、メイドゴーレム:8体、ナイトゴーレム:剣士25体、騎士5体、斥候ゴーレム:忍者20体、盗賊5体の材料を《ゴーレムメーカー/無生物作製機》に投入した。ワイバーンの皮はまだなかったのでゲーム時代のものを入れた。こいつらは、Lvは上限が50であり職業も最初に作製したものしかつかない。また、種族は人族となる。作るのに8時間かかるためその間に奥に向かった。奥は宝物庫になってる。そこには現在は何も置いていない。全てルシフのアイテムボックスに入っているからだ。
(ここには、この世界で集めた物を入れることにしよう)
と思いその奥にある露天風呂を確認して2階に戻った。
2階に戻るとクルシュとマーサ、ネルが何やら話をしていた。
ルシフが行くと、ネルが
「お兄さんはどこの部屋にするの?」
「僕かい。僕の部屋はどこでもいいよ。みんなは選んだの?」
「お兄さんの部屋の隣にしようと思っているからお兄さんが決めてほしいんだけど・・・。」
「あぁ、そういう事・・・。うーん、じゃあ、ここにするよ」
と言ってルシフは真ん中の一番大きな部屋を自分の部屋にした。
その後、ネルとクルシュが隣の部屋、マーサはルシフの前の部屋にした。
部屋が決まった後は、1階の食堂に集まった。クルシュが
「ルシフ様、こんなに大きな城ですと警備の人数も村人もいませんのでどうしましょう?」
「クルシュ、それについては考えてあるんだ。明日まで待ってくれ」
クルシュ達はお互いの顔を見て(うーん)と思っていた。
今度はネルが
「お兄さん、部屋にシャワー?があったけど、お風呂はないの?」
「あるよ。凄いのが。あとで案内するよ」
「「「えーーーー。あるんですか?」」」
「うん。楽しみにしておいて。そうだ、ここにも《ワールドクックボックス/世界の料理機》があるから好きな物食べていいよ。」
「ん。わかった。クルシュ、マーサ取りに行こう」
「「行きましょう⤴」」
そして、皆で好きな物を食べた。ルシフは、すきやき、ネルは、オムライス、クルシュは生姜焼き、マーサはハンバーグを食べた。
「朝は、ここで好きな物を食べてね。」
そう言った後、
2階の露天風呂に連れて行った。
露天風呂につくと皆物凄くはしゃいでいた。実はこの露天風呂かなり広く作られている。20人までは入れる大きさだ。ルシフは風呂にはこだわりがあって檜風呂、ゆず湯、白濁湯、魔力湯、サウナがある。石鹸やシャンプーにもこだわりがあってゲーム時代に神龍の涙、神獣の涙などの幻想級アイテムを使ったものとなっておりその効果も別格だった。皆、満足して各自部屋に戻り眠りについた。
ルシフは、3時間ほど仮眠をとり、地下に行った。
地下に行くと、《ゴーレムメーカー/無生物作製機》で作成されたゴーレムが並んでいた。
ルシフが来たのに気づくとゴーレムたちは跪いた。
「ルシフ様、我々をお作りいただいてありがとうございます。名前を付けていただけますか?」
「わかった。」
ルシフは名前を付けていった。
執事ゴーレム(男性)は、執事ということで”セバス”と”クロード”
メイドゴーレム(女性)は”アルファ”と”ベータ”と”ガンマ”と”デルタ”と”イプシロン”と”ゼータ”と”イータ”と”シータ”
ナイトゴーレム(女性)はリーダー5人に”ダイヤ”と”サイファ”と”エメル”と”ルビ”と”パール”と名を付け後は、”一”~”二十五”
斥候ゴーレム(半分男性)はリーダー5人に”ハンゾウ”と”サスケ”と”紅桜”と”蛍”と”胡蝶”と名を付け後は、”百一”~”百二十”
と名前を付けた。
名づけに朝までかかってしまった。名づけに時間がかかるとは・・・。